99 幕間 アース・ランキング
「ピピッ!……レインか?」
指を耳に当て、通信をする男がいた。背中にメタリックパープルの機械的な剣を背負い、黒いフルプレートの甲冑を全身が覆っている、鋼鉄。
「こちら、レインです。ご無事ですか? マスター」
機械的だが人間にも見える女性のシルエット。ショートカットで灰色の髪。額にクリアバイザーを付け、転生の間にて自分の主である鋼鉄と通信しているのが、超高性能ロボット、いわいるヒューマノイドであるレインだ。
「やはり、アルマーク家は錬金術師の家系だったようだ。父親の書斎の奥に隠し扉があった……」
「そうだったのですね。では、賢者の石は……」
「ああ、使われてしまった」
「かしこまりました。マスター。転生の間で待機しておりましたら、赤の扉に名前が浮かび上がりました」
「なに?! 名前を読み上げてくれ! レイン!!」
「溢れる暴虐 シンディ・バーンズ」
「暴虐だと?!」
通信から漏れ出た声が転生の間に響く。それほど大きい声なのが割れた音声が物語っていた。
「知っているのですか? マスター」
「うむ……地球で有名だった。わたしは姿を見たことはないが、それはいわいる、あざ名だ」
「あざ名? デスカ」
「そうだ。わたしのあざ名は破壊者、ブレイカーだが、アース・ランキングでわたしよりも上位のものがいた。それが……暴虐だ」
「強いのデスカ?」
「かなり、な……あざ名は並大抵の者に与えられる称号ではない。数々のクエストをこなし、師である神に認められなければならない」
「マスターはそのアース・ランキングで何位なのですか?」
「3位だ。暴虐は2位だった」
「1位はどなたですか?」
「……わからない。1位はいつも空白のままだった。ただ、噂では執行者という者らしい」
「執行者……」
突如として出てきたアース・ランキングという言葉。そして、次に待ち受けるは暴虐という2つ名持ち。鋼鉄はこの苦難をどう乗り越えるのか?!
続くー。
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