番外編♯3「今度は私が……」
ラフマニノフは自室のグランドピアノでいつものように作曲をしていた。。、、3時間集中していたので、、疲れて、、ベッドの上で疲れて、、爆睡してしまった。
「ラフマニノフさん、ラフマニノフさん」
「ん??」
「いつもありがとうございます」
「誰だ??」
「あなたのピアノですよ。私はあなたのピアノそのものです」
どうやら、、弾いていたピアノが話しかけてきたらしい。。
「ということは……お前、、俺のグランドピアノか??」
「そうです。。ほら、、置いてあったピアノが無くなっているでしょ?? 僕がピアノそのものだからですよ」
「今まで霊界にいて、、たくさんのことを経験してきたが、、これが物霊化ってやつか?? いきなり物に生命が宿るという……」
「あなたにお礼をしたくて」
「お礼か?? そんなものいらない。俺は、、ピアノに救われてきた。。俺こそ感謝している」
「私は、、あなたに弾いてもらって、、とても幸せだったのです。。なので、、恩返しがしたいのです」
そのピアノと名乗る男から、、急に、、全身から壮大なピアノ音楽が溢れだした。。
「これは??」
ラフマニノフが驚く。
「ラフマニノフ様に、、私からの贈り物です。。これは、、感謝の涙を流す、、ありがとうを表現した旋律です」
ラフマニノフはしっかりと耳を澄まして、、旋律を完璧に記憶しようとした。。
「なかなかよかったぞ。。体にズシンと来て、、震えるような壮大な音だったな。俺にピッタリだ!!」
「私は、、あなたに感謝してもしきれません。。私を長年、、60年以上、、使ってくださり、、
ラフマニノフ様に弾かせるんじゃなくて、、私が、、私自身を弾いて、、恩返ししたかったのです。。これからもずっとこのピアノを使ってくださいますか??」
「当たり前だろ?? 使わなかったらどうなるんだ??」
「私という魂が消えます。ラフマニノフ様が弾いてくださっている間は、、ずっと私は魂を持つことができます。いつも、、あなたを見守っていますよ。永遠に存在できる真霊になるためには、、ラフマニノフ様にあと40年使ってもらわないといけません。。私は永遠に生きていきたいです。。ラフマニノフ様と一緒にいたいのです」
「もちろんだ。。真霊になって、、一緒に、、ずっと生きて行こうな!! 約束だ!! そして、、もう一度言う。感謝しているのは俺の方だ。本当にありがとう。」
ラフマニノフは、、そのピアノの全身からあふれ出した、、あの感謝の旋律を、、ピアノ曲にして、、
出版した。。
ラフマニノフの絶対音感と超人的な記憶力は霊界でも健在だった。




