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ボフッ!


「うぅ~~~~。」


アニータのお説教から解放された私はベッドへダイブし布団に顔を埋めて唸った。

アニータのお説教は、それはそれは長く朝食を食べてない私のお腹がグーグー鳴っても続き、今はもう昼前だ。お説教が終わり、やっとご飯だと思いきや、もう朝食はなく昼の仕込み中だったのだ。これが城内だったら私の一言ですぐ用意されるが残念ながら、ここは村の宿屋だった為、説教終了後、紅茶とクッキーを2枚食べただけなのだ。お茶とクッキーだけじゃ足りないと私のお腹からは未だにグーグー鳴って催促されている。


私は空腹感とお説教による疲労を誤魔化すために布団に顔を埋めて唸ったり転がったりしていた。


トントントン


ご飯には、まだ早い時間なのにノック音がし気怠かった私は体は寝たままチラリとドアを見た。暫く眺めていると、更にドアを叩く音がし、仕方なく体を起こし無言でドアを開けるとエヴァンがいた。


「ねぇさまー!!」


ドアを開けると、すぐに部屋に入り込み私に突撃し抱きついてきたエヴァンを疲れた目で見て小さく、ため息を吐いた。


「ねぇさま、ねぇさま~~。」


グリグリと私の胸に顔を擦り付けるエヴァンの頭を撫でながら、お昼御飯はまだかなぁ~と考えていたら、視線を感じた。下に視線を向けるとエヴァンが頬を膨らませ私を見ていた。


「ムー!ねぇさま、僕と居るのに他の事を考えてますね。」


「ふふっ、エヴァンにはお見通しね。姉様は今、とてもお腹が減っていてエヴァンと遊べそうにないの。昼食後に遊びましょう。」


「ヤッ!です。」


「我が儘言わないで…ねっ?」


「………………。」


普段はとても聞き分けがいいエヴァンだが、匂いの事がバレてからは、如何に私と一緒に居られるようにと動いているようで、二人きりの時は年相応の幼い仕草をするのだ。

頬を膨らませ顔を私の胸元に押し付け無言で拒否を表しているエヴァンを横目に時計を見ると、まだ昼食まで1時間あった。

ため息を吐きたいのを我慢し思案した私は仮眠を提案した。


「じゃあ、姉様と少しお昼寝しましょうか。」


「はい!ねぇさま大好きです!」


【リク、赤ちゃん精霊たちを少し追い払っておいてね。】


『分かってるよ。』


膨らんでた頬を萎ませ満面の笑みを浮かべ返事をするエヴァンを見てブラコンな私は可愛いなぁ~と格好を崩してるであろう顔をエヴァンに見せ手を引きベッドへ向かった。


手を繋ぎ横になり暫くすると隣から規則正しい息づかいが聞こえたので目を開け見てみるとエヴァンが眠っていた。可愛い寝顔を観察しながら頭を撫でていると瞼が落ちてきたがハッっとし眠気に抗うも、すぐにまた瞼が落ちて目を閉じてしまう。数回繰り返すも眠気に抗うことができず〝昼御飯まで少しだけ〟と自分に言い訳しながら夢の世界に旅に出た。


その後すぐにアニータが昼食を呼びにきて私たち姉弟の寝顔を見て「まぁ、まぁぁ!」と喜色を露に声を出し、その声で起きたエヴァンを昼食に連れて行ったことは夢の中の私は全く知らず、そして疲れてる様だからと私は起こされなかった。


起きた時には昼も過ぎ夕焼けが私を照らしていた。横には私にしがみついて眠っているエヴァン。目覚めたとき私は心の中で号泣した。小さなエヴァンに昼食を食べさせずに一緒に眠ってしまって姉として駄目な行為をしてしまった事と朝、昼とご飯が食べれず目覚めた瞬間空腹を感じお腹がグーグー鳴る我慢が出来ない、この体に…。


「エヴァン、起きて?姉様と一緒に寝てしまって昼食を抜かせてしまって、ごめんなさい。」


「ん~。ねぇさま起きたのですか?」


「えぇ、夕食を食べにいきましょうか?」


「はい!」


申し訳なさで悲しげな顔に笑みを浮かべ誘う私にエヴァンはニコニコ笑顔で手を繋いできたので、そのまま手を繋ぎ食堂まで行った。

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