第54話 仲直りがしたい!
じゃあ、僕はこれで失礼するね。
「いえ、まだよ~」
まだ僕に何か用なのかなって…え?
「ふふふ」
イプノちゃんが僕に手をかざす。
すると意識が、意識がだんだんと遠のいていく。
「おやすみ」
薄れゆく意識の中で、
ベラがこちらに手を伸ばしているのが見えた。
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時間は少し前に遡る。
やってしまいましたわ…
ついつい怒ってしまいましたわ
嫌われてしまったかもしれませんわ。
はぁ、謝りませんと。彼に悪いですわ。彼だって私のことを思って、気を使って言ってくれたのだろうに。
せっかく、初めて仲良くなれた男子ですのに、トラウマのことを知っても歩み寄ってくれた男子ですのに。
自分から拒絶してしまって…
…気が重いですわ。
でも…でも!この世に!もうすでに!遅い!なんてことはありませんわ!
彼は優しいのですわ!きっと許してくださいますわ!
自分を奮い立たせて、ドアを開けてトイレから外にでる。
するとドアのすぐ近くに、悪魔の女子と彼がいた。
しかし彼の様子がおかしい、ぼーっとしている。まるで催眠をかけられているように。
「あら~?」
「…誰ですの、あなた」
「さぁ、誰かしらね~」
「彼をどうするつもりですの?」
「この子~?もちろん、頂いていくわよ~」
「彼から離れていただけますか?さもなくば…」
「さもなくば、なに~?あなたに何ができるの~?吸血鬼のなりそこないの、できそこないで」
「…」
「…言い返すこともできないのね、なさけない。私はやることがあるの、邪魔しないで」
悪魔女子は彼の目の前に手をかざすと、彼は崩れるように倒れてしまった。
倒れた彼をそのまま担いで、蜃気楼のように消えてしまった。
「! お待ちになって!」
霧が霧散するように、彼と悪魔女子が消えていく。
慌てて手を彼の方に伸ばすも、触れることができなかった。
逃がしましたわ…
ど、どうしましょう!?
そうだ。聖女、聖女様を頼りましょう!
聖女様はなんかすごい人だと聞きましたわ!神の声が聞こえるとか!
聖女様のお力を借りることができれば…
そう考えた私はそのまま生徒会室へと走っていき、生徒会室をノックする。
でも、よく考えると今は授業中だから、聖女様はいないかもしれない。いないかもしれないというよりも、いないはずですわ。
そう思って踵を返そうとすると、生徒会室から返事が聞こえた。
「はい。どうぞ、まってましたよ」
いらっしゃいましたわ。
あれ?待ってましたよ、そういいました?
「どうぞ、お入りくださいな」
「は、はい、ありがとうございます」
扉を開けて生徒会室に入ると、神々しい金髪の、シスターがそこに佇んでいた。
「ふふ、なにがおきているか、なんとなくわかりましたが、本人の口からききましょうか。いかがされました?」
そう言うと聖女様はニコリとほほ笑んだ。




