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第90話「ゲンと芳樹の合唱」

深夜2時まで校長室でピアノ独奏曲を作曲していたショパンは寝ようと備え付けの2段ベッドで横になろうとした。


「よお、、ショパン!!」


 ゲンが急に窓を開けた。


「ゲン!! 今までどこに行っていたんだ!! 1週間もいなくなるなんて。君はれっきとした副校長なんだからね。少しは自覚して僕の仕事を手伝ってくれ!!」


「一週間、ピアノデトックスでエキスパートピアノから離れていた君には言われたくないよ。その間、僕は副校長として働いたんだからね。同じ一週間、、やり返したんだ。倍返しにしなかっただけマシだよ。ラフマがいなくて辛いんだろ?? 俺がシンガーソングライターとして歌を一曲、ライブしてやるから聞いてくれ!! 校庭のグラウンドに出てくれよ」


 ショパンはゲンに背中を押されながら、、誘導され、、窓から校庭に向かった。


 そこにはオーケストラがいた。そして、、中央に一本のマイクが立っていた。




「今から、、俺が寂しがっているショパンのために作曲した新曲を歌うから聞いてほしい」




 ショパンは一つ、、中央に置いてある椅子に腰かけた。


 ゲンはオーケストラの演奏と共に歌い出した。




「離れていても心はそばにいる」




 夜中の2時にピンク色の光輝く文字がショパンの目の前に現れた。




「ピンクか……ラフマの色だな……」




 ゲンは歌い始めて2分後に座って聞いているショパンをピアノまで来させて、、オーケストラの音楽と共に、、即興演奏するようにショパンに提案した。


「ショパン。今のラフマを想う気持ちをピアノ演奏で表現してくれ……ショパンも参加して初めてこの曲は完成するから……5分ほどを目安に弾いてくれ」


「わかった」




 ショパンはラフマニノフが太陽に行ってしまう前に泣くことができなかったので、、今度は思う存分、、涙を流しながら、、ラフマニノフを想い、、ピアノを弾いた。


 自由に今までにない音色を奏でているショパン。


 ゲンはショパンのピアノ独奏させるパートをこの「離れていても心はそばにいる」という曲に盛り込んだ。




 ショパンはピアノ演奏し終えて、、ゲンに席に誘導され、、また座らされた。


 そして、、またゲンが歌い始めた。




「俺の心はいつもお前のそばにいるから……」




 突然、、たくさんの生徒たちがショパンの元に集まってきた。


「君たちは、、3Aの生徒じゃないか。どうしたの?? 帰宅してなかったのか??」


 3Aの生徒たちは、、ゲンに続いて、、一緒に歌い始めた。


「永遠に一緒にいよう。そう決めたじゃないか、決めたじゃないか……」




 オーケストラとゲンと3Aのクラスの合唱も終わり、、辺りが静かになった。


「よお、、ショパン!!」


「芳樹。どうして?? みんなどうしたの??」


「ショパンのために俺がクラスのみんなにゲンと一緒に歌いたいって頼み込んだんだよ」


「芳樹がゲンと組んだってことか……」


「芳樹は僕に頼み込んできたんだよ。ショパンを元気づけたいから新曲を作りましょう。ショパンのためにってね。僕と芳樹が作詞作曲したんだよ」


「ゲン。芳樹。みんな!! ありがとう。本当にありがとう」


「あんたが元気無くしてちゃ、、この学校がつまらないからな。ショパンの性格の悪さが魅力なんだから。俺をバカにしたような感じの。俺はバカにされたから、、ここまで悔しくて成長することができたんだからな」


「芳樹。相変わらず、、少し生意気だね……まっ、、そこが君の魅力なんだけどね」

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