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最終楽章「白血病ユーチューバーの新たな発見」



 治療のしようがマジでない、、白血病になり、、病室で、、死を迎えた。。肉体から霊体が抜け出て、、

 

 僕は空中に浮かびながら、、自分の亡骸を見下ろしていた。



 周りには、、たくさんの霊たちが僕を祝福するかのように見守っていた。。


 「苦しい人生、、見事に最期まで生き抜きました。。ご苦労様でした!!」


 「えっ……と、、あなたは誰でしょうか??」


 「私はガイドの緑川です。。これから天国へとご案内します。。お楽しみにしていてください!!」


 「僕は死んだんですよね?? そして、、今、、幽霊になったってことですよね??」


 「あなたの家族が、、あなたの死を悲しんで泣いていますね。。その光景を見るのは辛いと思いますが、、見ますか??」


 「怖いので、、後にしておきます。もう少し落ち着いてから、、家族とは会いたいです」


 「ずいぶん、、N様は冷静ですね。。自分が死んでも、、幽霊になって生きていると分かると、、パニックになる方が多いのですが……」


 「僕は死んだあとも意識があるし、世界があると信じていましたから。。プラスの方向に考えていましたから、、だから、、あまり驚かなかったみたいです」


 「これから霊界役所というところに行きます。。そこで、、いろいろと死後の手続きがありますから。。この天国で暮らすための準備をしなくてはなりません」


 「どのように行くのですか??」


 「私の手を握って、、私の体全体に意識を集中させてください!!」


 僕はガイドの緑川さんの手を強く握った。。


 そして、言われたとおりに、、緑川さんの暴力団みたいだけど優しそうな顔に特に集中して、、意識を向けた。。



 気づいたときには、、僕は、、霊界役所へと一瞬で移動していた。。


 この世界では、、歩いたり、自転車、バス、車、飛行機など、、本来は必要ないらしい。。


 思念で一瞬で移動できるからだ。。



 霊界役所に、、緑川に手を引っ張られる形で、、中へ入ると、、たくさんの人たちが並んでいた。。



 荘厳なお城というような洋風の石造り、大理石の壁が目立つ。。肌色で目に優しい疲れない色合いで全体が覆われている。。



 「地球の地上世界では毎日、、大勢の人が亡くなり、、天国へと入っていきます。。天国に来て、、まず最初に行うことが、、生命データポイントの更新です」


 「生命データポイント??」


 「あなたの地上世界で経験したすべての苦痛が霊界でポイント化され、、お金に変わります。。そのお金をもらうためです。。天国、つまり、この霊界でもお金という概念が存在します」


 「かなり白血病で苦しんだから、、僕も、、大金をもらえるかな??」


 5人ほど並んでいる列に僕は、、緑川と並んでいた。。


 「おや、、あなたを知っています。。白血病ユーチューバーのNさんでしょ??」


 「えっ?? 僕を知っているんですか??」


 どうやら、、僕を知っている人がいるみたいだ。。あまり、、そんな人気者じゃなかったのに意外で驚いた!!


 「あなたの本をすべて読みました。。辛い人生でしたね」


 「いやあ、、本当に辛かったです」


 「でも大丈夫。。これからは楽しいことしか待っていません!! 苦しみは1億分の1くらいに減るでしょうね」


 「あなたも地上世界から来たばかりでしょ?? なぜ、、わかるんですか?? まあ、、そうだと助かります。。ワクワクしています」


 生命データポイントの更新の、、順番待ちで、、やっと自分たちの番が来た。。



 「はい、、手首を出してください!!」


 僕は、、受付の女性に手首を差し出した。。


 「女性は、、針みたいなものを僕の手首に刺そうとした」


 「ちょっと、、、何するんですか?? 痛いんじゃありませんか?? やめてくださいよ」


 「痛くありません!! ポイントをもらうためには、、霊体にこの針を差し込まなくてはなりません。その針の差込口は、、すでに霊体に付いていますから、、安心して、、リラックスして、手首を私に預けてください!!」


 僕の手首には、、そのようなものが見当たらないように見えたが、担当の女性の人は、、すぐに針をぶっ刺した。。彼女の言った通り、、全然、、痛くなかった。。



 「まあ、、凄いですね。。こんな生命ポイントになりましたよ。。ご確認ください!!」


 僕は、、目の前のテレビモニターを見てみた。


 そこにはこう書かれていた。。


 「1321億9114万2666生命ポイント」








 

 ガイドの緑川に連れられて、、僕は「大神殿癒し演奏会」という公開演奏会に出席していた。。


 あまり音楽鑑賞に興味がなかったが、、あまりに緑川がしつこかったので、、仕方なく、、来たのだ。。


 空中を手を繋いで、、飛びながら、、地球から、、宇宙へと飛び出し、、途中からワープして、、


 「ブラックコーラ」と呼ばれる星に来たのだ。。


 宇宙を飛びながら移動する姿は、、まるで宇宙船型スーパーマンというような感じだった。。


 生前の地上世界の科学に反したことができるこの天国は、、実に面白い世界だ。。




 演奏会の席に着いていたが、、周りを見渡すと、、人だらけで、、中には、、猫とか犬とか馬とか動物


 も、、ちょこちょこ見かける。。



 辺りは生命体で溢れている。。



 「この会場には何人の人たちが集まっていると思いますか??」


 「数万人くらいかな??」


 「数兆人です。兆です。。漢字が違います。。ケタが違いますよ」


 

