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第六章 乃衣雪の気持ち

春:どうも、この前のエピソードと後書きで作者に謎の予言をされた春織です…

け:ども、この前のエピソードと後書きで春織に謎の予言をした作者のけんむすです☆

春・け:ですぅー

け:はいいぃ。

春:はいいぃ。じゃないわよぅぅっ!本当になんて予言してくれてるのよ!

け:いやぁぁ………ね?

春:ね?じゃないわよ!!ってか私の愛しの雪乃はどこよ!?私と雪乃のイチャイチャエピソードは何時よ!?なんで第三章以来出てこないのよ!悲しいのよ!

け:いやいやいや。春織と雪乃のいちゃエピ入れた覚えはないんだが?まぁ今回も『春織じゃないけど』雪乃の可愛い可愛い場面は出てくるので。まぁ、もう今回は優しい雪乃が大活躍します!

春:いややあぁぁぁぁっ!!雪乃が大活躍するなら猶更出してぇぇぇっ!作者の意地悪ぅぅっ!…奥の手は…

け:奥の手?

春:……もう私、この世に春をもたらして差し上げませんわよ。

け:…ちょ、待った待ったぁっ!やめて、それは困る、困るから!

春:…ふんっ。ねえ、これは作者が悪いわよね?そうよね?そこのあなた。じゃあいちゃいちゃシーン出してよねっ

け:…わかった

春:やったわぁっ!勝ち取ったわよぉっ!

け:そんなにうれしい?焔とのいちゃシーン。こちらとしても腕が鳴るなあ♪

春:うれしいに決まってますわ…ん?焔?

春:やだやだやだやだぁっ!なんで焔なの?なんでぇっ!?作者よね?作者なんだからあんの焔野郎より雪乃にしてよぉっ…

け:だって嬉しいに決まってるんでしょ?いいじゃーん。次のエピソードでいれちゃるよ。

春;うわーんっ!なんで寄りによって焔野郎なのよ…

け:あ…

春:…ううっ…焔野郎なんて…

焔:…春織、焔野郎って、俺の事?

春:…ほ、焔や…んンっ、焔くんじゃあないのぉぉぉ。聞き間違いではなくてぇぇぇぇっ!!!!

焔:やだなぁ、俺の事は焔って呼んでよ。野郎はいらないよ?それに作者と雑談する暇あるなら一緒にお茶でも…

春:ああぁぁあっ!ごめんなさいっ!あぁっ、ぎょ、ギョウムガノコッテルンダッタワ、それではさようならー!第六章も楽しんでくださいませっ

焔:あっ、ちょっとまってよ!

け:ま、そうゆうことなので。「ほむはる」コンビもいなくなっちゃったので、第六章は雪乃が大活躍しますのでっ、よろしくですー楽しんで読んでいただけると幸いです。

 あれから数時間ー

 乃衣雪(ノエル)に連れられて冬月家冬月(とうげつ)家に来たのだが…

「なんなの…これは」

 私達を待っていたのは恐ろしいほどの豪華なもてなし。

 和風のシャンデリアに、和風の数多い使用人たちに、綺麗なカーペットそれに加えて、なんかすごいー

『…パーティしようだな』

 その通り!!なんか和風に沿わぬパーティしようなんですけど!!経ったの数時間でこんなに準備できるものなんですかね!?っていうか、え!?いつ連絡したんよ。そこが疑問なんですけど…

 じっと乃衣雪を化け物かのような目で見つめると、案外あっさりと爆弾返答が返ってきた。

『なんだよ。別に魔法生物飛ばせば一発だろ。俺たちは秋の精霊から手紙やり取り用しまえなが?だっけか。もらってるだろ?』

「いや確かにそうだけど。…そういう使い方もできるね。なるほどね、勉強になったわ…」

『…まさか、今まで普通に手紙のやり取り用に使ったことなかったのか…?』

 乃衣雪からの的確な指摘に私は目を泳がせる。最終的には手紙やり取りようではなく、癒し用に使っていた事がバレたのだが、まぁ、結局乃衣雪もシマエナガちゃんに癒されていたので、一件落着!

 こんなわけもわからん雑談をしている間に、階段からゆっくりと降りてくる夫婦が私達にあいさつをした。

「お帰り、乃衣雪。…久しぶりだね、雪乃さん。うちの兄弟が世話になっている」

「お久ぶりです、翠さん。水仙さんも、お元気そうでなによりです。」

「まぁっ!覚えてくれていてうれしいわ~!さっ、上がって上がって!…今日は日程が悪かったけれど、怪我でずっと寝込んでるからって療養のための部屋を開けたの。…もう少し遅かったら幸音ちゃんたちが丁度帰った後だったのだけれど…」

 そうか、幸音が来てるからこのパーティ仕様なのか。びっくりした、短時間で仕上げられるわけないもんね。そうだよね…ん?幸音が来てる?ってことは…

「久しぶりの兄妹の再会じゃんっ!やば、私絶対見るわ。ドアの隙間からこっそりみるわ…!」

 はっと我に返った私が真っ先に考えたのは兄妹の再会の事だった。あの事件から私が引き離してしまったから、すごい申し訳なく思ってたからね!

