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魔法の勉強

第2章 • 第1部

さらに一年が過ぎ、つい最近、僕は三歳になった!

ようやく、この世界の文法と算数を完全にマスターした。

まあ、最初はもっとずっと早く終わると思っていたけど、それでも自分ではかなり頑張ったと思う。

ただ、いまだに気になっていることが一つある。

この世界の言葉は、あまりにも簡単すぎるのだ。

まるで、僕が前の世界で使っていた言葉を知っている誰かが、この言語を作ったみたいだ。

……もしかして、僕と同じような人間だったりして?

そう考えると、少し気になる。

僕みたいな人間って、他にもたくさんいるんだろうか?

できれば、いないでほしい。

だって、そんな人たちがいたら、僕が一番嫌っている場所を思い出してしまうから。

まあ、今はそんなことを考えるにはまだ早い。

僕はまだ、この世界のことを何も見ていないんだから。

とにかく、僕とアンナは一つ約束をした。

僕がいい子にしていれば、魔法を教えてくれるらしい。

とはいっても、それほど難しいことではなかった。

アンナの手伝いをして、子供みたいな行動をしないようにするだけ。

……まあ、僕は実際に子供なんだけど。

それでも、数か月後。

ついにアンナは、僕にこの世界の魔法を教えてくれることになった。

アンナによると、僕の体はまだ弱い。

だから、魔力を体の中に巡らせるときは、彼女が手伝ってくれるらしい。

僕はアンナに連れられて外へ出た。

そして、アンナが僕の手に自分の手を重ねた瞬間――

ものすごい量の魔力が、僕の体の中へ流れ込んできた。

正直、これはかなり気持ちのいい感覚だった。

突然、大量の力とエネルギーが体の中に湧いてきたような感じだ。

……でも、同時に少し気持ち悪くもあった。

まるで、自分の体の中に何か異物を入れられているような感覚だ。

まあ、たぶん僕が異世界人だから気持ち悪く感じるだけなんだろう。

この世界の人間にとっては、普通のことなのかもしれない。

なんでも、この世界には大量の魔力を体に流し込むマッサージみたいなものまであるらしい。

ただ……かなり高いらしいけど。

「ヴィック、詠唱をしなさい。雲の上を飛んでいる場合じゃないわよ」

「あっ、そうだった」

危ない。

完全に忘れていた。

僕は急いで詠唱を始めた。

そして、ようやく詠唱を終えると――

僕の手から水が流れ出し、それが一つに集まっていくのが見えた。

そして、それは一つの水の球になった。

アンナがさらに少しだけ僕に魔力を流し込む。

すると、水の球はものすごい速さで森のほうへ飛んでいった。

「できた!」

僕がどれだけ嬉しかったか、想像できるだろうか。

僕は嬉しさのあまり、庭を飛び跳ね回った。

「ヴィック、気をつけて! 鼻血が出てるわよ!」

「もっとやりたい!」

「ダメ。今日はもう終わり。続きは明日にしましょう」

アンナの言葉を無視して、僕はすぐにもう一度詠唱を始めた。

「ヴィック、待ちなさい!」

しかし――

僕が呪文を最後まで言い終える前に、突然、血を吐いた。

まるで体の内側からひっくり返されているようだった。

臓器が焼けるように熱い。

骨という骨が、全部折れてしまったような痛み。

高熱が出て、冷たい汗が額を伝っていく。

最後に見えたのは、恐怖に満ちた顔で回復魔法を唱えているアンナだった。

そして――

僕は意識を失った。

目を覚ましたのは、それから四日ほど経ってからだった。

頭はまだものすごく痛かった。

僕のそばには、心配そうな顔をしたアンナが座っていた。

たぶん、この四日間ずっと眠らずに僕のそばにいたんだろう。

そして、その隣にはロイも座っていた。

いつもよりずっと真剣な表情をしている。

でも、その目を見れば、彼も僕のことを心配していたのが分かった。

どうやらアンナと同じように、ずっと僕のそばにいてくれたらしい。

……これは、さすがに僕、やらかしたな。

二人はすぐに僕を叱り、さらに二週間は安静にしているよう命令してきた。

もちろん――

僕はその命令に従わなかった。

数日後、僕はこっそり本を保管している部屋へ忍び込んだ。

本はそれほど多くなかったので、目的の本はすぐに見つかった。

魔法の入門書だ。

ただ、それを部屋から持ち出すのはかなり大変だった。

いつ倒れてもおかしくないくらい、僕の体は弱っていた。

しかも、その本はまるで十キロの石を運んでいるように重く感じた。

それでも――

なんとか持ち出すことに成功した。

その本には、魔法の基本が書かれていた。

例えば、治癒魔法、戦闘魔法、結界魔法があること。

そして、魔法は体と直接関係していること。

さらに、いくつかの簡単な魔法についても説明されていた。

それでも、僕には十分役に立った。

おかげで、どうして僕の体があそこまで弱ったのか、その理由も分かった。

原因は――過負荷。

……正確には、あの魔法を使うための魔力が足りなかったらしい。

魔法は、スポーツみたいなものだ。

無理なトレーニングをしすぎたり、今の自分にはできないことを無理にやろうとしたりすれば、当然、体を壊す。

そして、もう一つ興味深いことも書いてあった。

無詠唱魔法。

これはかなり面白そうだ。

ただ、無詠唱魔法を使える人間はほとんどいないらしい。

主に使っているのは、言葉を話すことのできない魔族の一種だそうだ。

