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16 集落を巡る攻防 後編

 魔獣の設定文が長くなりすぎました…。でも、自分的には、書いてて一番楽しいところなんですよねー。

【大陸歴1415年5月5日 夕刻】


〈十四郎視点〉


 海賊(?)のボスが逃げていくのを見て、俺はホッと胸をなでおろした。


 あのボス、素人の俺から見ても、明らかにやばい相手だったからな。ユーリィが一人で勝てるとは、到底思えなかった。


 とてもゲームのキャラとは思えないほどの、すげえ迫力。現実世界(リアル)だったら、絶対に関わり合いになりたくない人種だ。


 魔物たちに手助けをさせて、なんとか倒せたけど、本当にヒヤヒヤした。ていうか、そもそも、ボスとユーリィが戦うのは、俺の想定外だったのだ。






 時間は少し遡る。今朝早く、食事を終えたユーリィが眠っている間に、俺は壊れた街壁の隙間からこの集落にこっそり侵入し、中の様子を探った。


 そこで見たのは、酔っ払って眠っている荒くれ者たちと、奴らに囚われている女性や子どもたちの姿だった。


 砂色レンガ壁で守られたこの集落には、同じ材質のレンガで作られた2階建ての建物が12軒ある。


 建物は、集落の中央にある小さな広場を取り囲むように建てられていた。そして、広場の真ん中には、申し訳程度に水が湧き出している小さな井戸があった。


 建物と街壁の間は広くなっており、壁に沿うように、背の高いヤシの木や、見たこともない実のついた低木が、何本か植えられている。


 木と建物の間には、おそらく畑があったのだろうと思われる痕跡がみられた。でも、今は荒れ果て、短い草がポソポソと生えているだけだ。


 荒くれ者たちが、いろいろな建物に分散しているのに対し、女性と子どもたちはそれぞれ一ヵ所の建物に集められていた。


 数は荒くれたちが33人、女性たちが15人、子どもたちが9人。


 女性と子どもたちは、特に縛られている様子もなかったが、互いに接触できないように別々の建物に集められ、それぞれ監視されているようだ。


 俺は壁に空いた、小さな四角い穴(多分、窓の跡)から、室内にいる女性たちの様子を観察してみた。


 女性たちは、目の覚めるような美女揃いだった。でも皆、ひどく打ちひしがれた様子で、絶望した表情をしていた。


 彼女たちは荒くれたちの手で、どこからか攫われてきたのだろう。おそらく、ユーリィも彼女たちと同じ境遇だったに違いない。


 さらによく観察してみると、女性たちの中に、ユーリィにとても良く似た人がいるのを見つけた。


 20代前半くらいに見えるこの女性は、彼女の母親か、姉じゃないかと思う。


 砂にまみれた彼女に頬には、涙の跡がはっきりと残っている。その虚ろな表情からは、何の感情も読み取れなかった。


 絶望しきったその顔を見たとき、俺は胸の奥がずきりと痛むのを感じた。


 おそらく彼女は、ユーリィが砂漠に捨てられたことを知っているのだろう。もしかしたら、大切な家族(ユーリィ)が砂漠に投げ捨てられるのを、目の当たりにしたのかもしれない。


 捨てられたときのユーリィの様子を思い出し、荒くれ共に対する怒りと、彼女たちを救わなくてはという思いが、胸に湧き上がる。


 この状況も、女性たちの様子も、荒くれたちの非道さも、所詮はゲームの演出だ。けど、俺は単純な男だしな。


 ここはあえて、制作者の意図に乗っかってやることにする。とっとと荒くれ共をぶっ殺して、女性と子どもたちを解放するとしよう。


 俺は集落の様子を探りながら、荒くれたちに見つからないよう、こっそりと立方体を設置して回った。






 途中、囚われている子どもたちの様子も見た。女性たちよりも一層、弱っているようで、狭い部屋の中でかたまって横たわったまま、ほとんど動いていなかった。もはや、一刻の猶予もならない感じだ。