 そう期待していた私の耳に届いたのは、冷え切った乃衣雪の声だった。

『…別に。もうきっと、俺が死ぬまで妹に会う気はない。」

 氷水につかるなんて生ぬるい。南極にで氷漬けにされたような気分だ。ほら、翠さんと水仙さんもすごい顔が…こわばってる…。

 我に返った水仙さんが、私にこっそりと事の意味を耳打ちしてきた。

「…実は、乃衣雪が幸音ちゃんの精霊になった綿雪を相当怒っているみたいなのよ。ほら、乃衣雪は冬の精霊としても、側にいるパートナーとしても、雪乃ちゃんに忠誠を誓っているでしょう?だから、雪乃ちゃんの契約していないとはいえ、一緒に仕えていた綿雪が雪乃ちゃんじゃなくて、その雪乃ちゃんの姉であり、雪乃ちゃんを苦しめた発端のやつらにもてはやされた幸音ちゃんに忠誠を誓った事に、その、近くに居たらすぐにでも走って絶対零度の氷で瞬時に綿雪と幸音ちゃんを氷漬けにしちゃうと思うのよ…」

「そうなんですねぇ…」

 さすがは冬の精霊。氷の依代と契約してるのもあって力が増してるんだろうなーって、はい?

「の、のののののえる!!!!お姉ちゃんと綿雪の部屋に行く事を禁じますっっっ」

『…じゃあ呼び出しはいいんだよな?了解』

「了解すんなぁぁぁっ!!待て待て待て!そもそも綿雪には契約しろとまでは言ってないけど、お姉ちゃんをよろしくって頼んであったから!それに全然気にしてないから!私はどうでもよくて、お姉ちゃんたちと乃衣雪が幸せならそれでいいんふぁっふぇぼぁぅっ?」

 力説している途中で、乃衣雪にむぎゅっとほっぺたを軽くつねられ、最後の肝心な所が変な口調になってしまった。

「ひょっひょーっ!にゃにひゅるにょーっ」(訳:ちょっとー!なにするのーっ)

『ぷっ…ハムスターだな。何をそんなにほおばってるんだ?』

「あーひゃにひゃられひゃんひゃーっ」(訳:あーたにやられたんだーっ)

 くすくすとこの場に居た全員に笑われてしまい、怒った私は、手を伸ばして乃衣雪の額を小突いた。

『いてて。まぁ、言うとすればな。俺たちだけじゃない、お前も幸せになるんだからな!他人最優先な所も尊敬してるけど、幸音のためにそこまで尽くすお前は嫌いだ。13歳だろ?もっと年相応の感じも出してくれないと。俺たちはすごく心配なんだ。主だからじゃなく、俺たちを一番に思ってくれて、助けてくれる、雪乃だから。俺たちは救われたんだ。冬月一族は何千何百万年前から生き続けてきた精霊だ。始まりから終わりまで見てきた。寿命で死ぬことのない俺たちは、人間たちが傷つけあってきたところもずっと見てきた。もうすっかり病んでしまっていた俺たちにお前はこの世で初めての四季の精霊との契約を交わした。すっかりいままでの元気を引っ込めていて、ひねくれてしまった俺との契約を、お前は交わした。俺たちは救われたんだ。氷の依代である氷城雪乃、他でもないお前に。そのやさしさに救われたんだ。』

 そんな風に思ってくれていたんだね、乃衣雪。

『だからこそ、雪乃には沢山幸せになってほしい。氷城の里で苦しかった分だけ、これからの人生を幸せに生きてほしい。だからー』

 ぽろぽろとその乃衣雪たちのやさしさにふれて、私の頬を涙が伝っていく。

『幸音たちのことをいっっっっっしょう許すつもりはないし、絶対氷漬けにしてやるから』

 …ううぅっ。私はなんて優しい精霊を持ったんだ……ん?絶対氷漬け?

