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簡単な互いの報告を終えた後は、宿舎の二階でそのまま休憩しながらダラダラと喋っていると、商人の馬車の修理が終わったようで下から宿舎の人間が伝えに来た。
もっともここで出来る限り……それも短時間での修理なので、長距離や悪路を走るとどうなるかの保証は出来ないそうだが、領都に辿り着ければいいわけだし十分だろう。
あくまで彼の方が帰還する隊について行くわけだし、こちらが一々向こうに合わせる必要もないんだが……ウチの隊は一先ず今日はここでやることはもう終わったし丁度いいかってことで、出発をすることになった。
拠点より南側は魔物も戻って来ていて、近くを通る者の様子を窺ったりしているが、武装した兵たちがあの数で移動していたら仕掛けてくることはまずないだろう。
出発する彼らを見送ると、改めて俺は宿舎のジグハルトたちの下に戻ったんだが、二階に上がったところで【浮き玉】を停止させてしまった。
「……寛いでるね」
先程までは一応報告をし合ったりしていたから、休憩とはいえまだちゃんとした恰好をしていたんだが、今はもう本格的にだらけている。
彼らはもう今日は何もする気がないんだろう。
このまま酒でも飲み始めそうだ。
俺の呟きを聞いた、ジグハルトの隊員たちが笑いながら答える。
「久しぶりに獲物も持って帰ったし、今日は拠点の連中もこんな感じだろう」
「もうじきこの拠点も、外から来る連中の休憩所として忙しくなるからな。その前に英気を養わないといけないし……構わないだろう」
「ふぬ……まぁ、程々にね」
彼らが帰って来た時の様子を見ると、この拠点の住人も雨季の間は大分我慢を強いられていたみたいだし、忙しくなる前に息抜きは必要だよな。
あまり羽目をを外し過ぎて拠点の守りを疎かにするようだと困るが、彼らがそんなヘマはしないだろう。
肩を竦めながらジグハルトの下へ行くと、彼は「どうした?」と顔を向けてきた。
「ジグさんから見てあの商人はどうだった? 怪しい?」
「あいつか……下ですれ違った程度だが、問題はないと思うぞ。気になることでもあるのか?」
「いや、一人で移動をしていた理由も納得出来るし、特におかしいとは思わないけど……それでもウチの隊員を一緒に行動させるわけだしね……」
一応【妖精の瞳】とヘビの目で見ているから、あの商人が戦えるような力もなければ、奇襲出来るような魔道具も持っていないことはわかっている。
わかってはいるんだが……。
「一緒にするもんじゃないかもしれないが、商人には森で面倒なことを仕掛けられたし、警戒する気持ちはわかるな。おい、アイツの積み荷は何だったかわかるか?」
「保存食がメインで後は布とかだったな。一人で扱うにはちょっと偏っている気もしたが、他の仲間と積み荷を入れ替えたんならおかしくはないんじゃないか?」
「積み下ろしも積み込みもここの人間に任せていたって言うし、怪しい物はないはずだぞ」
ジグハルトが部屋の中に呼び掛けると、何人かが答える。
特に監視をしていたわけでもないのによく知っているなと感心していると、俺が隊員を見送りに出ていた時に宿舎の人間に聞いたらしい。
俺がいたんだし話してくれてもよかったのに……って気もするが、そこはジグハルトたちが拠点の住民と信頼関係を築けていることを評価した方がいいのかな?
「食品が大半で後は布ね……別に変じゃないのかな?」
仲間の積み荷を入れ替えたってことは何か意図があるんだろうが、何だろうか?
別に領都で需要が特にあるって代物じゃないと思うんだけどな。
首を傾げる俺に対して、ジグハルトは納得したのか頷いている。
「食品はいざって時にばら撒けば魔物を引き付けられるし、布も目くらまし程度にはなるからな。まあ……今回は運悪く活かせなかったが、策は用意していたみたいだな」
「なるほどねー……んじゃ、問題無しか」
ジグハルトが言うように警戒のし過ぎだったか。
まぁ……気掛かりが解消されたし調査に専念出来ると思えばいいか。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




