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第32話「パンプキン・メロン」

霊界の経済担当大臣「パンプキン・メロン」はショパンとラフマニノフの経営する音楽学校「エキスパートピアノ」の運営許可を常に与えていたが、それが危うくなる事態が発生した。


 パンプキンはショパンに自分の家族の前でピアノ演奏をしてほしいと願ったが、ショパンは多忙から拒否したのだ。


パンプキン「私の息子はショパンの大ファンなんだよ。ぜひ、会ってやってくれないか?」


ショパン「今、私は忙しいんだよ。あなたの要望は叶えられません」


パンプキン「どうしてもだめか。土下座してもいい」


ショパン「なんでも土下座して頼めば聞いてくれると思ったら大間違いです」


パンプキン「何故、私にそんなに冷たいんだ?私の裁量一つで、ショパンたちの音楽学校も潰れるんだぞ??」


ショパン「えっ?」



ラフマニノフ「ショパン。会ってやれ!頼みを聞いてやれ!音楽学校がどうなってもいいのか?」


ショパン「そうか。。。自分の思い通りにいかないとそうやって脅すのか。私はそういう輩が大嫌いなんだ!あなたに大きな権限があるということは分かっているが、脅しに屈するのは自分のプライドが許さない」


ラフマニノフ「あの、私でよければパンプキン・メロン様の息子に会ってやることができますが?ダメですか?」


パンプキン「ラフマニノフには興味ない。私はショバンがいいのだ。ショパンにしか興味がないんだ」


ショパン「では、ぜひ⋯音楽学校の運営許可を取り消してもらって結構。私たちは宇宙の神ミヤザワトモヒデにコネがあるから、あなたをミヤザワトモヒデに頼んでクビにしてもらうようにする。それどころかこの霊界に住めないようにしてもらうかもしれないが」


パンプキン「何言ってるんだ。冗談が通用しないとは本当だな。尊敬するショパンの学校を私が本気で潰すわけないだろう。私もショパン達の学校がどう成長していくか楽しみで仕方ないんだからな。ダメ元で言ってみただけだ。どうしても会ってくれないのなら残念ですが、あきらめるさ。お気を悪くしたなら申し訳ない」


ラフマニノフ「私たちにどうしても会いたいなら、私たちのエキスパートピアノ音楽学校に入学して、腕を磨くことをおすすめする。ショパンはただ単にそうしてほしいだけなんですよ」


ショパン「エキスパートピアノに入学すれば、私に会えるかもしれない。その息子さんはピアノに興味を持っていただきたいですね。個人的に会うことは余程の理由が無いとお受けしません。本当に忙しいのですし、あなたの息子さんだけ特別扱いすることはできません。私に会いたい人に全て会っていたら、精神的に持たないです」


パンプキン「そうですか。では、サインだけでももらえませんか?」


ショパン「音楽学校に入学していただければ、そして、ピアノ演奏と作曲を学んでくださればサインをプレゼントしましょう。そのくらいはします。私たちの使命はなるべく大勢の人にピアノを学んでいただき、私たちを遥かに超える音楽家を育て上げることなんですから。なるべくたくさんの人にピアノに触れていただきたい」


パンプキン「では、息子をエキスパートピアノで学ばせたいと思います。ショパンに知り合えるならば、息子は喜んで入学しましょう」


ショパン「そうです。それでいいんです。息子さんに期待しています。それより、一番大事なのはさっきラフマニノフに興味ないと言いましたが、ラフマニノフにも興味を持ってやってください。彼の魅力に気づいてないと、絶対にピアノは上達しません。私よりも魅力的なピアノ協奏曲が書け、私よりも難易度の高い音楽が作曲でき、私よりもピアノ演奏が上手なんですから。魅力的すぎるはずです。ラフマニノフを悲しませるようなことがないように」


ラフマニノフ「おう、ショパン。あまりに俺に親切すぎて、恥ずかしいぞ。げど、ありがとな」


 いきなり思い切りよく扉が開き、一人の子供が入ってきた。



息子「わあーーーショパンさん、本物?」


パンプキン「ショパンさん、実は息子を連れてきていたんです。どうしても会わせたいと。今日、音楽学校の運営許可の手続きのために、校長のショパンたちが来ると言ったら、僕も行くと言っていて。ごめんなさい」


 ショパンはいきなり息子に手招きをして、近寄ってきた息子を抱きしめた。


ショパン「君は僕のファンなんだってね。ならば、音楽学校に入学してくれ。ピアノを一緒に極めようじゃないか。ピアノの魅力に気づいたら、楽しくなるよ!ぜひ、学校に来てくれ!」


息子「もちろんだよ。行くよ。ありがとう。会えてうれしい!ずっと憧れの方だったから。ショパンの曲は全てチェックしているんだよ!でも、僕が一番嬉しいのはラフマニノフさんがいてくれたことだよ。実は僕はラフマニノフさんがショパンさんより好きなんだ!もちろんラフマニノフさんの作曲した曲も全てショパンの曲より聞いてるよ。ラフマニノフさんのほうがカッコよくて好きだよ!背が2メートルあって、手が大きくて。男らしくて最高だよ」


ショパン「なんだ!ラフマの方が好きなのか!それはよかった。ラフマも喜んでくれるぞ!」


 ショパンはラフマが喜ぶと思うと嬉しくて仕方なかった。


ラフマニノフ「おいで!! ハグしてやろう」


息子「わあ。ラフマニノフ先生から抱きしめられるなんて、もう嬉しすぎる」


パンプキン「息子の音楽学校の入学手続きもぜひ、今、ここでしたいのですが」


ショパン「書類を持ってきてないので、息子さんはこのまま音楽学校に私たちが連れていきます。そこで、正式に入学の手続きをしたいと思います」


息子「わあ。学校に連れて行ってくれるんですか?」


ラフマニノフ「君が喜んでくれるからね」


ショパン「ラフマ。僕、これからはひとりひとりに会うことも大切にしようと思うよ。考え方を変えようと思う。なるべくたくさんの人に会って、音楽学校の、ピアノの魅力を伝えていこうと思う。僕が会うのを拒絶していたら、ピアノに興味を持ってもらえなくなっちゃうかもしれないからね。会う人すべて、なるべく大事にして、その人の前でピアノ演奏をして、ピアノに感動してもらって、ピアノを弾けるようになりたい、ピアノの音が好きって、音楽に興味を持ってもらうようにしたい。目の前の人、ひとりひとりを大事にしたいと思う。その大切さに今、気づいたよ」


ラフマニノフ「成長してきているな。ショパン。気づいてくれてよかったよ。今日会った息子さんがショパンを超える音楽家になるかもしれないからな。どんな人が大きな可能性を秘めているかは見かけでは分からないから、俺たちができる最善の行動は、できるだけ多くの人を大事にして、私たちを好きになってもらうことだ」


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