夕食の席で、、、お父様の告白
私は今日パン屋であった出来事を食後皆に話した。
母は話を聞くとすぐに「その家族を助けてあげましょうと」言ったが、父はしばらく考えていた。
父は考えた後私達にこう言った。
「それは私の責任だな、父から公爵領を引き継いだが、私はこの街に一度も足を向けなかった。
私の父は農業と商業のバランスがすぐれていたが、私は農業ばかりに力を入れ主要な街ばかりをまわっていた。今回のことがなければ、私は父の別荘のことも忘れていた」
父は申し訳なさそうに私達に話した。
「旦那様の責任ではありません、私は子供の時から旦那様の側にいましたが、旦那様はいつも領民のことを思い、出来る限りのことをしていました」とラルフは父に言い、母様も「領土をお父様から譲り受けてから、自分の得意分野で頑張っていらした。 あの災害さえなければ、、、」悔しそうに話した。
父は私に向かい、「マリアは子供なのに人を助けたいという尊い心をもっているね。 幸い我が家にはまだたくさんの野菜が保存してある。 私も協力できることは協力しよう」と賛成してくれた。
私達平民家族ができることは、たくさんのことは出来ないと思うが、それでも街に困った人達がいれば、一人でも助けたいと思った。
夜寝る前にベッドの上に久しぶりに私の神様がでてきてくれた。
彼は私を慈悲深い目で見ていたが、何も言わず、私の部屋から出て行ってしまった。
私はその後、神様、私達に人を助ける力をお貸しください、と祈った。
次の日久しぶりに天候が晴れ、朝から青空が広がった。
私とラルフはいつもの通り早朝から裏の庭に行き小枝をあつめたり、香りのよい薬草を探したりしていた。 畑の作物は穴を掘り簡単な地下倉庫を作りそこに蓄えたり、薬草や青い草は乾燥させほぞんしたりして、鶏の餌を確保したが、泉の周りにはまだ青い草が残っていた。
鶏も干し草より、生の草のほうが喜ぶので時々青い草をあげるようにしている。
鶏も毎日最近では4個卵を産んでくれるので、来年はもう少し鶏を増やしたい。
朝食の後、私はラルフと肉を持ち、庭の釜で肉の燻製を作ることにした。
まずは小枝に火をつけ、細い薪を何本かいれ、少し火が落ち着いいてきたら、香草を敷き詰めた場所に塩をまぶした肉を置き蓋をした。
登り窯の煙突から香草の香りが立ち上り、薪の火が消えて肉がさめるまで、肉はそのまま窯に入れておいた。
冷めた肉を外の部分から削ぎ切りにしてみたが、やはり中心の部分は少し赤みが残っており、中までは火が十分にはいらなかったようだ。
今度作る時はもうすこし薪を殖やそう、火加減を少しだけ強くしようと思った。
私はその中心部の赤い肉を昼食のスープを作る時入れ、そぎ切り肉はハムのようにマルパンにはさんだ。
なんちゃって、ハムだが皆美味しいと喜んでくれた。
明日、いつもお世話になっている肉屋さんにすこしパンと一緒に持って行くいくつもりだ。
明日はいつもより、パンを多めに焼かなくてはいけない。
いつものように、夕食後パン生地を母様と一緒に作り、一晩寝かせる作業に入った。
夕食後の片付けも終わったので今日は早めに休もうと思った。




