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第88話「モーツァルトの提案」

ショパンはエキスパートピアノ音楽学校の校長室で生徒たちの成績表を作成していた。


「芳樹は学年3位にまで順位を上げたか。いつの日か1位も夢じゃないな……」


生意気な態度がお気に入りの芳樹の成長にワクワクが止まらない。


「プルルルルルルーー!!」


 ショパンの携帯電話が鳴った。


「モーツァルト」からだ。


 ショパンは5秒後、、電話に出た。


「やあ、、モーツァルト。君からの電話はこれで記念すべき1回目だね。どうしたんだい??」


「今、、エキスパートピアノの校長室の扉の前にいるから開けてくれないか??」


「えっ?? いきなり来たの?? まあ、、今はちょうどそこまで忙しくないから……」



 校長室の扉を開けると、、モーツァルトが鼠色のスーツ姿でいつもより真剣な表情で立っていた。


「やあ、、急にどうしたの?? 僕になんの用??」


「実は折り入って相談したいことがあるんだけど……」


「まあ、、コーヒーでも淹れるから座ってて」


 ショパンは自身が開発したコーヒーブレンド「ショパンスペシャル」を淹れた。


「これは僕が開発したコーヒーなんだ」


「ああ、、いい香りだね。頂きます!!」


 モーツァルトは真剣な表情からリラックスした穏やかな表情へと切り替わった。


「すごくいい香りだね。癒されるーーーー!!」


「君の音楽がたくさんの人に与えた癒しには及ばないけどね」


「あのさ、、ショパン。実は、、私たちのフルビットッミュージックとこのエキスパートピアノ音楽学校を一緒に合併しないかって考えたんだけど?? ピアノと管弦楽、、両方学べる学校を作りたいんだけど……」


「……いや、、僕たちはピアノ一本の学校にこだわり続けたいんだ。だから、、その話は断るよ。ごめんね」


「ラフマニノフは?? ゲンは??」


「今はいないよ。ラフマは今、太陽に行っているよ。ゲンは地上世界にいるかな……」


「ピアノの可能性を極限まで広めたいなら、、僕とベートーベンのピアノ音楽の技術や魅力もきっと役に立つんじゃないかな。だから、、エキスパートピアノ音楽学校の教授になりたいんだ。オーケストレーションから一回離れて、、ピアノに全力を捧げてみたいんだ。私もショパンたちのようにピアノに全振りしていきたいんだが……」


「そしたら、、君たちの学校はどうなる?? そこの生徒たちやこれからオーケストレーションを学びたい人たちを見捨てるつもりかい??」


「君たちがピアノに懸ける想いを応援したくなったんだよ。ピアノのためを思うなら、、私とベートーベンもピアノの道を進むほうがいい。ピアノ一本にね。オーケストレーションはもうこれ以上は発展しないくらい進化させることができたから……すべては君たちのためでもあるんだ。ピアノのために」


「自分たちのために生きてください!!」


「ピアノをもっと進化させたくないのかい?? 私とベートーベンがピアノ音楽の進化のために加われば、、さらに素晴らしいピアノの名作が生まれるかもしれないよ??」


「音楽学校の合併はできない。もし、、ピアノの道を究めたいなら、、自分たちでピアノ専門の音楽学校を新しく作ればいいさ。僕たちは常に切磋琢磨するライバルでいてほしいんだ。君たちに……」


「ショパンとラフマニノフとゲンと私とベートーベンの5人でピアノ音楽学校を仲良く運営していけたら、、かなり楽しくなると思ったんだが。やはり、、ダメか……」


「仲良くするというよりは、、お互い、、いい意味でライバル、敵同士になり、、競い合っていく仲でいたいんです。だから、ごめんなさい」


「なら、、君とラフマニノフとゲンの開発したコーヒーを我がフルビットミュージックに迎えて生徒たちみんながコーヒーを飲めるようにしてくれないか??」


「それなら喜んで!!」


「それから、、ジンサも君たちエキスパートピアノの食堂に迎えるつもりなんだろう?? 料理長として。だったら、、私たちの食堂にもジンサの霊界最高の料理を提供してもらえるように手配してもらえないだろうか??」


「それも喜んで!!」



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