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one・days 「1.10」始まりの日の先へ  作者: 仲仁へび
第7章

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第59話 ヒント



 基地に置いてあった茉莉の落書き帳を手に取って考える。

 漫画やアニメやら何やらの趣味の絵を描く為にあるそれには、茉莉のまるっこい筆跡で様々な落書きが書いてあった。


 ページをめくってみるが、ほとんどが二次元のキャラクターとか、ファンタジーもののイラストばかりだ。

 将来は漫画家になるのかと思ったら違ってて、魔法使いになりたいとかそんな事を本気で言う様な、茉莉らしい落書き帳だった。


 茉莉の事は、ずっと妹の様に面倒を見て来た。


 そんな茉莉が俺の事を好きだと言うのが信じられらなくて……。


 きっと何か言えても、


『冗談は休み休みに言え』

『冗談なんかじゃないもん。未来のばかー』


 会話はそんな風になっていただろう。


 あの時の俺では、きっとそんな風にすげない返事をするしかできなかった。


「猫……CATか」


 落書き帳の画用紙の最後の方には、猫の顔が書かれていて、英語でそんな文字が記されていある。

 ヒントになりそうなものはこれくらいだ。


 後は、茉莉手製のこの町の地図くらいか。


 落書き帳に挟まっていたその地図は、何枚か書かれていて、それぞれの用紙は細かくマス目で区切られていた。


 縦のマスがH、I、J、K、L、M、Nと区切られていて、横のマスが、A、B,C,D、E,Fと区切られていた。


 このマスから、猫というヒントを元に探せという事か。


 子供の頃にそういえばこんな宝探しをやっていた。

 大抵は家の周りとか公園とか、身近な範囲で、こんな広範囲を対象にした事は無かったが。


 普通に考えれば、猫がいそうな所は公園だが……。


「いや違うだろうな」


 それならわざわざ、町の全域を地図に書く必要はないだろう。


 ネコをローマ字にしてみる。

 NECO。

 関係がありそうなのは、用紙に掛かれているNとEとCだけ。


 縦のマスに並んでいるのはH、I、J、K、L、M、Nだ。

 だから、Nの列を見ていく。


 横のマスはA、B,C,D、E,Fがあるから、C列かE列のどちらかだろう。

 それで宝探しの場所が分かるはずだ。


 N列とC列が交差したマスか。

 またはN列とE列が交差したマスが当たり。


 どうする?


 とりあえず大雑把だが、検討はついた。

 二つともとりあえず足を延ばしてみるか?


 だが、細かく地区が区切られていると言っても、一つのマスの範囲はそれなりに広い。

 二つも調べていると日が暮れてしまうだろう。


 やはり対象を絞るべきだ。


 鍵となるのはマスの記号にはない残されたОだろうか。


 アルファベットのO? いや、数字のゼロ?


 数字と仮定するなら、他にも見えなくはないものがある。Eだ。Eは反転させて数字の3になる?


 縦N列と横C列のマスの中にある場所、その地域にある物を思い浮かべながら30をヒントに場所を絞ればいいのか?


 数字に縁がある物って何だ。

 数学、学校とか図書館?


「サンゼロ、さんとぜろ。みっつとれい……みっつとぜろ。……まさか、みおか?」


 澪。それは茉莉のパソコン上で活動する時の偽名だ。

 例によって二次元物が大好物の茉莉は、それらにかかわる情報を得る為によくパソコンを使っている。

 その時に、チャットを使う偽名が澪なのだ。フルネームは流星澪。


「そういう事か……」


 そこまで、考えれば後はもう必要ない。

 場所の検討がついた。



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