89 エクストラバトル 力と破壊の女神 レティア編 一瞬でもわたしの気を失わせたならば
とうとう試練は終わった。なにか変わった表情をしているレティア。だがうれしそうにしているようにも見える。
「あの時、わたしは一瞬気を失っていた……メイリャンの虹色闘気を見てすぐの打拳……みえていたはずだった。なのに反応できなかった。時が一瞬止まったと思ったわ。わたしももう年……かな……でも、それでも、一瞬でもわたしの気を失わせていたならば、あなたは合格よ。メイリャン。さすがは月のチカラを継し者ね」
ピシピシピシ!
「レティアさま! からだにヒビが!」
「ムーンマッシブを使った反動よ。すぐ治るわ」
「さて、鋼鉄。これがわたし特製の紋珠。効果は力と破壊。マニフェスする時はよく考えてつかいなさい」
鋼鉄は『力と破壊の紋珠』を手に入れた!
「鋼鉄?」
「は、レティアさま」
「セイグラムを使う時はブーストは控えなさい。どちらか片方に絞ること」
「わかりました……」
「zzz……はっ!」
「起きたか、メイリャン」
「おはようございます。メイリャン様」
「わたしまた寝てたアルか! ジュル! し、試練はどうなったネ?!」
「合格だ。メイリャン」
「やったネ~!」
「あ! でも寝てたから記憶がないアルよ! このままじゃ不戦勝ネ! またリベンジするアル!」
「そんなことないわ、メイリャン。寝ている間もあなたの強さよ」
「そうアルか? ならお言葉に甘えとくネ!」
「ところでメイリャン、あなた、弟子になる気はない?」
「ほえ? レティアさまの弟子アルか! それは光栄ヨ!」
「あ!」
「?」
「詠歌師匠に言わないといけないね!」
「あ、別に元の師匠と解消しなくていいわ。ここに来た時に稽古をつけるくらいで」
「わかたアル!」
「たぶん師匠は楽になる言うとおもうネ!」
「そうなの?」
「そうヨ! 寝ている間の相手しなくていいて!」
「寝てる間……まさか?!」
そう。メイリャンが寝ている間。16年間毎日、詠歌師匠が組手の相手をしていたのだ。それを聞いたレティアはごくりと唾を飲んだ。
「気が変ったわ、メイリャン。眠たくなったら毎日この狭間の世界に来なさい」
「? わかたアル!」
「レイン。私はこの子の強さの秘密が少しわかった気がする」
「マスターにはマスターの強さがアリマス」
「そうか、ありがとう。レイン」
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