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もし信長が生きていたら ― 本能寺から始まるもう一つの天下 ―  作者: マーたん


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最後の四天王

今宵の宴は?

第四十四章 最後の四天王


山寺の本堂。


足利義昭は静かに庭を眺めていた。


その隣には、僧侶姿の明智光秀。


そして、仮面を着けた青龍智玄が控えている。


義昭はゆっくりと口を開いた。


「玄武は敗れた。」


「白虎も敗れた。」


「朱雀も敗れた。」


「残る四天王は、お前だけだ。」


青龍智玄は静かに頭を下げる。


「お任せください、義昭様。」


「私は剣で勝負をするつもりはありません。」


義昭は満足そうにうなずいた。


「それでよい。」


「知略こそ、お前の最大の武器じゃ。」


光秀も静かに言う。


「信長様は武勇に優れ、仲間との絆も深いお方。」


「正面から挑めば勝機はありません。」


智玄は仮面越しに微笑んだ。


「だからこそ、私は信長自身ではなく、その天下を狙います。」


一方その頃、京。


信長は城下町を歩き、人々の暮らしを見守っていた。


子どもたちは笑い、商人たちは元気よく商いをしている。


「平和になりましたな。」


秀吉が笑顔を見せる。


「ああ。」


信長もうなずいた。


「これこそ、余が見たかった景色だ。」


しかし、その平和は長く続かなかった。


「上様!」


一人の使者が息を切らして駆け込んでくる。


「各地の代官より急使です!」


「何事だ。」


「年貢を運ぶ荷が各地で奪われ、街道も封鎖されています!」


家康は地図を広げた。


「同じ日に、これほど多くの場所で……。」


十兵衛も険しい表情を浮かべる。


「敵は剣ではなく、民の暮らしを狙っています。」


信長は静かに目を閉じた。


「青龍智玄か。」


その頃、山中では智玄が部下へ命じていた。


「民に危害を加えるな。」


「荷だけを奪え。」


「信長が必ず助けに来る。」


部下はうなずく。


「承知しました。」


智玄は空を見上げた。


「信長。」


「お前は民を守るため、必ず兵を分散させる。」


「そこが勝機だ。」


夜。


信長は軍議を開く。


秀吉が口を開いた。


「兵を各地へ送りましょう。」


家康は首を振る。


「それでは敵の思うつぼです。」


十兵衛も続ける。


「敵は、こちらの動きを読んでいます。」


信長は静かに立ち上がった。


「ならば。」


「こちらも敵の策を読めばよい。」


その言葉に家臣たちの表情が変わる。


「智玄。」


「知略で挑むなら、余も知略で応えよう。」


こうして、最後の四天王との決戦が幕を開けた。


剣ではなく、知恵と信念が天下の運命を左右する戦いが、今始まろうとしていた。

次回も楽しみに

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