私の14歳の誕生日
私が皆にプレゼントを渡してから、一週間ほどたった。
私は毎日ブドウパンを焼き、ブドウの収穫を楽しんだ。
雪が降ればいくら強い葡萄の木でもさすが実はならないだろう。
すこしレーズンをたくさん作り、これを冬になったら酵母代わりに使おうと思った。
実際レーズンを入れたブドウパンはブドウの汁だけで作ったパンよりふくらみが良くなるような気がした。 ホシブドウを水で戻しまた発酵されるのは面倒だが、冬の間は仕方がないのかもしれない。
お父様、ラルフに喜んでもらえるよう、今のうちに葡萄酒をたくさん作っておこう。
瓶に詰めて厨房の隅にワイン庫をつくってもらおうかと思った。
母と弟に頼みホシブドウをたくさん作ってもらうようたのんだ。
林檎酒と言うのもあるので、リンゴの酒からも酵母が採れるかもしれない。
林檎なら冬中保存が聞くし一度試しに林檎酒も作ってみようと思う。
実際ホシブドウをおやつ代わりに食べるのは弟なので弟もホシブドウ作りに協力してくれた。
私も毎日裏庭に行き、食事も欠かさず少量ではあるが、食べるようになったので、青白い顔は少しづつ解消して、少しは見られる顔になってきた。
今日は私の誕生日を皆で開いてくれると言うので、私は焼き釜でバターたっぷりのリンゴパイを作った。
生活は貧しくてもパンの焼きたての香りやリンゴのパイは香りは幸せを呼ぶような気がする。
私は最近寝る前には時々気配を感じる神?にどうか家族皆を守ってくださいと、祈ることがある。
今日は母が夕食の料理を担当してくれると言うので、私は部屋で食事を待っていた。
皆が食堂に集まり私たちは母の作った食事をした、スープ、芋の入った饅頭、母が心を込めて作ってくれたので、美味しかった。
最後にアップルパイが出て、誕生日は終わりなのかと思ったら、母が私に薄い緑黄色のドレスと櫛をプレゼントしてくれた。
これは母の部屋で作ってくれていた私に内緒のプレゼントだったんだ、私が緑黄色の生地を出した時一瞬母の顔が困ったような顔をしたのは、私が同じ生地を買ってきたからなんだ、と理解した。
ドレスは素晴らしい出来で胸の部分に細いピンタックがたくさんついているシンプルだが、可愛いデザインだった。
「これはお父様と相談してラルフにたのんで、買って来てもらった生地でマリアの瞳の色に合ってる」と母は言った。
母はエメラルド色の濃い緑色の目だが、私は少し薄い若草色の目だ。
素敵なドレスありがとう、私は嬉しくてお父様と母様にお礼を言った。
続いて弟からはやはり同じ布で出来た巾着袋をプレゼントされた。
弟は母に教わりながら苦労して作ってくれたかと思うと嬉しかった。
続いてラルフが髪飾りと肩掛けをプレゼントしてくれた。
ラルフの気持ちは嬉しいけどラルフの貴重なお金をあまり私に使ってもらいたくなかった。
私は弟とラルフにお礼を言い、素敵なプレゼントを喜んだ。
さっそく部屋の戻りドレスを着てみると私にぴったりだった。
母様は私の体型を計ったわけでもないのに、なんで私のサイズが分かったんだろう。
胸の部分はピンタックで調整できるし、スカートの後ろにリボンがあるので、多少のウエストの調整はできるのであろう。
私は明日このドレスを着てラルフと街に行き、ブドウパンの件と洋品店により母様の洋裁の腕を売り込もうと思った。




