夕食での話
今日は皆に私の手作りのパンを作ってあげたが正直パン屋の娘としてはあまり納得のできるパンではなかった。
パンも固さはなかったが、ほんの少し膨らんだぐらいだった。
それでも皆は美味しいと言って食べてくれる。
この世界発酵というものがないなら、イースト菌もベイキングパウダーもないのであろう。
夕食の終わりに父はそわそわしながら私に聞いてきた。
「葡萄のワインというものはまだあるか? あれを飲むと体が暖かくなりよく眠れる」
私は父にまだ少し残っているし、これから毎日パンを焼きたいので葡萄酒は作ります。
ただ、あれは薬と同じで飲みすぎはいけません。小さなコップに一日2杯だけにしてください、と言い父とラルフに小さなコップにワインをついだ。
お父様とラルフにワインをがぶがぶ飲まれアル中になってもらっても困る。
母も是非飲んでみたいというので、ついであげたら、飲んで「なんだか体がファファする」と言った。
弟も飲みたいと言ったが、私と弟はまだ子供だからダメだと言った。
弟よ、私も飲みたいけど、我慢してるのだよ。 厨房でこっそり飲んだら、キッチンドリンカーになってしまいそうで怖いので、葡萄酒は最小限小さな瓶に3房ほど入れてたくさんの瓶で作っている。
発酵したものは目印を付けてパンを膨らませるのに使うつもりだが冬になれば、いくら強い葡萄の木でも実はならないと思うので、冬をここで迎えることには今でも心配している。
ラルフが煙突掃除と屋根の修理をしてくれると言う話だが、別荘だから、冬は生活するのに難しい気がする。
次の朝、ラルフにお願いして枯草を編んでもらい、細い綱を作ってもらい、ブドウの房を分け綱に結び干しブドウを作ることにした。
ホシブドウつくってことないけど、干し柿みたいに作れば良いんだと思う。 」
幸いこの地は雨はめったに降らない乾燥した地域で最近肌寒い日もあるので、何とか作れそうだ。
沢山壁に並べて吊るしてみると、インテリアのようで、お洒落だった。
「なにか美味しそうなものができそうですね」とラルフが言うので「パンに入れたり、皆のおやつになるのよ」と言った。
私はほしぶどうを作りブドウパンを作ろうと思った。




