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進歩

第3章 • 第1部


一日が過ぎた。


そして、ついにラナが僕に魔法を教え始めた。


……とはいっても、彼女が教えてくれる魔法理論は、もう全部知っている。


だって、ずっと前に『初心者のための魔法入門』で読んだから……。


「魔法には、いくつかの種類があるのよ」


「戦闘魔法――戦闘に使われる魔法」


「治癒魔法――人を治療することができる魔法」


「結界魔法――結界を作り出すことができる魔法」


「召喚魔法――どんな生物や物でも召喚することができる魔法」


「生活魔法――日常生活で使われる魔法」


「そして、禁忌魔法。これは魔王アートフォルが生み出した魔法よ。第三の特徴として、この魔法の一部の呪文は、魔力ではなく生命力によって構成されているの」


……神様、退屈すぎる。


こんなの、もうずっと前から知っている。


まあ、ララはかなり興味深そうに聞いているけど。


それにしても、僕のことを子供扱いしてくるのは少しイライラする。


……あ。


そういえば、僕って子供だった。


まあ、それはともかく――


僕としては、魔法理論を聞かされるより、実際に呪文を教えてほしい。


今度、ラナに頼んでみよう。



---


第3章 • 第2部


それから、さらに半年ほどが過ぎた。


僕はラナを説得して、ついに呪文を教えてもらえることになった。


それから毎日、ラナのもとで魔法の訓練をしている。


そして――


僕とララは、すっかり仲良くなった。


ただ、ララはまだ僕のことを恥ずかしがっているみたいだけど。


それに――


ラナに対する僕のちょっとした興味も、少しずつ薄れていった。


……友達の母親を、そんな目で見るのは嫌だからな。


まあ、それはともかく。


魔法のほうは、かなり上達した。


一番最後に始めた治癒魔法も、すぐに戦闘魔法と同じくらいのレベルまで追いついた。


どうやら、僕には魔法の才能があるらしい。


無詠唱魔法は、相変わらず簡単じゃない。


今では無詠唱で魔法を発動させることはできるようになったけど、発動するまでに数分もかかってしまう。


だから、僕はこれを反射的に使えるようにしたい。


何も考えなくても、自然に魔法を使えるようにするんだ。


そのためにも、これからも頑張らないとな。


一方、剣術はというと――


もう散々だ。


僕はしょっちゅうミスをするし、そのたびにロイに怒鳴られている。


あ、そういえばロイといえば――


最近、ロイは仲間たちと一緒に氷竜を倒したらしい。


その討伐報酬でかなりの金を手に入れたらしく、しばらくお金の心配をする必要はなさそうだ。


そのお祝いなのか、ロイは僕に新しい本を何冊か買ってくれた。


それから、僕は魔力を回復するポーションも買ってほしいと頼んだ。


かなり高価なものらしいけど、ロイは僕のために二本買ってくれた。


僕はそれをララに自慢しようとした。


でも――


「そんなポーションくらいで自慢しないでよ。ほら、私が持ってるのはこれ!」


そう言って、ララは一冊の本を取り出した。


そこには、とても強力な魔法がいくつも書かれていた。


例えば、体の内部を変化させる魔法や、物を収納することができる魔法、分身を作り出す魔法。


他にも、たくさんの魔法が載っている。


正直、めちゃくちゃ羨ましかった。


みんなにも分かってほしい。


僕がどれだけその本を欲しいと思ったか!


「ララ、その本……僕にも貸してくれない?」


「やだ」


……この子、意外と意地悪だな。


それにしても、あの恥ずかしがり屋はどこへ行ったんだ?


まあいい。


僕は絶対に、あの本を手に入れてみせる!



---


第3章 • 第3部


それから、さらに一か月ほどが過ぎた。


僕はララに文法と算数を教えることにした。


ララは頭のいい子で、教えたことをすぐに覚えてしまう。


一方、僕はドラゴン語の勉強を始めた。


どうやらラナの先祖には半竜人がいるらしく、ラナはドラゴン語を知っているそうだ。


これは僕にとって、かなりの驚きだった。


でも同時に、ドラゴン語を学ぶ絶好の機会でもある。


もしかしたら、いつか役に立つかもしれない。


正直に言うと――


誰かに何かを教えたり、自分も新しいことを学んだりするのは、思っていた以上に楽しかった。


前世では、そんなことに意味なんてないと思っていた。


でも、この世界に来てからは、何もかも変わった。


今の僕は、ただ勉強するだけじゃない。


人に教えることもしている。


知識を誰かと分け合うというのは、意外と気持ちのいいものだった。


それから最近、ラナは僕に魔力の流れを見る方法も教えてくれた。


そう。


ラナは新しい呪文を教えてくれるだけじゃない。


魔力そのものを操る方法まで教えてくれている。


最初は、こんなもの何の役に立つんだと思っていた。


でも――


ララと一緒にかくれんぼをしたとき、これがものすごく役に立った。


そして、僕はようやく気づいた。


どうして僕が剣術であんなに苦戦していたのか、その理由に。


ある日、ロイがまた、たった一振りで木を真っ二つに斬ってみせた。


そのとき、僕は見た。


ロイの魔力の一部が腕の周りに集まり、腕を強化していたのだ。


どうやら、ロイはそれを無意識にやっているらしい。


僕も真似してみた。


でも――


まったく上手くいかなかった。


まだ僕は、魔力を自在に操れるほど上手じゃない。


だから、これからはラナにもっと魔力の操作について教えてもらわないとな。

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