 集落内にあらかた立方体を配置し終えた頃、荒くれ者たちが目を覚まし始めた。酔いから覚めた彼らは、顔も洗わず、建物の脇に溜まった砂の上で、思い思いに用を足し始めた。


 俺は、目を覚ました男たちが、女性や子どもたちに悪さをするのではないかと心配した。


 しかし、特にそんなことをすることもなく、彼らはリーダーの命令に従い、街壁の脇に置いてある船に向かい、それぞれに仕事を始めた。どうやら出港の準備をしているようだ。


 その様子を観察しているうちに、街壁の上に積み上げられていたレンガの張出し部分が、この船のための桟橋であることに気がついた。


 俺は注意深く観察を続け、荒くれ共から女性と子どもたちを救うための作戦を練った。






 やがて昼近くになった頃、砂のかまくらの中で眠っていたユーリィが、目を覚ました気配がした。


 俺は集落を抜け出すと、すぐにユーリィのところに戻った。


 途中、敵の魔物が現れたが、アリ太郎軍団と砂サメたちが、難なく撃退してくれた。


 実は魔物の襲撃は、俺が集落にいる間も絶え間なく続いていた。


 でも、味方の戦力が充実したことで、昼間に出現する魔物たちは、もはや何の問題にもならなくなっていた。


 俺が戻ったとき、ユーリィは砂のかまくらの外に出てきていた。どうやら、俺を探していたらしい。


 俺の姿を見た彼女は、心底ホッとした笑顔で、駆け寄ってきてくれた。


 俺はスナハンドたちを呼び出し、彼女を連れて砂のかまくらに入った。そして、平らにならした砂の上に、スナハンドを動かして、簡単な絵を描いていった。


「この丸いのが御使いトシュロー様ですか? じゃあ、この、横で棒を持ってるのがあたし?」


 ユーリィは確認するように、俺の描いた下手くそな絵を指さしながら、何か言っている。


 言葉が通じないのがもどかしい。俺は、スナハンドの手振りを交えながら、ユーリィに作戦を伝えていった。


 ただ、作戦と言っても、そんなに大層なものじゃない。荒くれたちが全員船に乗り込んだところで、魔物たちに襲わせるだけだ。敵がまとまっている方が手間が省けるからな。


 それに、集落内で戦闘が起きれば、女性や子どもたちに、危害が及ぶかもしれないし。それはゲーム攻略の上でも、俺の心情的にも、避けたい事態だ。


 俺はユーリィに、女性や子どもたちが囚われている場所を伝えた。そして、俺が荒くれたちを魔物たちに始末させている間、彼らを守ってくれるように頼んだ。


 スナハンドで、砂の上に絵を描くのは、ものすごく苦労した。だが、その甲斐あって、なんとかユーリィは俺の意図を理解してくれたようだった。






 俺たちは日が暮れるのを待ってから、集落へ向かった。


 敵の目を避けながら、集落内に身を潜め、荒くれ共が船に乗り込むのをじっと待つ。あとは、女性や子どもたちの身の安全を確保しながら、荒くれ共を始末するだけだ。


 ところが、ここで誤算が起こった。


 10人ほどの荒くれたちは、船に乗らなかったのだ。彼らは女性や子どもたちのいる建物に、そのまま居座ってしまった。


 これでは、奴らを一網打尽にするという作戦が、台無しになってしまう。


 でも、冷静に考えれば当然のこと。逆の立場なら、俺だって見張りを残す。正直、相手がゲームのキャラだと思って、完全に舐めていた。くそう。


 船に乗った荒くれたちは、出航の準備を着々と進めている。今にも出発しそうだ。


 どうするべきかと考えていたら、俺の隣で身を伏せていたユーリィが突然立ち上がった。






「出てきなさい、砂賊ども!」


 ユーリィは何かを叫びながら、荒くれたちのいる建物に突進していった。彼女の声が聞こえたのだろう。不審げな様子の男が、建物から顔を覗かせた。


「・・・誰だ、てめえ? どっから来やがった?」


 入口から出てきた男は何か言いながら彼女に近づいていった。薄闇の中でもはっきり分かるほど酔っている。


 おぼつかない足取りで、不用意に近づいてきたその男を、ユーリィは短剣で素早く斬りつけた。


『いてえ!! 何しやがんだ、このガキ!!』


 右腕を斬りつけられた男は、慌てて身を引きながら怒声を上げた。男の声を聞きつけた見張りをしていた荒くれたち全員が集まってくる。


 たちまちユーリィは、取り囲まれてしまった。


 まさに絶体絶命の危機。だが、俺にとっては絶好の機会だ。


 俺は、街壁の周辺に待機させておいたスナザメたちを、すぐに呼び寄せた。砂に潜み、男たちの背後に回り込んだスナザメたちは、俺の指示に従い一斉に荒くれたちに襲いかかった。


