113 青春の魔法学院編4 図書館での戦い
「恋と因果の女神メイティアよ! 魔力の果てを極めし者よ! 今、この地に顕現せん!」
本にはメイティアを召還するための呪文が書かれていた。それを読み上げると、本みずからが輝きだし、それが豊満な女性のシルエットに形作られていく。炎を纏いながら長い髪をかきあげると、徐々に女神の風貌が現れてきた。紅いツインテールに高いハイヒール、整った顔立ちに爆裂ボディー。服装は目も当てられないような薄い水着のようなものを着ている。
「や~っと出られたわ~ん! あ~らあなた思った通りやっぱりイケメンね♪」
出てきた途端にシンディに抱きつくメイティアだったが、シンディは抱きつかれたことよりも怒ってることがあった。
「てんめ~! ウソつきやがったな?!」
「あ~ら? なにがよ?」
「てめぇからはまったく殺気が感じられねぇ!」
「殺気? ああ、それって……こんな感情かしら?」
メイティアが殺気を込めると、ブワッとシンディの髪が逆立つ。汗がジワりと頬を伝う。ごくりと唾を飲み、歯を噛み締めた。
「ふ~む、本の中に居すぎたせいであまりコントロールができないわね」
「ミーシャ、どこかに隠れてろ、こいつはヤバい!」
「でも! シンディちゃんが!」
「女神だかなんだか知らねぇが! 俺よりつよいだって? なら確かめてやるよ! っらあぁ!」
メイティアの殺気によって完全に火がついたシンディは、右足でハイキックをお見舞いしようとした。だがー
「なんだ!? これは??」
「魔法壁よ。魔力を練ればこんなこともできるのよ」
透き通った虹色の壁が、シンディのハイキックを防いでいた。
「あなた、面白いわね。ここは魔法学院なのに、武術が得意なの?」
「シンディちゃん……!」
「ミーシャ……!」
「安心なさい。お友達には届かないようにしてあげるから」
「まずは小手調べね……ファイア!」
メイティアが人差し指をシンディに向けて炎の魔法を放つ。小さな炎だがスピードは十分だ。
「うおお!」
その時、咄嗟に出た蹴りが炎に当たると、なんと、相殺してしまった。それを見て、メイティアは驚く。
「?! あなた、今なにをしたの?」
「まさか、相殺した?! そんなはずは……いえ、でも……だとしたら……アレの使用者にピッタリね」
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