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秋の夜話  作者: ふりまじん
前略剛様

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10/18

思いつくまま


こうして書いていると、私はアンタをどう考えていたのか不安になる。

アンタが、いい歳になるまでハンバーガーショップに行った事がない事とか、女の子と2人でファミレスに行った事が無いなんて書いたら、なんだか、アンタが色々言われるんじゃないかって、そう思っていた。

いい年をした小太りのチェリーボーイとか、そんな風にネットで言われるのが嫌だった。

まあ、アンタの恋愛遍歴なんて、私は知らない。恐ろしくて知りたくもなかったわ。

それで、時代劇にしようとか、異世界転生にしようとか、そんなことばかり考えていた。

私がそれで失敗すると、アンタは面倒くさそうに

「そのまま書けばいいじゃない。」

と、悠然と答えていたわね。私、アンタが死んで、約束の日が過ぎて、もう、本当にそれで書こうと思った。ここに来て収益化のサイトが増えるなんて、何か、奇跡のような感じがしたんだもん。

アンタが書けってそう言ってるように思えたよ。

でも、ファミレスの一件を書くだけで、私は躊躇してしまっているんだ。

周りがアンタを馬鹿にするのも怖いけれど、自分も、アンタを恥ずかしいとか思ってないか、そんな心の闇の部分を開くようで怖かった。あと、身バレしたら、お互いの親族も巻き込むから、なんとか、そこらへんを上手くやらなきゃとか。そんなことがグルグルするんだよね。小心者だから。


でも、アンタのエピソードが売れると思ったのは本当なんだ。

剛、アンタは平成のフウテン野郎として好かれるって思えたんだ。

ついでに、いつも、どうでもいい事に感動していたもんね。100円バーガーとコーヒーの飲み放題で興奮するおっさんなんて、そうそういないんだよ。その為に車で迎えに来てくれる人間なんて。

まあ、アンタの場合、寂しがりやなところもあったのかもしれないわね。1人でハンバーガーショップに入れなかったもの。理由は今でもよく分からないけれど、ま、アンタにはあそこはキラやかな場所だったんだろうね。


私はいろんなことを考えていたな。私も思えば寂しがりだったのかもしれないね。アンタがいれば、みんなが集まったんだもの。そんな風に言うと、きっとアンタは、あの世で否定してるんだろうね。でも、実際、アンタがいなくなって、もう、みんなで集まることは無くなってしまったよ。


ついでに、アンタの名古屋愛は、歪んでいて面白かったわ。

初めはオーディオが見たいから行きたいとか言っていたわよね?名古屋は日本一の電気街とか言って、秋葉原と日本橋の電気屋と比べて言い合いしたわね。名古屋の電気街にしがみついて、名古屋城なんてどうでもいいって言うアンタの夢を、私は理解出来なかったわ。

ひつまぶしもエビフライもアンタには眼中になかったもんね。

そして、味噌おでんとモーニングへ執着を、私は今でも上手く書ききれずにいるよ。


モーニング。コーヒー1杯500円でパンも付いてくるお得な名古屋のモーニング。アンタは、名古屋のモーニング大使のように何年もその夢を語ったわね。

そして、死んだ今でも、私が代わりにこうして呟いているんだ。

思えば、名古屋モーニング。最強の呪物なのかもしれないわね。


まあ、今では物価高で、もう、500円でコーヒーが飲めるのかも分からないけれど、こうして小銭を稼いで、値上げ分を気にしないで食ってくるよ。

でも、私も、友達も、思ってしまうの。こんな苦労して、本当にモーニングにこの金を使っていいのかって。だって、名古屋って、うまいもの、いっぱいあるじゃない。

モーニングなんて、地元でも食べられるじゃない。なのに、なんで名古屋のモーニングなのか、その謎はアンタがあの世に持っていってしまったんだね。

まあ、何度か聞いたことがあったわね。

アンタが知らないところで、私たち、アンタを抜かして名古屋で会おうとか話した事もあったんだ。

そして、私は面倒になって聞いた事がある。

「2万円の交通費を稼げるなら、近くの街の美味しい洋食屋で5000円の食事をして名古屋を諦めたら。」

って、でも、アンタはそれで納得しなかったね。

名古屋のモーニングが食べたいんだって。ここまでくると、本当に、名古屋のモーニングが伝説の何かのように感じたものだよ。


そして、私は稼いだんだ。お得な名古屋のモーニングを食べられる切符を、小説で、稼いだんだ。

収益化出来るサイトが増えたから。でも、ここに来て怖いんだよね。なんか、もう少し稼がないと、消費税で赤字が出ることが。そういうの、アンタは得意だったけれど、私は嫌だからね。

そういうエピソードで、もうひと稼ぎはいらないんだから。


そして、できれば克也の土産の分も稼ぎたいわ。

和牛、生肉は無理だと思う。でも、100円のジャーキーとか売ってるかもしれないもの。

それ、克也が欲しがるとは思えないけれど、ある意味嫌がらせのようにも思えるけれど、あとひと稼ぎ、頑張ろうと思うんだ。


まあ、適当に応援していてよ。

じゃ、またね。






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