「ひょひらへゆ、ひょっぺひゅねるのひゃめて…」

『…はいはい』

 やっと手を放してくれた乃衣雪に、私は渾身の一撃を浴びせる。(手とうなのでたんこぶくらいしかできません。安心居てください)

 誰が安心できますかっぁぁぁと、この場にお姉ちゃんが居たならそのツッコミが飛んできたことでしょう。

『った。なにすんだ。いい事言ってやったっての…に』

「まー。可愛くて優しい私の精霊だこと。…そうよね、死ねないってことは、数々の人間とかかわれば、親しくなればなるほど悲しい別れがくるもんね。大丈夫~!これからこの雪乃さまが居るんだから!寂しくなんてないよぉー!」

 そう言うと、彼は目に綺麗な水をためて、笑った。だいたいはしかめっ面な乃衣雪が笑う所はなかなか見れない。めちゃめちゃレアな姿なのである。そんな涙ながらも優しく笑う乃衣雪に、引っ込んだはずの雪乃の涙も、乃衣雪につられてまた出てきてしまっている。

「やだもーっ!これ以上泣かせないでよねぇっ」

 ぐすぐすと二人して涙ぐみながら嬉しそうに笑う所を見て、周りも一緒にほんわかと、今まで真っ暗だった場所が、雪乃の出現によって薄ぐらい暗闇に変化したけども、まだ灯りきらなかった蝋燭(ろうそく)の火が今この瞬間やっと、雪乃と乃衣雪によって、完全に灯り、辺りが蝋燭に照らされて、生き生きとしているような、そんな暖かさと優しさに、私達の長年の疲れが、蒸発して消えていった。

「さぁさ。乃衣雪も幸音ちゃんも、こんな所で立ち話もなんだし、部屋に案内するわねぇ~♪もうこのまま二人とも婚約しちゃってもいいのにーっ!春織ちゃんと焔くんもついさっき?婚約したそうだしぃ~…そしたら正式に私の娘に…」

「いやいやいや。私と乃衣雪が婚約なんて。乃衣雪にはもっと相応しい女の子がいますよ」

 チクリと心が針で刺されたように痛む乃衣雪。その正体に本人は気付いていないのだが、いずれ気付くことになるだろう。

<俺はそんなに力不足なんだろうか。俺は別に雪乃と婚約してもいいのに…それとも雪乃は俺と婚約するのがそんなに嫌なんだろうか…?>

 乃衣雪は多くの人間を見てきた。友になったものも居たが、いずれ時がたてば死んでしまった。俺たち精霊は、人間を想ってきたがために人間たちの争いで心を痛めた。昔はあんなにも皆で助け合っていたのに、今や精霊は人間からすれば都合のいい駒にも思えることだろう。

 俺は、時間が進んで欲しくないと何度も思った。人間たちと一緒に遊んだり、喋ったりする時間がこの上なく幸せで、嬉しくて、楽しかったからだ。けれども時は無情に進んでいく。あっと言う間に過ぎていく時間と、新しい人間と遊ぶことで、俺の過去の友人達は顔も、声すらも覚えていられなかった。

 けれども、今回の人間、雪乃は違う。俺たちに寄り添ってくれた、楽しいお喋りも、遊ぶ時間も、何もかもが早く感じた。けれども、雪乃の事だけは、どの新しい人間たちと遊んでも忘れなかった。話据えられなかった。だからこそ―

<離したくない。他のやつと結婚なんて認めない!!>

 誰よりも大切な雪乃が、他のやつの手に渡る事が、傷つく事が嫌だった。もっと一緒に居たいと、雪乃の一番でありたいと、そう思った。—自分はただの主と契約した、ただの精霊だというのに。

『…雪乃は、俺とずっと一緒に居てくれないのか…?』

 思わずポロリと零れでた言葉が、きっと主を困らせてしまうであろう言葉として彼女に言ってしまった。困らせてしまうことが分かっているのに。ずっと一緒に生きていけるわけでもないのに、俺は些事の期待を抱いて、言ってしまった。現に今雪乃は俺の方を見ながら目を見開いて固まってしまっている。

『なんでもな―』

 寂しい気持ちを押し殺して、雪乃は今も傷もあり心も痛めているからと、自分のこの余計な気持ちをゴミ箱に捨てて、ふっと振り向いた瞬間。

 ぎゅっと、強く抱きしめられた。傷が痛いはずなのに、雪乃は思いっきり俺を抱きしめた。

「ごめんね、ごめんっ…ずっと、ずっと一緒に居られれば良かったね…」

 泣きながら乃衣雪を強く抱きしめる雪乃が、とても嬉しく思う俺が、いやになる。

 ずっと一緒に居られない。俺たち精霊に寿命はないから。ずっと一緒にはいられないから。…この気持ちがもし、人間たちが言う恋というのならば、俺は恋をしなければよかったのに。そうすれば、雪乃を困らせることも、この先俺雪乃がいなくなった時、苦しまずに済むのに。