 短い悲鳴と共に砂の中に引きずり込まれていく男たち。そんな仲間の姿を目の当たりにして、荒くれたちはたちまちパニックに陥った。


 仲間を救い出そうと砂を掘り返したり、デタラメに武器を振り回したりと、ひどい有り様だ。


 そんな混乱の中で、リーダーらしき、小狡そうな顔をした男は、仲間を見捨てて一目散にその場を離れようとした。


 しかし、それは完全に悪手。数歩も歩かないうちに、彼は砂の中に引きずり込まれて姿を消してしまった。


 短い戦闘の後、スナザメたちは砂からピョコンと顔をのぞかせた。まるで褒めてくれと言わんばかりだ。


 俺が「よくやった。ありがとう」と声をかけると、彼らは満足したように砂の中に潜っていった。


 子犬みたいで可愛い。血まみれの牙がなければだけどな。


 奇襲が成功したこともあり、戦闘はあっという間に終わった。


 最初はちょっと焦ったが、ユーリィのお陰で被害を出すことなく、男たちを全滅させることが出来た。船を襲撃する時の予行演習になったし、結果オーライだったかもしれない。






 ホッとしてふと辺りを見ると、ユーリィの姿が見えなくなっていた。砂の中でサメたちが犠牲者を噛み砕く、バキバキという音を聞きながら、俺は彼女の姿を探した。


 集落に配置した立方体内部の感覚を探ると、彼女は囚われた女性たちのところにいることが分かった。


 きっと、家族の無事を確認しに行ったのだろう。俺はその場の後始末をサメたちに任せ、すぐに彼女のところへ向かった。


 扉のない入口から薄暗い室内を覗いてみると、彼女は女性たちの一人と泣きながら抱き合っているところだった。


 さっき俺が見つけた、ユーリィそっくりのあの女性だ。やはり俺の予想は、間違っていなかったらしい。


 暗闇から突然現れた俺の姿を見て、女性たちはハッと息を呑んだ。ユーリィそっくりの女性も、ユーリィを体の後ろに庇い、俺の方をじっと見つめている。


 完全に敵だと思われてるな、これ。


「母さん! おばさんたち! その方は魔獣じゃありません! シャーレ神の御使い様です! あたしたちを救うために、シャーレ神が遣わせてくださったんです!」


 ユーリィが何か叫ぶと、女性たちは少し戸惑った表情で顔を見合わせた。


 でも、ユーリィがさっとその場に蹲って、俺に向かって深々と頭を下げると、彼女たちも同じようにした。


 きっと、俺が敵じゃないことを、ユーリィが説明してくれたのだろう。でも、助けたお礼にしても、これは少し仰々しいな。


 しばらくそうした後、ユーリィが頭を上げると、彼女の傍らにいた女性が、ハッとした顔で彼女に向かって何事か話しかけた。


「あの方がシャーレ神の御使い様なら、お前のその姿はまさか・・・!」


 震えながらそう言った女性の言葉に、ユーリィは決然とした表情で小さく頷いた。


「あたしはシャーレ神から使命ミシオを授かったの。砂漠の民を守るため、あたしは砂賊たちと戦わないといけない。」


「ああ、なんてこと・・・!」


 ユーリィの言葉を聞いた女性は、両手で顔を覆い、その場にへたり込んで、さめざめと泣き始めた。


 周りの女性たちが、そっと彼女に寄り添う。気のせいでなければ、彼女たちは少し気の毒そうな顔で、ユーリィとへたり込んだ女性を交互に見ていた。


