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one・days 「1.10」始まりの日の先へ  作者: 仲仁へび
第7章

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第60話 ログ



 俺は自分の家……に戻るのはまだ学校の授業中なのでまずいから、適当なインターネットカフェにお邪魔して、パソコンを起動させた。

 たまに茉莉と来る場所だったのだが、そういうのが好きな割には茉莉には不評な場所だった。


「未来とだったら、別のとこが良いなー。一緒にいるのに喋れないのは楽しくないよー」というのが茉莉談だからだ。

 だからここに来るのは、時間が余った時とか、部屋の掃除とかで家から追い出された時だけにしていたのだ。


 茉莉がよく参加していたチャットを覗いてみる。


 茉莉の発言した内容のログが残っていた。


『魔法少女ものは、もっと盛り上がった方がいいと思います!』

『男の娘が女装で萌えです、第二期クールするかなー?』

『マナーを持って楽しくお話しよー、しょくしゅぷれいは駄目だよー』


 どんな話題について話をしていたのだか。

 俺には理解できそうにない。


 茉莉の活動痕跡は、どれも少し前でぱったりと止まっていた。

 最近のものはない。


 チャットに参加する顔ぶれはなじみのメンバーが多いが、たまに違う人間が交ざったりしている。特に気になる人名は無かった。織香らしき言葉遣いの人間もいるのだが、偽名を使っているなら分からない。


 ログを見て行って、その中で一番新しいものに検討をつける……。


『やっほー、茉莉です。未来、見てるー? 宝探しのヒントだよー。最近悩んでるみたいだから、あたし頑張りました! 銃話と無限本に会いに行こー。合言葉は「この子をお願いします」だよー。えへへー、解いたら誉めて!』


 力がぬけそうになる。


「……急に私情の発言するな」


 今まで二次元の会話してたというのに、いきなり意味不明な事言い出したから、ログで他の人間が驚いていた。


 茉莉なりの言葉で言えば、「いきなりそういうメタ発言するな」って言うところだろう。


 記録は「気にしない気にしないー」と言った茉莉の発言で、元の会話の流れに戻っている。


 しかし……。


「銃話と無限本って……円と先輩の事だよな」


 アサルト・トークとインフィニティ・ブック。

 そんな大仰な異名は茉莉が名付けたものだ。


 何でもかんでも中二な名前を付けていく茉莉は、仲間にも一応それらしい名前を付けていたのだ。

 ちなみに俺はノーアンサー。

 答え要らずとか答え知らずという意味らしい。

 良い意味にも悪い意味にもとれそうだが……。 


 ここ最近の出来事を考えると、笑えない異名だ。


 しかし、これだけではまだ肝心の事が分からない。

 せっかくここまで来たというのに、まだ答えはお預けだ。

 どうやら宝はまだ見つからないらしい。


 時間を考えればもうじき学校が授業が終わる頃合いなので。

 先輩と円の二人に聞いてみるしかないだろう。



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