配属
自分「フェリオ・レイン」は、昔からネコに好かれていた。
なんとなく、ネコの言いたい事まで、わかってしまう。
動物を他の人と同じように敬う性格だと思う。
同僚だけでなく、ネコに対しても常に敬語だ。
特にネコに対しては、敬愛の意で、名前を様付けで呼ぶ。
上から目線?という考え方には興味はない。
同僚の多くは、
自分が、人より動物と遊んでいる時間が多い事から、
下っぱのように、接してくる者も多いが、
それについて、特にどうとも思っていない。
――自分は、今、将官になる為の昇進試験を、終えたところだ――
将官昇進試験の後、人懐っこい大柄のネコに出会った。
長毛の、ノルウェージャンフォレストキャットという種類のネコだ。
王者のような風貌が特徴だ。毛色は三毛。
ぽんと、ひざの上に乗ってくれた。
舌で舐められるが痛くない。
ネコの舌のザラザラさは、ネコ自身がコントロール出来ると聞く。
全然痛さを感じないのは、それだけ配慮してくれているみたいだ。
とても人馴れしているのだろう。
舐めてくれたお礼に、そのコの事を、やさしく撫でてた。
――将官昇進試験には、無事合格した――
試験は、艦隊指揮、身体能力、軍規に対する筆記などがあった。
その結果を見て、
銀河連邦軍最強と言われる「銀河連邦軍第八艦隊の艦隊司令」が、
なぜか、自分の事を指名してきたという。
「艦隊司令」は「流星王」という二つ名まで持っているほど、
有名な艦長で「ノワール・フォン・フェリス准将」というお方だ。
艦隊旗艦「アブローラ」で、
艦隊司令 兼 艦長をされており、艦隊を指揮されているそうだ。
その元に副官として、その艦隊の旗艦に、配属されることになった。
光栄の極みだと思った。
この艦隊は「神出鬼没」で知られている。
軍の中でさえ、その艦船を見た事がある人は、限られているほどだ。
だから、自分も、初めて、その艦を拝謁する事になる。
――銀河連邦軍第八艦隊 旗艦 防護巡洋艦 アブローラ――
外見は、かなり古い形式の艦船だった。
巡洋艦というが、まるで戦艦と思うほどの大きさだった。
実に、堂々たるものだ。
銀河連邦軍第八艦隊には、
他に、戦艦、空母、魚雷艇などがあるそうだが、
今日は、自分の乗艦にあたり、
旗艦と、同形式の巡洋艦2隻だけが、港に寄港していた。