 

 やがて、、会場に到着して、、20分後に、、音楽家が現れた。。



 「ショパーン!! ラフマニノフーー!! こっち向いて!!」


 緑川が急に叫び出して、、僕はビックリした。。


 それより、、あの有名な音楽家のショパンとラフマニノフがこの演奏会に来るとは知らなかったから、、

 


 それが一番驚いた。。



 ショパンが最初にピアノ演奏を始めた。。



 魂が震えるほど、、いい曲だった。。なんか、、クラシックなんか全然、、今まで聞かなかったのに、、


 こんなにも感動を与えてくれるのかと、、その新しい気づきに、、更に、、感動した。。



 「今、、流れているのが、、ショパンの最高傑作の舟歌ですよ」


 「生演奏で、、聞くと、、全然、、響きが違うね」


 ショパンの舟歌を生で聞いて、、今まで苦しみながらも乗り越えて、、生きてきてよかったと、、


 存在していてよかったと心から思った。


 今まで、、辛かった。辛すぎた。


 白血病で辛い、辛い、辛いの連続で、、それを一つずつ乗り越えてきた。


 乗り越えるしかなかった。


 でも、、今まで苦しんだことが、、ショパンの舟歌で全て報われた。


 ラフマニノフはピアノ協奏曲を弾いた。。



 もう、、僕は演奏会に夢中になっていた。さっきまでの惰性とは大違いだった。。


 椅子にもたれかかり、、やる気なく、、ただ、、早く終わってほしいという想いでいたのに、、


 ショパンの舟歌を聞いたとき、、一曲目から、、感動スイッチともいうべき本気になってしまい、、


 背筋を伸ばして、、耳を澄まして、、耳だけじゃなく、、体全体と心で、、ラフマニノフを聞いた。。



 「悪くない。むしろ、、良いね」


 「ショパンとラフマニノフが弾き終わりました。。どちらがより心打たれましたか??」


 「二人はバランスがいいよね。。ショパンの繊細で美しい旋律と、、ラフマニノフの壮大で力強い旋律。。二人がバディを組んだら、、面白そうだと思ったよ」


 「すでに、、バディを組んでいますよ?? この霊界で、、バディで、、ショパン&ラフマニノフを知らない者はいないと思います」


 「僕もそんな相棒、、持ってみたいな~~持てたら毎日、楽しいだろうな~」


 「よろしければ、、私が相棒になりましょうか??」

 

 「緑川さんは僕の指導霊でしょ?? ガイドだから、、ちょっと違う気がするけど」


 「それよりも、、まだ、、演奏は続きますよ」



 ショパンとラフマニノフの後に現れたのは、、ベートーベンとモーツァルトだった。。


 超有名な音楽家なので、、一発で、、見た目で、、本人だと分かった。。



 モーツァルトもベートーベンも交響曲をオーケストラとピアノで演奏していた。。


 二人はオーケストラの他に、、ピアノ演奏も加えた、、改良型の交響曲らしい。


 

 最後の締めは、、第九で、、歓喜の歌だった。。


 ベートーベンとモーツァルトも歌っていた。。


 

 こんな有名な音楽家に会えたことを、、まだ、、信じられない気持ちでいっぱいだった。。


 そして、、音楽の素晴らしさを思い知った。。


 緑川がなぜ、、僕を無理やり連れてきたのか話してくれた。



 霊界ではこれからも永遠の人生が待っている。。


 僕たち、、「霊」に「死」はないのだから、、消滅できない。。


 終わらない人生。。


 その終わらない人生に疲れ、、自分自身の存在に苦しむことが出てくるだろうから、、


 その時に、、一番、、生きる力になって、、救いになって支えてくれるのが、


 「音楽による感動」だと言っていた。。


 苦しい。

 人生。

 しかし、

 無限の「感動」がある。

 人間は感情により、

 苦しむけど

 「涙を流して感動」できる。

 人間の人生、唯一の救いは

「感動」だ。


 特に「音楽を聞いて感動する」


 が一番大事な救いなのだと素直に思える僕がいる。


 世界には一体、どれだけの音楽があるんだろう??


 緑川は、、地上世界と霊界ので、、ショパンだけで1000曲のピアノ曲があると言っていた。


 ショパンの全作品を聞いて、感動して、研究するのもとても面白そうだ。。


 ショパンだけじゃないからね。。作曲家は。。


 一体、どれだけの『感動』が僕を待っているんだろうね。。


 感動は音楽だけじゃないし。映画、アニメ、ドラマ、漫画、ゲーム、絵、小説……無数に感動の種が世界にはある。。


 楽しみだ。


 ショパンの舟歌に関しては、、全てのピアノ曲の頂点に君臨している超超超超超名曲だと思う。


 SSSSSランクだ。


 舟歌は別格だ。


 音楽で涙を流したのは初めてだった。。


 地上世界で聞くより、、ダイレクトで心に届いた。。


 僕の感受性が進化したのか、、霊界という世界だからなのかは、、


 まだ、、わからない。。



 でも、、苦しんだ分、得するという霊界のシステムはナイスだと思う。


 これから、、地上世界で叶わなかった夢を実現していきたい。。


 本当に楽しみだー!!





 ショパン&ラフマニノフ〜宇宙最高のバディ〜 終

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