私から皆へのプレゼント
屋敷に戻ると家族皆が心配してあつまってきた。
私は父に酷く怒られた。 弟にも心配され、怒られた。
母は私に何事もなくてよかったと言って抱きしめてくれた。
ラルフは馬の世話をしてから、私の荷物を運び皆の前に並べた。
これはお母様のドレス用、生地はたくさん買ったから、たくさん着替えのドレスが出来るよ、と母に言った。
それと街の洋品屋でドレスを作る人探してたみたいだから、この生地でドレスを作り、店に裁縫の仕事頼んでみたらいいと思う、お母様の腕なら、きっと採用してもらえるよ。
母は、黄緑色の色の生地を見てなぜかとてもがっかりしてるみたいに見えた。
私余計な事しちゃったのかな?
それからこれはお父様へと下着をあげた。 父もまた微妙な反応、あれ。
これはラルフへと毛布と下着をあげた。 ラルフは喜んでくれたがなぜか顔が赤い。
「お嬢様からの初めてのプレゼント、大切にします」と言ってくれたが、下着は大切にしなくても良いとおもった。
姉さま、僕には?と弟がきくので、水色の生地でお母様のドレスとお揃いのスボンを作ってもらいなさいと答えた。
私はぶどうジュースをこくりと飲み、厨房にたった。
母も私と一緒に厨房についてきて、「マリア、結婚前の女性は男性に下着を送りませんよ」と忠告してきた。
結婚前の女性って私のこと? この私がお母様には女性に見えるんだ。
私は客観的にみて、自分が女性には見えない。
胸は洗濯板のようだし、手や足はガリガリちゃん、痩せた男の子のような体型だった。
髪だって艶のないボサボサだし、顔だって青白く目ばかり大きくて夜中に自分の顔を見たら、怖いと思う。
私のどこに女性らしさがあるの?と聞きたかったが、製造元にそんなことはいえないから、ラルフだって気にしてないから大丈夫だよ、と言っておいた。
そのころラルフはマリアお嬢様からの初めてのプレゼントが下着だったので、とても気にして悩んでいた。
そんなことはまるで知らなかった私はそのころ今日の夕ご飯はなににしようか?と悩んでいた。
夕食にはマリアが焼いた大きなブドウパンと、庭でとれた人参に八百屋で買った玉ねぎ、ジャガイモで作った野菜スープだ。
早く庭でも玉ねぎやジャガイモが採れるといいなと思った。
あの銀貨で大きなマッチを買わないで、安い肉の骨の部分を買えばよかった。
一度ラルフが肉屋で買って来てくれたことがあるが、骨やほんのすこしついていた肉で美味しいスープの出汁がとれた。 私が肉屋さんで買えば、優しい肉屋の叔父さんが肉のたくさんついた骨を少しおまけしてくれたかもしれない。
夕食を食べてから、私は改めて、皆にプレゼントのお礼を言われた。
私は部屋に戻り、夜になり喉が痛くなり、急に高熱をだし、ベッドの上に転がるように伏せ、赤い顔をして寝ていた。
夜更けに、青白い顔をして黒い服をきた死神といつも私の近くに姿を見せる男が争っている気配を感じてしまった。
2人とも、頭がガンガンして痛いんだから、枕元でごちゃごちゃ争わないでほしいと思った。
明け方になると私の体調は戻っていた、私にベットのとなりにいつもいる館の消える住民が立っていた。
やはりこの方は貧乏神かと思っていたけど、私の守り神かもしれないと思った。
それにしてもボロボロの服をきているので、今度は母に裁縫を教えてもらい、この方にも服を作ってあげたいと思った。