 これいわゆるムービーシーン的なやつなのだろうか。何か感動的なイベントが進行しているみたいだけど、彼女たちの言葉が分からないから、全く状況がつかめない。


 なんか、深刻そうだし、俺がここにいても仕方がなさそうだ。先に他の荒くれたちを片付けてくるかな。






 俺がその場を離れようとすると、ユーリィが女性たちに何かを尋ねた。


「砂賊たちの頭目はどこ?」


「あいつなら、砂上船にいるわ。また他の村を襲うつもりよ。」


 女性たちの一人が何か言った途端、ユーリィは短剣を握りしめたまま建物を飛び出した。そのまま真っすぐに、荒くれたちが乗った船に向かって走っていく。


 まずい! このままじゃ、魔物たちに船を襲わせる前に、ユーリィが船に着いてしまう。


 俺は慌ててユーリィの後を追ったが、彼女はものすごく足が早くて、全く追いつけなかった。


 彼女が船へと続く桟橋の階段に足をかけたと同時に、俺は魔物たちに船を襲撃させた。


 本当はじっくりタイミングを見計らってから、襲うつもりだったんだ。でもまあ、結果的に勝てたから問題ない。


 ここまでの状況を振り返ると、若干ユーリィに振り回されてる気もする。


 それとも、これって、ゲームの強制イベントみたいなものだったんだろうか。ユーリィとボスが対決する的な。


 どっちかは分からんけど、仲間が自由に動くのが、このゲームの仕様みたいだし、仕方がない。


 『めいれいさせろ』コマンドとかが、あればいいんだけどなー。俺のレベルが上ったら、コマンドが開放されたりするんだろうか。






 ユーリィがボスを倒した後、俺は魔物たちが荒くれ共の後始末をするのをぼんやりと眺めていた。


 このゲーム、こういうところがかなりリアルなんだよなー。正直言うと、結構エグいです。


 横転した奴らの船には、船員のほか、頭の大きな駝鳥みたいな鳥がかなりの数、乗っていた。ボスを乗せて逃げていったあの鳥の仲間たちだ。


 気の毒なことに、船に繋がれたままの彼らは、逃げることもできないまま、魔物たちに次々と食べられてしまった。合掌。


 食べるものがなくなると、魔物たちはまた砂の中に帰っていった。すると、俺の眼の前にあった荒くれたちの船が、光の粒に変わって、溶けるようにその場から消え去っていった。


『領域内の人間を吸収しました。合計34200DP及び以下の素材、スキルを獲得しました。』


『成人の人骨×32』

『砂漠走鳥×11』

『鉄製の刀剣類×85』

『麻製の衣服×32』

『騎乗用装具×12』

『銅貨×4420』

『銀貨×5310』

『矢避けの守り×1』

『回避の護符×1』

『探索の短杖×1』

『切れ味強化の短剣×1』

『中型砂上船(小破)×1』

『スキル〈操船〉』

『スキル〈登攀〉』

『スキル〈騎乗〉』

『スキル〈詐術〉』


 ナビさんの声とともに、俺の胸の奥に何か熱いものが満ちていく感覚が広がった。俺は全身に力が漲ると共に、胸がムカムカするような感じ。


 脂っこい料理を食べすぎた後のような、なんとも言えない満足感と不快感が同時に襲ってくる。


 このゲームの中でも、今まで味わったことのない感覚だ。なんだろう、これ?


