馬の行方、、、
アーノルドはマーガレットに尋ねた。「マリアはもう寝たのか?」
「先ほど部屋を見たところ暗くなっていたのでもう休んでいると思います」
足の具合はどうなのだ、とアーノルドが聞くとマーがレットはラルフが薬草で湿布をしてくれたので、痛みはもうないようです、と答えた。
「私達はマリアとラルフにたよりすぎているな、特にマリアはまだ子供だ」とアーノルドが言うとマーガレットも「本当に親なのに子供にたよりすぎですね、でも情けないことにあの子がいないと美味しいパンも食べらられません、私も少しづつパンの作り方を学んでいますが、まだまだです」
今回マリアが足の怪我をしたので、私たちが頑張らないといけないな、とアーノルドが言うとっマーガレットも頷いた。
ラルフは明日は宿に一泊して明後日戻る予定だが、ラルフがいないとやはり寂しいな、彼は私のもう一人の息子にようだとアーノルドが言った。
やがて夫婦は寝室に消えていった。
次の日ラルフはマリアの焼いたパンを持って、馬に乗り公爵邸のある街を目指していた。
朝早く出たが、お嬢様のお願いで今街は危険なので、近くの街中は通らないでとのお願いで少し遠回りして子爵邸の街までいかないといけない。
お嬢様のお願いはいつも可愛いものばかりだが時々私を困らせる。
私は馬を飛ばし近くの街の近くを通り抜けた。
次の街で少し馬に休憩をさせようと思い立ち寄ったが、柄の悪い傭兵崩れが何人か街にいた。
彼等も辺伯爵領の騎士隊と合流するのか?
幸い何事もなく彼らの横を通り過ぎたが、お嬢様には会わせたくない連中だ。
馬を休ませたあと、すこし走った後、はやめの昼食を食べた。
定番のブドウパンとお嬢様は足が痛いはずなのに、夜明けに起きて私に乾燥肉とチーズを入れたマルパンも作ってくれた。
14歳の子供に姉のようだなどと思うのは不謹慎なことだとわかっているが、時々姉のように私の世話をやいてくれる。
馬を取り戻そう、と言ってくれたのもお嬢様だ。
お嬢様がもう少し大人になり、私から離れていっしまったら、きっと寂しいだろうな、と思ってしまう。
このまま大人にならないで、いつまでも自分のそばにいてほしいと思うのは使用人の私が願うのは罰当たりなことなのだろう。
そんなことを思いながら、ブドウパンを食べていたが、ブドウパンは優しい味がした。
昼食を済ませて馬を走らせ私は貸馬車屋にはしった。
着いたときは夕方になっていたが、貸馬車屋やっていた。
事情を説明すると馬小屋に連れていかれたが、探している馬は居なかった。
私は馬の特徴を話すとその馬はここ2週間ほど元気がなく、仕事もできない状態だったので、3日前に牧場に売ったと男は言った。
さっそく牧場に行くと、牧場主はその馬は使いものにならないので、食肉用に出荷するつもりだったと、奥の馬小屋に案内された。
探してた馬は痩せてしまい、馬小屋の一番奥にいたが、ラルフが近づくと彼のことが分かった様子で彼を見てすこし嘶いた。
ラルフは彼の頭を撫ぜ、明日私と一緒に家に帰ろうと言うと、馬もわかったようで、僅かに尻尾を振った。
私は牧場主に交渉して、馬を金貨2枚で引き取った。
牧場主は機嫌よくなって、今日と明日、もう一頭の馬にも、飼い葉はいくら食べても良いからと言ってくれた。
ラルフは馬小屋に留まり、2頭の馬の手入れをして、飼い葉を食べさせ、馬を安心させるため、藁の寝床で馬に寄り添うように一緒に寝た。
早朝、2頭に飼い葉を食べさせ、痩せてしまった馬を繋ぎ、2頭で牧場を出た。
肉にされる寸前に助けられて良かった、すこしゆっくりになってしまうが、馬の様子を見ながら帰ろうと思った。




