第46話「オガサイ音楽学校コンテストランキング」
霊界最大の音楽都市「オガサイ」はショパンとラフマニノフの音楽学校「エキスパートピアノ」があるだけじゃなく、霊界で最も音楽が盛んな都市である。
この「オガサイ」には、ショパンたちの「エキスパートピアノ」だけでなく、たくさんの音楽学校や音楽教室が点在している。その数、数百個以上にも及ぶ。
「オガサイ」では、毎年、
「オガサイ音楽学校コンテストランキング」
というものが発表されており、このコンテストランキングで頂点を取れば、それは、「オガサイ」で頂点ということであり、つまり、霊界で最も偉大な音楽学校ということが証明されるのである。
ショパンとラフマニノフには大いなる野望がある。
「オガサイ音楽学校コンテストランキングで1位になり、エキスパートピアノを霊界で最も偉大で人気な音楽学校にすること」
「ショパンを超えるピアノ音楽作曲家をエキスパートピアノから輩出すること」
「ラフマニノフを超えるピアノ演奏家、ピアノ協奏曲作曲家をエキスパートピアノから輩出すること」
である。この目標のために日々、全力で突き進んでいる。
その「オガサイ音楽学校コンテストランキング」の表彰式が行われた。
霊界のテレビ番組で生中継される高視聴率が稼げる表彰式は、たくさんの音楽学校の生徒や音楽ファンが視聴するので、注目度が高い。
結果
1位「フルビットミュージック」〜モーツァルト&ベートーベン
2位「???」
3位「エキスパートピアノ」〜ショパン&ラフマニノフ
ショパンとラフマニノフのエキスパートピアノは3位で銅メダルだった。
1位から3位まで表彰があり、表彰台に上がることになる。
ショパン「ああ、3位か。前回は9位だったけど、まだ設立してあまり経ってないから上出来かな!」
ラフマニノフ「モーツァルトとベートーベンのフルビットミュージックは設立14年目でやっと1位になったからな。このままいけば、8年以内に1位を取れるかもしれない!」
モーツァルト「こらこら、ラフマニノフ君。私の学校は知名度と人気度の評価項目で1位だ。私たちの学校はエリートしか選ばないんだ!入学試験で才能のない奴はふるいにかけ、落とすからな。君たちみたいに生徒数だけ多くて評価されて、3位になっても自慢になるのかな?」
ショパン「何言ってるんだ?僕たちはできるだけ多くの人にピアノの魅力を伝えるのが使命だ!少数精鋭なんて自慢にならない!僕たちはピアノ専門学校だからな。オーケストラを教えてないから不利で、ランキングでは君たちに負けやすいだけだ。僕たちがオーケストレーションにまで手を出したら、きっと君たちといい勝負すると思うよ!でも、それは望んでない!僕たちはピアノの大天才を育て上げたいんだ!」
ベートーベン「そうか。モーツァルトと私はオーケストレーションを主に力を入れている。ピアノのことは君たちに任せようではないか。ただ、このオガサイ音楽学校コンテストランキングではピアノに特化していた場合、たぶん、私たちを一生超えられないかもしれないが、いいのか?」
ラフマニノフ「そりゃ、1位は取りたいさ。それは、私たちの悲願だ。目標だ。でも、それはこのエキスパートピアノからショパンを超えるピアノ音楽作曲家と、私を超えるピアノ協奏曲作曲家が誕生すれば、貢献度で1位になり、もっと有名になり、ワンチャンスあるかもしれない。私たちは、ピアノで戦い、君たちはオーケストレーションで戦う。同じ土俵に立ってないからフェアな勝負にはならないだろう。このランキングでは。しかし、私たちはいつまでもピアノにこだわっていたい。ピアノで勝負していたいのだ。ピアノに対する情熱は誰にも負けたくない!1位を目指していたんだ!ピアノだけで1位を取りたいんだ。それくらい圧倒的なピアノの学校にしたい!」
モーツァルト「でも、感謝しているよ。私はピアノの魅力にも気づかせる学校が必要だと、君たちが現れる前から思っていた。しかし、オーケストレーションを専門にすることが増え、ピアノの学校は後回しになっていたんだ!だから、君たちがその役目を買ってくれている。ありがとう」
ベートーベン「でも、1位って気持ちがいいな!最高の気分だよ!」
ショパン「僕もいつか、その金メダルを首にかけたい!ピアノで1位を!不可能かもしれない。自信はない。でも、夢見ていたい。いつまでも叶わないかもしれないけど、もしかしたらって可能性が僕たちをワクワクさせる。1位を取ってしまったら、そのワクワクは味わえないから、今のうちに1位じゃない悔しさや目指すべきもの、金メダルを夢見る幸せを感じていたい!」
ラフマニノフ「ショパン。お前。大丈夫だ!万が一、1位を取れなくても、ピアノを広めることに貢献してきた喜びはいつまでも消えることがない。いつまでも味わえる。私たちは永遠にピアノ職人だ!」
モーツァルト「僕たちの昔を思い出すな!僕たちがフルビットミュージックを設立当初はショパンみたいに1位を夢見て、興奮して、ワクワクしていたな。でも、1位を取ってからは、それが当たり前になり、1位を何度とっても、それ以来、感動しなくなった。喜びが薄れてしまった。だから、まるで、遥か昔の僕らを見ているようで、微笑ましいよ!」
ベートーベン「あの頃は、よくケンカしたな!でも、まさか、モーツァルトの予言が当たるとはな!」
ショパン「予言って?」
ベートーベン「モーツァルトも本当は最初はピアノの音楽学校を作りたいと言っていたんだ。でも、ピアノ学校はショパンが霊界に来たら必ず設立するだろうって予感がして、モーツァルトはショパンの苦手なオーケストレーションの学校を作ろうって、弱点を補ってあげようと思ったらしい。ショパンが苦手なものはモーツァルトが。モーツァルトが得意とも言えないものはショパンが。というようにな。だから、どちらも必要だから、比べられないんだ!本当は1位を取ったのは嬉しいが、どちらも同じくらい大きな価値がある。順位なんて本当はつけたくないんだ!しかし、表彰をしたほうが、その表彰台に上がりたい、評価されたいという承認欲求や目標ができて、音楽産業がもっと盛んに動くと思い、この表彰式は開催されているんだ!人は評価されたいという、1位を取りたいと目指し、その欲求が向上の引き金になるからな!」
ショパン「そうだったんだ!モーツァルト、案外、いい奴なんだね。勘違いしていたかも!」
ラフマニノフ「今から8年以内を目標に、1位を取れるように動いていくよ!目標があるって楽しいな!野望はやはり、最高だな!毎日をワクワクと胸の高まりを感じさせてくれるからな!」
ベートーベン「なぜ、、8年以内なんだ?? なんか理由でも??」
ラフマニノフ「8は横にすると∞と、、無限大になるからだ。無限大の可能性を秘めているという意味で、、好きなんだよ」
ショパン「モーツァルト、ベートーベン。待っていてね!僕らはピアノだけで君たちを超えてみせる!至難な業だからこそ、難しいことだからこそ、やりがいがあって、達成しがいがあって、燃えてくる!」
モーツァルト&ベートーベン「待ってるぞ!」




