一人増えました
家に帰るとカーエルが赤川を連れて帰ってきていた。
カーエルだけでよかったのだが、なんで赤川まで来てるのやら。
また話がややこしくなるのではと不安が押し寄せる。
カーエルと一緒に帰ってくるとこはまるで里帰り…娘(?)を持った覚えも嫁に出した覚えもないが。
「お、クラウス お前までこっちへきたのか。」
「カーエル、やっぱりあなたもこっちへ来ていたんですね。どうりで最近見ないと思いました。ルゥとカーエルがいないので、こっちは押されて大変なんですよ。」
「やはり、最強の俺様がいないとか、あいつらだけではだめだめだな。」
とふんぞり返るベル。
「当たり前です、それでなくても戦闘できる者が少ないのに、主戦力の二人が抜けてどれだけ大変か。すぐに帰ってください。」
「やっぱカーとベルって強いのか?」
赤川が不思議そうに言う。
「強いというか、我ら光の一族は主に癒しの一族ですからティのように回復専門の戦闘員は山ほどいますが、純粋に戦闘できる人員は限られてるんです。今まで10対10で戦ってたものが10対8で戦ったら押されるのは当然でしょ。」
「ま、そらそだな。数の問題だな。」
「そう、数の問題です。だから早く帰ってください。」
「帰れ帰れって言われても帰り方が…」
「うそおっしゃい、もうこちらに来て1月ほど経つんでしょ、生気は満タンのはずですよね。」
クラウスさん、静かに怒っていらっしゃる?
カーエルとベルが顔を見合わせる。
「ティはともかく、俺たちは決まった相手も行きずりの相手もいないんだぞ、そんなに生気毎日頂いてるわけじゃ…」
「どれだけ頂いていたか証明してさしあげましょうか?」
「いえ、結構です。」
「帰ればいいんだろ。帰れば。」
どうやら軍配はクラウス圧勝のようである。
「そういうの証明できるもんなの?」
こそっとティルにきいてみる。
「クラウスの鑑定能力でいかようにも…」
クラウスって優秀なのね。
ってことは俺たちがしてるのも、数字的にはバレバレ?
うっわーはず!
って、あの二人が帰るってことはティルも?
ティルの服の端を掴む俺の手をとってティルがやさしく抱きしめてくれた。
「大丈夫、どうしてもと言われたらひろむも連れて帰ります。一人にはしませんから。」
「あぁ、ティは別に帰還命令は出てませんから。好きなだけいていいですよ。当主交代までなら。」
「ティだけずるい。」
うらめしそうなカーエルとベルをしりめに見た目にも嬉しそうだったティルが最後の当主交代の言葉を聞いてがっくりとうなだれた。
嫌なの…かな?
「当主なんてあなたがなればいいじゃないですか、長兄なんだし。」
「…長兄?クラウスさんがティルのお兄さん?」
「跡継ぎになれないことはあなたも知っているでしょ。今更この話ですか。」
「今更も何更も大体がおかしな話じゃないですか、クラウスはまごうことなく俺たちの長兄、本来なら当主になるべきなんですから。」
「帰りたくないからって本当に今更、そんなにひろむと一緒にいたいなら連れて行けばいいじゃないですか、白き巫女なのでしょ?」
でたよ、白き巫女。
「まだ、白き巫女じゃない…」
「まだ?どんだけヘタレですか、さっさと求婚してしまいなさい。」
求婚…!?
えーでは、とばかりにこっちに向き直るティル。
いや、まてまてまて。そもそも白き巫女って何かを説明しろよ。
「白き巫女ってなんだ?」
のんきな声で赤川が静かな水面に一石を投じる。
驚く4人、ティンカーベル+クラウス…説明もしないで、なんで知らないみたいなリアクションはやめてくれ。
誤字脱字、文章ミス等多々あると思いますが、見つけ次第訂正していきますので、ご容赦ください。




