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「とりあえず、ノットにはこれを着けてもらいたいの。」
取り出したのはメガネ擬きだ。いや、擬きとも言えない…ただ、メガネの形をした木枠だから。
「なんでしょうか?これは。」
「とりあえず、こうしてっと」
私はメガネ擬きの目の部分に魔法で水を出して定着させた。水を定着させるのにも魔力が必要なのでハッキリ言って今だけしか使えないものだが、とりあえず今はこれが必要なので良しとしとこう。
「はい。この水の部分が目の前にくるように耳にかけてみて。」
「こうですか?」
「そうそう。そのまま周りを見てみて?」
メガネ擬きをかけたノットは言われるまま周りを見渡しキョロキョロ見ていたが、ある一点を見つめたまま微動だにしなくなり、凝視していた。
そこには未だに言い争いをしている金属性精霊とリクとアクアがいた。ノットは精霊たちに少しずつ近づいて行って、もう目と鼻の先に精霊たちがいる。ノットが近づいてきている事にいち速く気付いたのはアクアで気付いてからはニヤニヤと面白そうに笑っており、次に気付いたリクも口をつぐんでチラチラと金属性精霊とノットを見ている。何も言わなくなったリクとアクアを気にもせず文句を言い続けていた金属性精霊もリクの視線の先が自分の後ろだと気付いたのか怪訝な顔をし後ろを振り返って驚きの声をあげた。その姿を見てリクとアクアは大笑いしていたが金属性精霊はそれを気にするどころではない様だ。
「この方たちは…精霊様ですか?」
金属性精霊を優しく手のひらで包み込みながらノットは呟いていた。
『なななななっ!ノットにわたくしが見えてますの!?』
金属性精霊は慌てているがノットから逃げようとはしていなかった。
「そうよ。今ノットの手の中に居る彼女がノットに付いてる金属性精霊よ。」
「僕に付いて下さる精霊様がいたのですね。何故見えなかったのでしょう。」
今まで付いていたのに気付けなかったからか悲しげに呟いたノットに必死に金属性精霊は話しかけていた。
『わっ、わたくしは今気付いてもらえたから嬉しいわ!わたくしたち上位精霊は普通の人間は見る事ができないから、当たり前ですわ!』
そうなのだ。金属性精霊はノットに付いてるからノットには見えてるはずなのに、あんなにノットの周りをフヨフヨ浮いてて目の前で私に怒鳴っているのに何の反応もしないノットを不思議に思った私はリクに聞いたのだ。すると衝撃的な事にリクたち上位精霊は魔力が強すぎて人間は認識することができないそうだ。えっ?私は?っと思ったらリクたちにもよく分からないけど、私の魔力は他の人とは違うからじゃないかと言っていた。そして、金属性精霊は誰にも見つからない様に魔力で自分を覆ってるから私の魔力を食べさせる事によって繋がりを作り無理矢理私に見える様にしたらしい。
「うっ…!ううっ!!」
ノットは悔しそうな嬉しそうな複雑な表情をし、顔を歪めて座り込み泣き出した。彼が今どんな想いで涙を流しているのか私には計り知れないが、今まで自分ではどうしようもなく過ごしてきた期間に彼はいろいろ我慢せざるおえない事が数多くあったであろう事は予測できる。金属性精霊が居ることを知って少しでも彼の心が軽くなればよいが…。
私はノットの頭に手を伸ばし、彼が落ち着くまで優しく撫で続けた。
ブックマークがいつの間にか100に!!( ; ロ)゜ ゜
ブックマーク、評価ありがとうございますm(__)m
打つのが、めちゃくちゃ遅いので次話待っている方には申し訳ないですが、チマチマ頑張ります。今後も転生少女は美醜逆転の世界で趣味をしたい(仮)を宜しくお願いします。




