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貧乏神からの贈り物  作者: 雪風花


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14歳の私

朝、母のプレゼントしてくれた櫛で髪を梳(ト)いた。

洗髪はラルフが湯を沸かし手伝ってくれるが、髪をタオルで乾かすだけで、櫛を持っていなかったので、転生してから髪を梳かしたことはなかった。

髪を梳いて、母がくれたドレスと同じ生地で作ったリボンで髪を結び、ラルフがくれた髪飾りをさした。

なんだか新しい自分になったようで、朝プレゼントしてくれたドレスを着て、朝からハイテンションで朝食の用意をした。

新しい服が汚れるのでエプロンがほしいけど、エプロンはこの時代あまり存在しないのかな?

あとでお母様にきいてみよう。

朝食の席に着くと、皆私のドレス姿に驚いている。

「お姉さまきれい」弟がお世辞を言ってくれたが、私もまんざらではない。

母は私のドレス姿をよろこんでくれているが、母は私のような街着のドレスも作れるが、刺繍も得意で本格的な貴族のドレスも作り仕立て代をもらっていたようなので、私の買った生地で本格的な自分のドレスも作ってほしい。

美しい母様、淡い薄緑のドレスも水色のドレスもきっと似合うだろう。

母様の髪はキラキラ光る金髪だが、父は赤茶なので、私の赤い髪は父に似てしまったのかもしれない。


食後ブドウパンを多めに作り、私とラルフはブドウパンを持ち、彼からプレゼントされた肩掛けをかけ馬に乗せてもらった。   

彼は古い毛布の切れ端で馬の背に私がお尻が痛くならないよう、クッションのようなものを母様に頼み作ってくれた。

私は街に着き、まずオババのパン屋にいった。

オババは私を見て「おや、しばらく見ないうちに新しいドレスのおかげか、きれいになったね。

少し痩せすぎだけど、一見、いいところのお嬢様にみえるよ」と思ってもいないお世辞を言ってきた。

「よく見るととなりのあんたの兄さんも良い男だね。どこぞに貴族に見える」これは本当のことだと思った。    

ラルフは髭面ではあるが、よく見るとう黒髪で青い目、美しい顔立ちをしている。

「ブドウパンは今まで食べたこともないほど、美味しかった。   この辺ではあまり見慣れないパンだけど、自分で焼いたのかい? 少しなら、ここに置いてあげてもいいよ」と言ってくれた。

どうゆう風のふきまわしなのか、やはり見た目が大事なのかな、と私は思った。

今日はパンを6つ持ってきました、一つはおまけで、代金はパン10個で銀貨一枚でいいです、と言うと少し高いと言いながらも、銅貨を5枚出してきてくれた。    週に2度。店でとりあえず、様子を見ながら5個づつ置き10個を売ることにした。

私は我が家にお金がないのを父からの話で知っている。

5人仲良く自給自足だけで暮らしたいが、肉や小麦粉、砂糖などはお金がなければ、買えない。

僅かでも収入がほしかった。

次に洋品店に行った。   洋品店のおじ様は私をジロジロみながら、そのドレスはこの間の生地で作ったのか?と尋ねてきた。

私は、このドレスは私のお母様が作りました。

お母様はここに来る前、貴族のドレスも作っていたので、洋裁が上手です。

月に1,2枚なら本格的ドレス作りも請け負うこともできます。

ここでお客様の大体のサイズを紙に書いてもらえれば、生地や材料をそちらで出してもらえれば、仕立てることは可能だと思います、とにっこり笑い店主に答えた。

屋敷に帰ったら、まだこの前の生地はあるので、お母様に聞いて大人用のサンプルのドレスを2点ほど作ってもらいます、と店主に言うとご主人は、是非頼みたいと言ってきた。

お母様が了承してくれたら、お母様は馬に乗れないから、2人で歩いてこの街まで来て一度は店主に挨拶しないといけない、と思っていたら、お店の店主が「この肩掛けは、兄さんがこの間うちの店で緑黄色の生地と一緒に買ったものだね、妹さんに良く似合っているね,ずいぶん値切ってどうしても欲しいというので恋人へのプレゼントかと思ってた」と褒めてくれた。

ラルフは顔を赤くしてすこし照れていた。    

以前30女だった私は、彼のことを可愛いと思ってしまった。  

それから私たちは八百屋さんで少し白株などの野菜を買い、肉屋さんで骨のついた肉を買った。

八百屋さんも肉屋さんも私の痩せたからだのことは言わずに、ひたすら、可愛いと褒めてくれた。

八百屋さんもトマトをすこしおまけにつけてくれたし、肉屋さんは残った牛乳を小さな瓶に入れ無料で分けてくれた。

私とラルフは馬で屋敷に帰ったが私は自分のパンの商談が上手いったのでご機嫌でハミングをしていた。


「お嬢さんて、幼いのに商い上手なんですね」のラルフの言葉に、私は本当は三十路の女で、自分で商売してたのよ、と言いたかったが、微笑んで誤魔化した。


屋敷に帰り、母にドレス作りの請負の仕事の話をすると、母は乗り気であった。

母は自分用に黄緑色のドレスを作っており、それが出来たら、2枚のドレスをサンプルで作ってくれると言う。

やはり母も我が家の収入がないことを気にしていたようだ。

さっそく今日の夕食の時父の了解をとりつけてみるといってくれた。

私も母も無理のない程度のお小遣い稼ぎをしようということにした。






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