 体験したことのない感覚に戸惑っていると、脳内に再びナビさんの声が響いてきた。


『迷宮レベルが上昇しました。迷宮領域設置上限が750エリアになりました。』


『迷宮内で死亡した人間の魂が規定量に達しました。〈不死者アンデッド〉の召喚が可能になりました。』


『新たな素材の吸収により〈宝物創造〉〈建築〉コマンドが解放されました。』


『領域内の一般財宝及び低級魔道具を吸収しました。一般財宝の獲得により、迷宮宝物庫機能が開放されました。』


 『迷宮核への直接攻撃に対する解析機能が解放されました。』


『迷宮守護者のレベルが上昇しました。能力上昇に伴い、守護者の肉体の損傷が自動回復されます。』


(コア)との魂接続により、守護者が新たなスキルを獲得しました。』


 ナビさんの声とともに、視界内に戦闘リザルトが表示される。相変わらず全く意味は分からない。


 ただ、もう何度も見ているので、数字らしきものだけはなんとか判別できるようになってきた。数字が読めたら、だいぶゲームがやりやすくなりそうだ。


 まあ、そんなことより、今はムカムカするこの胸をなんとかしたい。俺はむかつきをごまかすために、ユーリィの姿を探した。


 彼女は周囲を警戒しながら、さっきの女性たちのところに向かっているようだ。多分、荒くれ共の生き残りが隠れていないか、探しているのだろう。


 俺はすぐに彼女の後を追った。俺の姿を見た彼女は、憑き物が落ちたような、泣き笑いの表情で、微笑んでみせた。


 月の光に照らされた彼女の様子は、それまでよりもずっと幼く見えた。


 俺は無性に、彼女になにか言葉をかけてやりくなり、思わず「がんばったな」と話しかけた。


 彼女は驚いた表情で、俺を見上げたが、やがてニッコリと笑って大きく頷いた。そして、俺達は月の光の中、集落の中央に向かって、並んで歩き始めた。






種族:迷宮核ダンジョンコア

名前:澤部十四郎

迷宮レベル:6


総DP:56721

獲得DP/日:5000

消費DP/日:3



種族:迷宮守護者

名前:ユーリィ

職業レベル:3(ガーディアン)

強打L2 突撃L3 短剣術L3 

暗視L1 反射音探知L1 締め付けL1

操船L1 登攀L1 騎乗L1 詐術L1

 

装備:守護者の剣

 (自動回復L1)

   守護者の鎧

 (斬撃被ダメージ軽減L1 酸耐性L1

  熱耐性L1 炎耐性L1 毒耐性L1)


砂漠走鳥デザートランナー

種族:鳥獣族

属性:無属性

召喚コスト:召喚不可

保有スキル:〈跳躍〉〈滑空〉〈炎被ダメージ増加〉〈冷気被ダメージ増加〉

砂漠地帯に生息する鳥獣。体長は1m70cm〜2m。魔獣ではないため、危険度はかなり低い。羽は退化しているため、飛行はできないが、ごく短い距離であれば滑空は可能。野生では、捕食者から身を守るため、大集団で生活する。長く丈夫な2本の足と太い首、砂色の羽根が特徴。非常に優れた視力を持つが、夜間はそれが著しく低下するため、基本的に昼行性である。非常に臆病で、敵の接近を察知すると、すぐに逃げ出してしまう。追い詰められると群れ全体が一つになり、その鋭い蹴爪と嘴で一斉に反撃する。もっとも、彼らの逃走時の最高速度は100km/h以上に及ぶため、そのような事態は極稀にしか起こらない。彼らは体内に脂肪を蓄えることで、長期間、水分を摂取せずに行動することができる。驚異的なスタミナを有しており、70km/hで半日以上走り続けることが可能。また、人を乗せた状態であっても、10m程の高さまで跳躍することができる。基本的に草食性であり、特にサボテン類を好むが、時には小動物や昆虫類を捕食することもある。野生の成鳥は人に慣れることはないが、卵から孵ったばかりの個体であれば、騎鳥として調教することも可能である。なお、砂漠走鳥の肉と卵は非常に栄養価が高く美味である。

お読みいただいて、ありがとうございました。

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