その代わり、彼らはとてつもない量の魔力を持っているらしい。

……名前はものすごく読みにくかったから、覚えていない。

まあ、とにかく――

僕はこれを習得したい。

でも、その前にまず普通に魔力を使えるようにならないと。

それから実験してみよう。

第2章 • 第2部

それから約一か月が過ぎた。

あの日以来、僕は魔法の訓練をしていなかった。

……まあ、あのとき覚えた唯一の魔法を何度か練習していたことを除けば、だけど。

アンナはまだ僕に怒っていた。

そして、ものすごく心配していた。

だから僕は、家の手伝いをすることにした。

頼まれていない仕事まで、何でもやった。

そして、しばらくすると、ようやくアンナの怒りも収まってきた。

僕はもう二度と逆らわない。

アンナの言うことは、何でもちゃんと聞く。

そう約束した。

最終的にアンナは折れてくれた。

そして、それから二日ほど経つと――

僕たちは再び魔法の勉強を始めた。

アンナはあまり乗り気ではなかった。

僕の体がまた耐えられなくなるのが怖かったらしい。

それどころか、一時的に僕を魔法から遠ざけるために、エルフ語を教えようとまでしていた。

でも、三歳の僕には難しすぎるだろうと考え、結局やめたらしい。

そんなある日の魔法の授業中。

僕はアンナに、無詠唱魔法を研究してみたいという話をした。

しかし、アンナはただ首を横に振った。

「あなたには、まだ早すぎるわ」

そして、それ以上その話には触れず、魔法の授業を続けた。

まあ、それでもかなり短い期間で、僕はたくさんのことを覚えることができた。

例えば、火魔法や風魔法。

もちろん、まだ基本的な魔法しか使えない。

あまり大量の魔力を必要としないものだけだ。

そういえば、魔力についても変化があった。

訓練を続けているうちに、僕の魔力量はかなり増えていた。

たぶん、僕がまだ子供だからというのも関係しているらしい。

子供の体のほうが、魔力を扱うことに適しているそうだ。

……まあ、アンナがそう言っていたので、僕はそれを信じることにした。

アンナは、いつか治癒魔法も教えてくれると約束してくれた。

でも、今はまだ早いらしい。

……どうして?

僕にも分からない。

僕だって、すでにそれなりの戦闘魔法を使える。

もしかして、治癒魔法と戦闘魔法では、仕組みが大きく違うのか?

それとも、治癒魔法は戦闘魔法よりもずっと大量の魔力を必要とするのだろうか?

まあ、どちらにしても、僕はアンナの言うことを聞くと約束した。

だから、しばらく待つしかない。

でも――

まだまだこれからだ。

もっと頑張ろう!

第2章 • 第3部

アンナに隠れて、僕は無詠唱魔法の練習をしていた。

最初は難しいだろうと思っていた。

でも、本にはかなり簡単に説明されていた。

必要なのは、ただ集中すること。

まず頭の中で魔法をイメージする。

そして――

その後に魔法が発動する。

……僕はかなり困惑した。

もし本当にそんなに簡単なら、どうして無詠唱魔法を使える人間がこんなにも少ないんだ?

疑問に思いながらも、とりあえず試してみることにした。

僕は手を前に伸ばした。

そして、頭の中で何度も水魔法を思い浮かべた。

集中しようとする。

でも、うまくいかない。

僕はおよそ四時間も、なんとか魔法を出そうと頑張った。

それでも、ほんの一滴すら出てこない。

そして、もう今日は諦めようと思った、そのとき――

僕の手に向かって、とてつもない量の魔力が集まってくるのを感じた。

そして次の瞬間。

僕の手から、とてつもなく大きな水の球が飛び出した。

水の球は窓から飛び出し、そのまま森へ向かって飛んでいった。

僕は嬉しくてたまらなかった。

そして――

ようやく、どうして無詠唱魔法を使う人が少ないのか理解した。

戦場では、一つの魔法に集中している暇なんてない。

それに、無詠唱魔法は普通の魔法よりもずっと多くの魔力を消費する。

だから、多くの場合は詠唱を一言か二言にまで短縮して使うらしい。

……なるほど。

これが問題なのか。

僕は無詠唱魔法を使いたい。

でも、無詠唱魔法を使っている間、僕はどうやって自分を守ればいい?

魔法に集中している間は、どうしても無防備になってしまう。

でも――

その解決策は、すぐに思いついた。

ロイだ。

父さんは剣術や武術を専門にしている。

最近では、よく家にいる。

どうやら、魔獣や魔物の数がかなり減ったらしい。

そのせいで、ロイ自身はかなり困っているみたいだけど――

僕とアンナにとっては、むしろ嬉しいことだった。

これでようやく、父さんが命を懸ける必要もなくなる。

そんなある日、僕はロイに剣術を教えてほしいと頼んだ。

すると――

ロイの顔が一気に輝いた。

まあ、仕事が減ってからというもの、彼がやっていたことといえば、休むか、庭で剣を振るくらいだったからな。

「父さんみたいになりたいのか? 感心、感心。でも覚えておけ。俺の訓練は厳しいぞ。それでもやる覚悟はあるか?」

そう言いながら、ロイはものすごく得意げな笑みを浮かべていた。

……その姿を見ていると、どうしてもゲームや映画に出てくる典型的な師匠キャラに見えてしまう。

「もちろんです、先生!」

僕は、あえて彼に合わせることにした。

まあ……これくらいなら、そこまで難しくはないだろう。

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