番外編♯5「少年の存在意義」
ショパンとラフマニノフはある病院の小児病棟にいた。。
慰問に訪れたのだ。。
ある少年が近寄ってきた。。
少年「僕、、生まれたくなかったよ。。なんでこんなに足手まといしかなれないんだよ。死にたいよ」
ラフマニノフ「そんなこというな!!」
少年「僕に生きている価値なんてないんだよ。もう、、おしまいなんだよ!! あなたたちは成功者だから、、僕の気持ちなんて永遠にわからないんだよ!!」
ラフマニノフ「君たちの気持ちを理解しようと努めているから、、こうやって会いに来ているんだよ」
少年「たとえ、、そうだとしても、、僕の本当の惨めさを分かり合えることはないと思う」
ショパン「大成功している有名人の僕が、、こんなこと言うと、、反発したくなるかもしれないけど、、、最後まで聞いてほしい。最後まで聞く。。約束してくれるかい??」
少年「うん」
ショパン「人間の存在意義。。それは、、『過去・現在・未来』のすべてにおいて、、あるんだよ。。
少年よ。。君が、、今まで関わった過去のすべての人、今現在、関わっている人、そして、、これから関わる人たち、、すべてに影響を与えているんだ」
少年「話が難しいよ。もっと簡単に説明してよ。お願い!!」
ショパン「つまり、、君に会ったすべての人が、、元気をもらい、、救われているってことだよ。だから、君の命にはとっても価値があるんだ」
少年「僕に会った人が、、元気になっているの?? なぜ、、分かるの??」
ショパン「だって、、実際、、僕は君に会えて、、こうやって話ができて、、とても嬉しいし、幸せだよ。。」
少年「嬉しい……」
少年は涙が溢れだしてきた。
ショパン「僕は、、君に会えて凄く元気をもらったよ。。僕だけじゃなく、、君に会った人、、たとえ、道ですれ違った程度だとしても、、君という存在が、、みんなに喜びを与えているんだよ。。言われないと気付かないだろうけどね」
少年「道にすれ違っただけで、、僕が、、人に喜びを与えている?? そんなことってあるの??」
ラフマニノフ「例えば、、散歩に行ったとしよう。。一人で道を歩いているときに、、少し寂しかった時に、誰かが前から歩いてきたら、、なんか、、嬉しくならないか?? 俺は人とのつながりや触れ合いをとても嬉しいと思える。。たとえ、、たかが散歩だとしても、、人と会うだけで、、話さなくても、他人だとしても、、すれ違っただけでも、、嬉しいんだ。。元気がもらえる。。一人じゃないんだって。寂しくない。孤独を癒してくれるんだ。。この感覚、、もう少し、、大人にならないと分からないかもな」
少年「僕にも、、そんな人を喜ばすパワーがあるのかな??」
ショパン「今まで人を喜ばせてきた過去、今、人を、僕たちを喜ばせている現在、これから人を喜ばせる可能性がある未来。。過去、現在、未来において、、必ず、、君は人の役に立っているよ。。みんな影響しあって生きているんだ」
少年「ショパンさん、ラフマニノフさん、僕に会えて嬉しい?? 正直に言ってほしい!!」
ショパン「君の可愛い子供らしさ、、無邪気さ、、病と闘っている勇敢な姿、すべてに元気をもらっているよ。嬉しいに決まっているじゃないか!!」
ラフマニノフ「必ず、、人は生きているだけで、、そこにいるだけで、、必ず誰かの力になっているよ。。孤独で誰も周りにいなくても、、これからの未来で、、人と関わりあえる時がくるかもしれないしな。。」
ショパンとラフマニノフは、、イチゴジャムクッキーを少年に渡した。。
少年「ありがとう。。でも、、成功者になりたかったなあ。。病人というのは悲しいです」
ショパン「人間には生まれつき能力に限界がある。。どうしてもそれは認めなくてはならない真実だ。だが、、その中で、、いかに『最善を尽くしたか』『100%全力を出せたか』で、、自分を評価することだ」
ラフマニノフ「君に、、俺たちみたいになるのは、、はっきり言って不可能だ。。それは認めるしかないだろうが……」
少年「不可能じゃないよ。。可能だよ。。僕は、、いつの日か、、あなたたちを超えるくらい成功してやるから!!」
ラフマニノフ「不可能だと言ったはずだ!! 甘くないぞ?? 俺たちを超えるのは!!」
ショパン「ちょっ、、ラフマ。。こんな小さな子供の夢を壊すようなことはしないでくれ」
ラフマニノフ「現実を教えたんだ!!」
少年「僕の夢を壊すなんて、、誰にもできない。。もしかしたら、、成功できるかもしれないんだ!!」
ラフマニノフ「そうか、、なら目指してみろ!! 俺たちを超える成功者になることを!!」
少年「うん!! まずは、、健康にならないと!! って冗談だよ。。さすがに、、ショパン&ラフマニノフさんは手が届かないよ。。でも、、できるかぎりのことをやっていくよ」
ショパン「最善を尽くす。。やれること、やることはすべてやる。。それさえできれば、、もう合格だね」
ラフマニノフ「人間には無限の可能性がある、、僕たち人間にやってできないことはない、、人生は思い通りにしかならないなんて綺麗事を、、俺らから言われると、、イラつくだろう。だから、、夢を壊すようなこといってしまった。。悪かったな、、少年よ!!」
少年「綺麗事を言われるより、、現実を教えてくれたんですよね。。今まで、、『やればできる』という綺麗事ばかりいう大人ばかりだった。できないことはないと夢を語る人ばかりで、、心の中では、、とても不快で反発ばかりしていたんです。。でも、、ラフマニノフさんは、、しっかり現実を教えてくれる。。さすがだと褒めてあげます」
ラフマニノフ「上から目線だな。。面白いな」
少年「現実では無理でも、、気持ちだけは、、上でいたいんです。。口だけでも、、態度だけでも、、上になることはできるから」




