番外編#6「喜びは必ずあるから」
「美味しい。。この紅茶……」
白血病ユーチューバーだったNは、、お茶会に参加していた。。
華やかな宝石がついたシャンデリアに、、オシャレで洋風な椅子と机、、外国製の食器たち。。
そこでショパンがピアノを生演奏している。。
「素敵だ。。そして、、素晴らしい。。こんな癒しの時間を過ごせるなんて……」
Nは、、感動していた。。
とても癒されていた。。
ショパンの「お茶会サロン」。。
Nがショパンにしつこく頼み込んで、、開いてもらったのだが。。
ショパンが、、Nの最も好きな「舟歌」を弾いている。。
Nが舟歌をショパンに弾くように、、これまた頼みこんだ。。
本当にNは天国で、、天国のような時間を過ごした。。
すべての嫌なことを忘れられた。。
こんな幸せな時間が過ごせるなら、、いくらでも存在していたい。。
いや、、自分たちは永遠の生命として、、存在しつづけられる。。
紅茶が美味しい。。
紅茶とお茶菓子が。。
日本にずっと暮らしてきたから、、新鮮だし、、洋風な雰囲気がいい。。
ショパンは、、Nのために、、このお茶会サロンを開いた。。
舟歌を弾き終わり、、ピアノ協奏曲第1番 2楽章を弾いた。。
「はあああ、、癒されるなあ」
「それでは、、私はこれで失礼します」
「ショパンさん。。ひとつ聞きたいことが」
「なんでも聞いてください」
「舟歌を作曲したときに、、何を想っていたのですか?? どんな思いを込めたのですか??」
「湖に小舟が浮かんでいる雰囲気を基本にして、、そこに聞いている人が、、幸せを感じられるように、、苦しみの感情を忘れられるように、、作曲しました」
「あなたのその想い、、願いはしっかりと叶いました。。僕はとても癒されたし、、苦しみを忘れられました」
「それはよかった」
「ショパン!! ショパン!! ありがとう……本当にありがとう!!」
「どういたしまして。泣いているのですか??」
「感謝せずにはいられないんですよ!! 人生はなんて素晴らしいんだ!!」
Nは、、泣きながらショパンに感謝した。
ショパンはNの元から去った。。
Nが口にした紅茶とお茶菓子のケーキやマドレーヌなどは、、ショパンが開発した「音楽再生料理」であり、、口に入れた瞬間に、、これまたショパンの「舟歌」が頭の中に流れ出した。。
「舟歌がいつでも聞けるなら、、苦しいことがあっても生き続けたいと素直に思える僕がいる」
Nはショパンとさっきまで二人だった。。
そして、、今は一人。。
ショパンと二人の時も、、今の一人の時も、、「舟歌」を聞いている。。
Nはすっかり舟歌に心奪われ、、没頭してしまっていた。。
極上の美しい水面が揺れるような美しい旋律。。
史上最も美しい癒しのピアノ曲。。
今まで、、白血病で苦しかった。。
再発して、、涙を流したこともあった。。
でも、待っていたのは、、ショパンの「舟歌」。。
神様は、、絶望と同じだけの希望を用意してくれているのかな。。
今ならばこう言える!! 人生は素晴らしいんだと!!
「喜びは必ずあるから」




