夏休み2
「なっちゃんだけでも、親子の休日で美紀も一緒でもいいよ」
夏休みの事なんて考えたことがなかった。
確かに夏実をどこかへ連れて行ってあげられたら…
でも…
「でも、夏休みなんて夏実を預かったら地獄だよ。迷惑かけるからそんなのは無理。」
「そう? 2人も3人も変わらないから大丈夫だよ。本家だから他の親戚もいっぱいきたりすることもあるしね」
「そうかなぁ?」
「まあ、いいや。なっちゃんにも聞いてみて結論が出たら教えて。」
「ありがとうございます。」
美紀は家に帰って伊豆行きを考えてみた。人に迷惑をかけるということと、4歳児を1人で出すことへの抵抗はかなりあった。
でも、3日後にやってきた千佳さんの姪っ子達と夏実が仲良くなったことも背中を押すことになり、美紀は夏実を千佳さんの実家に行かせることにした。
1週間も1人で我慢できるかな?もし無理だったら、自分で迎えに行こうと思い、美紀は夏実を送り出した。
大きなピンク色の真新しいリュックサックが遠ざかっていた。
夏実がいなくなって、どれだけのんびりできるか考えていたが、実際には夏実がいなくなっても、そんなにはのんびりはできなかった。
美紀は夏実が4歳の割には手間のかからない子供なのだと思った。
みいちゃんと言えば、いつも髭を引っ張られたり、耳を引っ張られたり、体を引っ張られたりしてくる敵がいないからくつろいでいるのかと思いきや、あちこちをウロウロとして夏実のことを探している様子だった。
やがてしばらく探しても夏実がいないことを悟った
らしいみいちゃんは、やっと家事を終えて、くつろいでいた美紀の膝の上に乗ってきた。




