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ゴーレム使い

 出勤してみると、何とミチコがいる。

 いや、いてもいいんだが、彼女が始業前にいるなんて初めてだ。


「早いわね・・・って、何してんの?」

「センパ~イ、見て下さいよ。ついにNS2買っちゃった~。」

「ゲームは家でやって頂戴。」

 何か、仕事用モニターに繋げちゃってるし・・・


「そんな堅いこと言わなくてもいいじゃん。班長だってほら、黙ってるし。」

「せめてイヤホン使いなさい。仕事の邪魔よ。」

「センパイってかなり真面目だよね。」

「ミチコから見たら誰だってそうよ。それで、何やってるの?」

「スーパーメカ大戦。」

「登場人物が暑苦しいヤツね。アンタらしいわ。」

 そこでコールが鳴る。

モニター周りに防音魔法を掛けて受話器を取る。


「ご利用ありがとうございます。異世界転生カスタマーセンター、お客様サービス係でございます。」

「私、中世ファンタジー世界でゴーレムマスターをしてます、金田剣太郞と言います。」

「カネダ様ですね。ご用件をお伺いします。」

「リモコンの電池って、どこで売ってるのでしょう。」

「お近くの電気店かネットショップでご購入下さい。」

「ここ、中世なんです。」

「中世なら、電池なんて必要ないはずですが。」

「これが無いと、私のゴーレムが動かないんです。」


「リモコンで動かすゴーレムですか。」

「はい。ゴーレム自体は太陽エネルギー転換システムで動くんですけど、リモコンは電池なんです。」

「ということは、電波誘導式なんですね。」

「そのとおりです。」

「ゴーレムって大きいんですよね。」

「身長20mほどですね。」

「乾電池には荷が重いですね。」

「リモコンですから。」


「しかし、まるでSFロボですね。」

「ロボですよ。この世界ではゴーレムと認識されてますけど。」

「どうしてそんな物を持ち込んだのです?」

「転生時に神様にお願いしました。チートの代わりにくれました。」

「何故、遠隔操作型なのです?」

「逆に、どうしてあんな危ない物に乗りたがるのかが分かりません。ロボの中には原子炉を積んだものすらあるじゃ無いですか。」

「でも、リモコンということは、有視界で戦うんですよね。危険な事には変わりないと思いますが。」

「大丈夫です。そこは小型隔壁の中で操作してますから。」


「どのような武装があるんですか?」

「基本は物理です。ただ、ここはドラゴンなどの大型生物もいますので、超冷凍波と超熱線を装備してます。このコンボでミスリルだって破壊できちゃいますから。」

「ロボもその温度差に耐えられないのでは無いですか?」

「そこは科学の力で大丈夫らしいです。」

 説明できない科学の力って何だ?空想科学?


「リモコンを奪われると大変なんですよね。」

「はい。コントローラーとボタンがいくつかあるだけのシンプルなヤツですからね。誰でもすぐに操作方法をマスターしてしまいます。」

 ゴーレムマスターって、簡単になれるのね・・・


「電池は1パック4本入りしか持って無いのですか?」

「充電式のリチウム電池です。充電器をロボに繋いで充電します。」

「上手く考えた物ですね。」

「でも、そろそろ新品が欲しいんですよね。」

「そちらには魔法とか錬金術とかあるんですよね。」

「いやあ、錬金術師に電池を説明するのが難しくて。それに、メーカー品じゃないと不安でしょ?」

「確かにおっしゃるとおりですね。しかし、他に方法があるとすれば、ネット取引できるスキルを持つ方を探すくらいしか思い付きませんね。」

「確かに。」


「他の転生者はいますか?」

「会ったことはありませんが、私がいるのですから他にいても不思議では無いですね。」

「そういったスキルをお持ちの方は、便利な大都市もしくは人里離れた田舎に住み、商人や自営業を営む方が多く、冒険者や軍人はほぼいないことが分かっています。」

「スローライフ系ですよね。しかし、探すのは大変そうですね。」

「せっかく大きな広告塔を連れているのですから、探してみて下さい。それに、そう言った方が持ち込んだオーパーツをヒントにする方法もあります。」

「分かりました。」


「しかし、カネダ様はどのような目的でその世界を選ばれたのですか?」

「正義を貫くためですね。」

「どうせなら、ビームとかミサイル満載のメカにすれば良かったですね。」

「ミサイルを補充できませんからね。それに、物理は正義です。正義の鉄拳とか言うでしょう?」

「確かに、悪の鉄拳とは言いませんね。」

「悪が振るうのは暴力です。」

「まあ、弱点はリモコンとカネダ様ですので、充分お気を付けて。」

「はい。ありがとうございます。」

「では、カネダ様のご活躍をお祈りしております。」

 こうして電話は終わった。


「アンタ、まだやってたの?いい加減仕事しなさい。」

「あーしも結構操作うまいよ。」

「アンタならロボ使うより自分で戦った方がよっぽど強いでしょ?」

「まあ、ジャックナイフミチコの名は、まだ錆び付いてないからね。」

「そんなアンタとロボは確かに相性いいわね。」

「行けっ!ソニック・グレイブで突撃じゃーっ!」


 さっさとやられてしまえって思う・・・


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