お父様からのお願い
私は夕食の支度を母としている時父に呼ばれた。
父は「をよく見ながら、そして、何かを覚悟したように言った。
「マーガレットにお前は別人のようだと言われた時は気にしていなかったが、子爵家を出てからのマリアの言動、行動を見ているとやはり病気がちで寝ていた時のマリアとは全然違う子供のようだ、家族に食事を作ってくれたり、パン焼き釜を希望したり、なんでも率先してやってくれる子供というより、たよりになる大人にちかい」 私は彼にどう説明するか戸惑っていたが、父は私を見て「なんだか変なことを言ってしまったな、気にしなくて良い」と言ってくれた。
そして、「13歳のマリアに頼むのは心苦しいがこれからもマーガレットを助けてやってほしい、彼女は子爵家が取り潰され、心を少し病んでいる」私には心が病んでいるようには見えなかったが長年連れ添った父からみるとそれは本当のことなのだと思った。
私は思い切って、父に我が家の財務状況をきいた。
僅かなお金を子爵家から持ち出したと聞いているが、そのお金でどのくらいここで生活できるのか、気になっていた。
父はすこしその話にためらったが、「実はマーガレットが嫁ぐ時持ってきた持参金があり、それは彼女のお金なので大切にとっておいた、それと屋敷を出る前に家財を売った僅かなお金が我が家の全財産だ。
まあ、ここで生活して仕事が見つからなければ、3年ほどで財産は尽きる。
でもできれば、ダニエルに貴族学校に行くお金を残しておきたい。
私はそのためなら何でもやる、マリアにはなんにもしてやれなくて、もうしわけない」父は私に謝ったが父のことだ病弱な私の病気のことでたくさんお金を使ったのだろう、私は父の願いを叶えてやりたかった。
「マリア、お前は食事のことで大変知恵をもっているな、あまりお金をかけないで、今日の昼食も美味しかったし、引っ越しの次の日から作ってくれているクレープというものも美味しかった。
「これからも何かここの生活によい提案があれば、どんどん私に言ってくれ、頼りにしてる、これからもう一人人数が増えてしまうが、ラルフは家族同然でマリアも彼にはいろいろお世話になり覚えているだろう、だからよろしく頼む」と言ったが、私はどんなお世話をされたのか、覚えてないのが怖い。
まだ我が家には少しはお金があることを知り良かったと思ったことと、このままタケノコ生活をしていたら、いつかは破綻してしまうという思いが交差した。
厨房に戻り、ラルフの買ってきた干し肉と野菜のスープが出来ていて、今日はまだましなパンが食べられると安心した。
お父様に言ってもう一羽,雌鶏を買って来てもらうことにした。
5人で卵2個はきつすぎる。
今日はラルフの歓迎会だ。 デザートにすこしリンゴのジャム入りクレープを焼こう。
彼が持ってくれた食料で精いっぱい彼を歓迎しようと思った。




