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第33話「ネコカフェ」

ショパンとラフマニノフはネコカフェに来ていた。


 ユニークが売りのカフェらしい。


 最近、音楽学校の活動で忙しくて、癒しを求めていた2人は共通でネコが好きなのだ。


「ネコカフェヘブンズキャット」


 大きな看板ネコが店の入り口で客の呼び込みをしていた。


 とはいっても座っているだけだ。


 何故なら、この店は客がたくさん入るのは望んでいなくて、数名くらいの来客で構わないということらしい。


 客は少なめのほうが、ネコカフェとしてお客様に癒しを提供できるのではないかという考えだった。


 ショパンとラフマニノフはBMWというブランドの自動車を店のすぐ入口に止めた。


 BMW=『Beethoven、Mozart、Wコンビ』という意味の最高級車で、、1台1059万する、ショパン&ラフマニノフの愛車だ。。


 ショパンとラフマニノフは、、ベートーベンとモーツァルトにタダで、、この車をもらい、、乗っている。


 ベートーベンとモーツァルトに、、しつこく『君たちが乗ってくれ。私たちを常に意識していてほしい。いつか、、私たちを超えるために』と頼まれ、、あまりにしつこかったので、、断われなかったのだ。。


 ベートーベンとモーツァルトが開発し、製造している最高級車だ。。


看板ネコ「こらこら、こんなところに車を止めては、他の客の邪魔になってしまうじゃないか」


ラフマニノフ「いいじゃないか。私たちはこのネコカフェを独占したいんだ。貸し切りにしたいくらいだ。金なら払うぞ?」


看板ネコ「そうか。それならば仕方あるまい」


 店内の奥に入っていくと、店主もネコだった。


 人間ではない。立っている。普通に人間のように歩いている。


店主ネコ「いらっしゃいませ一。お二人様ですか?時間は何分にしますか?30分、1時間、3時間、6時間とありますけど」


ショパン「特に時間は決めたくない。フリータイムでいられるだけいたい」


店主ネコ「それならば7777時間なんてどうですか?」


ショパン「何の冗談だい?さすがにそんなにはいれないよ。私たちは音楽学校を経営していて、その仕事の束の間の休み時間をネコで癒されたいだけなんだから」


店主ネコ「前の客は7777時間ご利用しましたけど。では、いたいだけいてください」


ショパン「ここのコーヒーは200種類もあるんだ。コーヒーに力を入れているんだね。ラフマ、よかったね。ラフマはコーヒー好きだからね」


ラフマニノフ「ここはセルフ式になっていて、どんなコーヒーも飲み放題だ。ちなみに77番のコーヒーは俺がブレンドの黄金比を開発した最新のものだ」


ショパン「えっ?ということはラフマはこの店に来ていたってこと?この店と通じていたの?」


ラフマニノフ「自分のラフマブレンドをいつか霊界最大の人気銘柄にしたいという野望を俺は持っている」


ショパン「壮大な野望だね」


店主ネコ「ここに注意書きがありますので、全て読んでください。ぜひ、守ってください。それからネコは何匹くらいご用意すればよろしいですか?」


ラフマニノフ「できれば多いほうがいいな」


店主ネコ「ただいま、準備いたします」


 店主ネコは扉からたくさんのネコをいきなり出現させた。


 たくさんのネコがショパンたちのいる客間に入ってくる。


 あっという間に。床がネコで見えないほどになった。


ショパン「ちょっと、店主さん。これじゃあ、多すぎだよ。身動きとれないじゃないか」


ラフマニノフ「異様な光景だな。まあ、癒されることに変わりないが。ユニークが売りだから仕方ない」


ショパン「注意書きを見てみよう。どれどれ、『ネコを蹴らないでください』だって。つまり、、ネコを蹴り飛ばすような客が前にいたってことか」


店主ネコ「いいえ。その注意書きは気まぐれで書いただけのちょっとしたおふざけですよ。。それより、、ネコのおやつというものを買っていただくと、ネコにあげることができ、ネコはすごい喜びますよ〜〜」


ラフマニノフ「じゃあ、このキャットミートを20個ください」


 店主ネコは空中から杖で呪文を唱え、キャットミートというネコが大好きな風味のついた肉の塊を出現させた。


 机にいきなりポンと魔法のように現れる様は霊界ならではだろう。


 ネコは机に一斉に群がり、肉の奪い合いを始めた。


 その様はまさにネコ戦争だった。



 ラフマニノフはわざと大量のネコの数にしては少ない肉を用意し、ネコたちによる争奪戦交響曲を見たかったのだ。


 そのネコたちが肉を求めて踊り狂っていると、一人の男が現れた。


「カランコロン、カランコロン」


ゲン「どうも」


 以前、知り合ったコーヒー屋のゲンである。


ショパン「ゲンじゃないか。久しぶりだね。君もネコに癒されに来たのかい?」


ゲン「いや、ここのネコカフェのコーヒーの豆を配送しているんですよ。つまり、仕事です。ラフマニノフさんのラフマブレンドも私が配送したんですよ」


ラフマニノフ「そうなんだ。ショパン。ゲンとはいい付き合いしてるんだよ」


ゲン「店主さん。豆はもう切れそうなんですよね。持ってきましたから、いつもの倉庫に置いておきましたから」


店主ネコ「いつもありがとう、ゲン」


ゲン「ちなみにこの店を知っているのはラフマニノフとショパンと私しかいません。3人だけです」


ショパン「えっ?つまり、7777時間利用した人って、ゲンってこと?消去法だと」


ゲン「私とショパンとラフマニノフさん。この3人だけのネコカフェですよ。他の人は利用できません。そもそも、発見できないようになっているんです。私たちしか」


ラフマニノフ「そうだ。ショパン。実はショパンに内緒にしていたが、ゲンとは俺がショパンとタッグを組む前からの、昔からの知り合いでゲンとここのネコカフェでいつも一緒に飲んでいたんだよ。時間が空いたときにな。作曲もここでしていることが多い。海の他にな」


ショパン「ウソ!! ラフマに僕の知らない顔があるのか?? ゲン、言っておくけど、、ラフマは僕のものだぞ?」


ゲン「では、私たちはライバルですね。私もラフマニノフさんの相棒の一人ですから」


ラフマニノフ「3人、親友同士になろうぜ。私を取り合うんじゃなくてな。モテる男も大変だな」


ゲン「本当はラフマニノフと私だけのネコカフェにしたかったんですが、ショパンさんに悪いので、3人で楽しみたいと思い、ラフマは今日、ショパンさんをこのネコカフェに連れてきたのです」


ショパン「ラフマ。ゲンと僕、どちらが大事なの?」


ラフマニノフ「両方大事だ!」


ショパン「どちらかだけにしてよ。ラフマは僕のものだけにしたいんだ」


ゲン「あはは。冗談ですよ」


ショパン「えっ?」


ラフマニノフ「本当にショパンは引っかかりやすいな。ゲンとは確かに昔からの知り合いではあるが、私の相棒はたった一人。ショパンだけだ。ゲンとここのネコカフェを昔から利用してることは事実だが、ただの仕事仲間だよ」


 「ただの仕事仲間」という言葉にゲンは少し嫌な顔をした。


ショパン「本当に?よかった!!安心したよ」


「ニャーーーー」


店主ネコ「皆さん、もっとネコの相手してあげてください」

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