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それでもハロウィンはやって来る

 さて、今日はハロウィン。

普段なら質問コーナーの応援に駆り出されるのだが、今年はミチコに任そうと思っている。私だってもう3年目だし、1班は一番手薄なのだ。


 そう、他班に比べると人材が薄いのである。理由は5年刑期を終えた先輩方の離職率の高さと、ミントちゃんが元の世界に帰ってしまったことだが、補充はミチコだけ。

 他の班はむしろ2年前より人員が増えたシフトもある。

 これは偏に班長の力量のさだろう。

 人事に弱いか、上の評価が低いためかは知らないが、班長自身が干されている可能性だってある。

 そんな人手不足の班が、応援に行かされるなんてどうにも納得出来ない。


 ちなみに、ミチコは出勤している。

 本来、こうした陽キャはパーリィピーポーであり、働いてなんかいないはずだが、今はチームが壊滅状態で、メンバー全員入院中なので、一人でパリってる場合じゃないのだそうだ。

 意外に仲間想いである。


 足にギブスを嵌めているが、飛べるので特に支障は無い。


「え~、センパイ手伝ってくんないんですか~。」

「当たり前でしょ。応援は一番若手の任務よ。去年、ミントちゃんもやってたわ。」

「超ダルい。」

「早く行ってきなさい。それにしてもアンタ、よく無事だったわね。」

「あーし、そこそこ強いよ。」

「そこそこどころじゃないよ。正直、ソルジャーでもいけるんじゃない?」

「そりゃあ、金属バットさえありゃ、そこいらのソルジャーには負けないよ。でも、魔女も侮れねーよ。何たって、頭だけになってもまだ攻撃してくんだぜ?」


「アンタ、ホントに殺すつもりだったの?」

「やるなら徹底的にやんなきゃダメでしょ。それに、口からビーム吐くんだぜ。今時ビームだぜ?」

「魔女の年齢考えなさい。」

「ああ、負けたときガチョーンとか言ってたな。」

「昭和ね。」

「まあ、単体ならアイツが天使最強なのは認めざるを得ないな~って想うよ。」


「それで、仲間はみんな生きてるの?」

「ああ、意識不明だった仲間もみんな峠は越えた。年明けくらいには出てくんじゃね?」

「それは良かったわね。じゃあ、行ってきなさい。」

「へえへえ。」


 こうしてミチコは別室に行った。

 そうしてのんびり寛いでいたが、エラリー先輩は自分を見に来てくれてたなあ、なんて思い出すと、あのまま他班の人たちの中で一人作業するミチコが何となく気になったので、見に行ってあげることにした。


「ちゃんと・・・まあ、アンタならそんなことだと想ったわ。」

 回答はしてる。とてもミチコらしい。


「これじゃダメ~?」

「どうせまともな質問なんて来ないから、適当でいいって私も教わったわ。」

「さっすがセンパイ。いい上司になるよ。」

「お断りよ。でもまあ、問題発言されても困るから、一応見させて。」

「OK~。」



質問: 婚約破棄しないと自由になれないなんて、女は不便だと思う。

    婚約したその場で破棄すれば、そうでもないぜ。


質問: オーッホッホ!がどうしてもできません。

    あーしはガッハッハだぜ。


質問: ポンコツ王子と結婚させられそうです。

    ポンコツは叩くと直るぜ。


質問: 男がみんな髭もじゃらで不潔です。

    カミソリの無い世界に行くのが悪い。


質問: せっかくポーターになったのに、もうブームが終わりそうです。

    気合いで次のブームを運んで来い。


質問: 日本に転生したかったのに、ジャマイカでした。

    どっちも島だろ。


質問: 最近、青メカが未来グッズを出してくれません。

    もう無いんだろ。


質問: 女剣士がどうしてもビキニアーマーを着てくれません。

    当たりめえだろ。


質問: ダンスが上手くなる方法を教えて下さい。

  相手が合わせてくれりゃあいいじゃん。

     

質問: 聖剣が折れてしまいました。

  偽物だな。


質問: ネイルがありません。

  まず、糊を開発しろ。


質問: どうして聖女は攻撃も防御も弱いんですか?

    運動不足なんじゃね?


質問: 神様がいつもお供え物を要求してきて困ってます。

  お祓いしてもらえば?


質問: 一発ギャグが飽きられてしまいました。

  別のとこに相談しろ。



「まあまあ出来てるじゃない。」

「こんなつまんねえ質問しか来ないの?」

「だいたいいつもこんなもんよ。」

「あーし、1班よりここ向きかなあ。」

「班長に力があれば、人事で押し込めるかもね。」

「あのヘタレが? 無理無理。」

「私もそう思うわ。だから、諦めなさい。」

「諦めたらそこで終われるわね。」


「アンタの根気の無さ、そういうところからなのね。」

「そこは切替が早いって言ってくんないと。それに根性ならあるぜ。」

「そこがよく分かんないところね。どうしてそれが両立してるのか。」

「この溢れる才能に気付かないなんて、センパイもまだまだっすねえ。」


 気付きたくない、分かり合いたくない、怪我して入院なんてしたくない。

 そう思いながら明けていく、祭りの終わり。


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