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第29話「焼き鳥屋さん」

ショパンとラフマニノフは霊界の海で日光浴していた。


 毎週1回は海に行き、霊界の太陽を楽しむ趣味を持っているのだ。


ショパン「ねえ、ラフマ。いつも思うんだけど、ピンク色の水着ってなんか恥ずくない?しかもパンツにでっかいハートマークの絵柄がすごくて、みんな注目しているし、笑っているよ?」


ラフマニノフ「そうだ。これはわざとこのように目立つ色をつけてみんなの気を引くためにやっていることだ。霊界の魚たちはピンクが好きなんだ。それは、全ての色を魚がどんな反応するかを自分なりに実験して判明したことだ。ピンクが一番魚たちを引き寄せるってわかったんだ。あくまで霊界ではな。魚たちができるだけいっぱい俺についてきてくれると、楽しいからな。魚たちと共に泳ぐなんてロマンがあるだろ?大量の魚たちとな。俺は魚が大好きなんだよ」


ショパン「えっ、実験までしたんだ?それは意外だな。結構、ラフマって相変わらず面白いな」


ラフマニノフ「それに比べてショパンのは黒ばかりだな。黒は一番人気がないんだ。魚たちにとってはな」


ショパン「それは好都合だ。魚が近寄ってくると、なんか落ち着かないから」


 2人は浮き輪に乗り、海の真ん中で浮かんでいた。


 ショパンのピアノ曲をかけながら。


 話をしていると、いきなり大きなクジラが二人を海の真下から突進して、2人は海に落ちた。


クジラ「わあ、ごめん。まあ、ラフマ。今日も海で作曲かい?」


ショパン「やあ、クジラくん。ラフマにまた会いに来たんだね?でも、そろそろ下から突撃するあいさつは飽きたからやめてくれ。ひねりがないよ。もっと、我々をビックリさせるようなものじゃないとね」


ラフマニノフ「よし、ショパン。いつものアレやるぞ」


ショパン「オッケー!」


クジラ「早く乗りな!」


 クジラは2人を乗せ、水中へと潜り込んだ。



 たくさんの魚たちがラフマたちを追って、海中でクジラによる水中散歩がはじまった。



 以前、、ショパンが自分のピアノ協奏曲を海でかけると、、クジラが寄ってきて、、それがきっかけでこのクジラと顔なじみになったのだ。


ショパン「うわあ、いつやってもクジラに乗るってロマンがあるよね。魚はあまり好きじゃないが、クジラは別かな。ここに焼き鳥屋があるから寄ってくれ!」


ラフマニノフ「ショパンの奢りでいこうか。クジラにも奢ってやれよ」


ショパン「もちろん奢るよ。ここの焼き鳥屋はカシラが美味しいんだ。塩を振って、加熱するシンプルな感じが。塩って本当に最高の調味料だよね。レバーもつくねも頂こう。ワクワクしてきたな」


クジラ「ここにいる魚たち全員に奢るんだよね?じゃなくちゃ寄らないよ!」


ショパン「ラフマ。僕、金欠だから貸しといてくれないか?」


ラフマニノフ「以前、大浴場で俺がお前のピアノ協奏曲1番2楽章ロマンスラルゲットを弾いたときに渡したギャラはもう使ったのか?」


ショパン「マイダッハのグランドピアノの最新バージョンが出たんだよ。だから、それを買ったからね。頼むよ!」


クジラ「魚たちはざっと1万匹くらい集まってきてるから、億はいくけど大丈夫?」


ラフマニノフ「ちょっと待ってくれ?俺に集まってきている全ての魚に俺が奢るのか?」


クジラ「金持ちなんだろ?」


ラフマニノフ「じゃあ、奢るが、ひとつ条件がある。俺たちショパンとラフマニノフが経営している音楽学校エキスパートピアノを魚たちに宣伝してほしい。1万匹が海にいる人たちに宣伝してくれるなら奢ろう。俺にもメリットがないとそんな大金は出せん!」


魚たち「どんな風に宣伝すればいいの?」


ラフマニノフ「1匹につき、3人に宣伝してほしい。すると、3万人が最低でも俺たちの音楽学校を知ることになる。スマホで、口頭で、チラシで、インターネットで、ブログで、なんでもいい。クジラは1万匹の魚たちが全てしっかり宣伝したかを管理してほしい。そして、俺に報告してくれ!」


クジラ「そんなのやってられるかーい!!!」


 クジラはものすごい勢いでみんなを置いて海の彼方へ去っていった。



ラフマニノフ「まあ、冗談だ!実はここの焼き鳥屋は無料で食えるんだよ!材料費がかからないからな。霊界では。ただ、お金を手間代で気持ちで払えばいい。金額は自分たちで決める方式なんだよ!」


焼き鳥屋「やあ、魚1万匹を食わせるとしたら、いくら払ってくれるんだい?ラフマ!」


ラフマニノフ「10億でどうだい?」


焼き鳥屋「嘘だろ?そんなに払ってくれるのかい?なら、いいだろう!」


ショパン「ラフマ。いくらなんでも出しすぎだよ!考え直せ!」


焼き鳥屋「冗談冗談。そんなにはいくらなんでももらえない。10万でいいよ。君たち2人は常連さんだからね。これからもよろしくね。お金よりも大事なものがあるんだよ。君たちが週1で顔を見せてくれることが何よりの生きがいなんだからな。君たちが来るのが楽しみで仕方ないんだ。いつものようにピアノでも弾きながら、焼き鳥が用意できるのを待っていてくれないか?」


魚たち「俺たち、なんて幸せ者なんだー!やったー!」


ショパン「焼き鳥屋さんはとにかく孤独が悩みなんですよね。なら、私たちが音楽学校でこの店を愛用してるって宣伝してあげますよ。そしたら、この店は私たちの知名度により有名になり、客が増えて、一人になることはもうないと思います。忙しくなるでしょうがね」


焼き鳥屋「いや、、ショパンとラフマニノフが来てくれたら、、それでもう十分じゃ。。客が多すぎると忙しくなりすぎて、、苦しいのでな。。もう一人か二人、、君たちの知り合いを呼んでくれたら嬉しい」


ラフマニノフ「なら、、ゲンとバイオレットを連れてこよう。。」


ショパン「焼き鳥屋さん、、来週、、もう二人、、知り合いを連れてきますよ!!」


焼き鳥屋「ありがとう。。わしは生きててよかったよ」

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