 どうしてこの気持ちに、名前を付けてしまったのだろうか。俺たちは何時までもきっと、雪乃の事を忘れられないだろう。俺はそれでも、季節を回すことができるのだろうか。

「私が死ぬまで、ずっと、ずっと、ずーっと、一緒に生きよう。乃衣雪の記憶に残るために、頑張るからね、私…っ。だから、だからもうそんなに、寂しそうな顔して、泣かないで…?」

 雪乃に言われてはっとした乃衣雪は、自分の頬を熱い水滴が多く伝っている事に気づいた。

 雪乃が居なくなる事がずっと怖かった。いつも、友人に先に逝かれたから、ずっと、不安だった。

 だから、人間とかかわる事を、ここ数百年やめていた。ずっと、失うのが怖かったから。

 でもこの人は、ずっと俺のために、優しく明かりを灯してくれた。だから、信じてみようと思ったのだ。寂しくても、この人の事だけは覚えていられる。そう思った。

『ごめん…俺が、俺が不甲斐ないせいで…ごめんな、雪乃。絶対、雪乃だけは守るから、だから―』

 こんなこと言っちゃいけない。こんな事願っちゃいけない。だけど、気付いてしまったからには、言わずにはいられない…

『俺を―俺を雪乃の側に置いて、ほしいんだ…』

  それでも乃衣雪は願った。ちっぽけで優しい、そんなお願いを雪乃にした。

「…乃衣雪…」

「大丈夫、私が死ぬまでずっと一緒だよ…一緒に、一緒にこれからも、おしゃべりして、一緒に遊ぼう…?」

 俺は、これからも、一緒に居ていいのだと言われて、俺は胸にこみあげてくるこの思いが何にも替え難い未来を切り開く最強の武器になると、信じている。

『…ごめん、じゃあ部屋に行くか。母さん、案内は―』

「やだわぁ、私が案内して差し上げるに決まってるじゃない~♪」

 この上なく嬉しそうにスキップする雪女が居ていいのだろうかと苦々しい顔で実の母を見る乃衣雪。自分の主たる雪乃が傷をこれ以上悪化させないために乃衣雪は雪乃を抱きかかえた。

「きゃっ。やだ、うちの子こんなロマンチックな事できたの?母さんも父さんにそんな風にロマンチックにされたかったものだわぁ~」

 なんて体をくねくねさせてのんきなことをいいながら、俺たちの部屋に案内している俺の母さんはやっぱり変人なのだろうか。いやでも、数千万年前から生きていてもこの美貌を保っているのは…ホントにこの恐ろしい美貌の顔も含めて変人だよな。雪乃もきらきらした目で母さんの顔と髪を見つめている。母さんは雪女であるため、白い髪を持っていて赤い瞳をしている。きらきらした目でみてるが、雪乃も絶世の美女なんだが。すごい、ものすごい美女なのだが。男がどれだけ寄ってきてもおかしくな…いや、絶対俺が追い払う。そしてボコボコにして返してやる。

 いらない決意を固めた乃衣雪であったが、この乃衣雪の妄想が実現し、いらない決意を使う日が来るのは、遠くない未来の事である。

「幸音たちにも会いたいけどこんなんじゃ会えないしねー。早く治してお役目復帰しないと!鯉様の件もあるしねっ!ねー乃衣雪♪幸音たちに会えるの楽しみだね♪」

 うきうきの表情で微笑む雪乃とは対照的に、乃衣雪の方は極めて嫌だという眉間にしわが寄りに寄った顔で言った。

『…………そうだな……………』

「すっごい間が空いたんですけど!?そうだな、とか言ってるけど眉間に超しわ寄ってる!ひえー」

 必死に手を伸ばして乃衣雪の眉間のしわを伸ばそうとぐいぐい人差し指と中指でぐるぐる眉間を回す雪乃に、思わず噴き出した乃衣雪は、眉間のしわを開放した。

 その後は二人して嬉しそうに、楽しそうに、笑いながら、たわいもないことを喋りながら、部屋までいったとさ。

 前でふふふと、仲睦まじく笑っている二人を見ている美しい雪女がいたとか。


今回のエピソードで乃衣雪の本音が聞けました。


過去のエピソードは書いていて胸が苦しくなりましたが、最後に二人で笑い合っている姿を見られて、作者としても感無量です。皆さんにも、ラストの「のえゆき」の姿にほっこりしていただけていたら幸いです!


「ここのやり取りが可愛かった!」「乃衣雪の本音に感動した!」など、ぜひ感想欄で教えていただけると執筆の励みになります!これからも二人の成長を温かく見守っていただけると嬉しいです♪


面白いと思っていただけたら、下方の【☆☆☆☆☆】やブックマークでの応援もよろしくお願いいたします!

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