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シアワセ
健也と美紀の交際は極めて順調だった。
夏実と一緒に3人でいろいろなところへ出かけたり、ごくたまに千佳さんに夏実を預かってもらって、2人で出かけたりもした。
そんなある日、健也が海にドライブに行こうかといった
(海…)
渉と別れて5年、海がトラウマで仕方なかったので、海には行かないできた。
(6年前の夏、渉と海に行きたかったんだ…)
その想いだけが残っていて、千佳さんに海水浴に行こうと誘われても断ってきた。
(3人で海に行ってみようかな…)
そう思った。
これで渉とつながる思い出のものを全て断ち切れる。
美紀はそう思って海へ行くことにした。
行くなら海らしい海ということで、健也が選んだのは九十九里浜の一宮海水浴場だった。
残念ながら夏の終わりで泳げない時期だったが、まだ夏の暑さの少し残る暖かい砂の上を3人で歩いた。
その足が砂に埋れ感じがとても心地よく、海に来たと言うことを実感した。
3人で過ごした海はとても気持ちよく・楽しく、美紀は最後の渉のトラウマだった海の記憶を3人の楽しい海に入れ替えることができた。
心の中には1%も渉がないと言ったら嘘になるが、健也と過ごす時間を楽しいと思い、こんなに楽しく穏やかな時間が続けば良いとも思った。




