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10/15

10.別視点からはこう見えます

☆別視点


 さくら七海ななみは、ダンチューバーである。

 ライブ配信者として、活動している。


 チャンネル登録者数は現在、1万人を突破した。


 数日前は100人だったことを考えると、かなりの進歩である。

 デビューして、数日で100人超える人はかなり多い。


 その為、これから先本気で伸ばすにはかなり厳しい数字だと考えていた。

 もう、引退をいつにするか考える程であった。


 そんな時、


『100人は凄いと思うよ。うん、凄い』


 そう言ってくれたダンチューバーがいた。

 あの余裕は、おそらくナナミよりも実力があるのだろう。


 しかし、謙虚にチャンネル登録者すらも言って来なかったのである。

 だからこそ、自分を恥ずかしく思い、努力を重ねた。


 単なるアイドル系ダンチューバーではなく、実力派アイドルダンチューバーとして成長する為に、様々なダンジョンを冒険しようと考えた。


 しかし、焦り過ぎたのだ。


「だ、誰かああああああああああっ!」


 上野駅のダンジョンの3層まで潜り、A級モンスター達を倒す所までは良かったのだ。

 だが、なぜか本来そこにいないハズのベヒーモスが出現した。


~チャット欄~

・ナナミちゃん逃げて!!

・誰かいないのか!?

・いる訳ないだろ!!

・いるかもしれないだろ!!

・マジで誰か近くにいる人、助けてあげて!!


(ごめん……みんな……)


 死を覚悟した。

 その時であった。


・足音聴こえね?

・助けに来てくれたのか!?

・ここのリスナーか!?


(足音……確かに誰かが走って来る)


 命の危機に、助けてとは言った。

 しかし、S級モンスター相手に戦いを挑もうものなら死んでしまうだろう。


 犠牲者が1人増えるだけかもしれない。

 それを考えると、ナナミは罪悪感があった。


「だ、誰かいるんですか!?」


 思わずそう言うと、ベヒーモスの視線がナナミから別な方へ移動した。

 そして、なんとその視線の元から人が走って来たと思ったら、ナナミとベヒーモスの間に割って入ったのである。


・助けてくれとは言ったけど、そりゃ無茶だ!

・いや、待て、よく見るんだ!


 サングラスとマスクと帽子といった、身バレ防止スタイルのその人はベヒーモスの攻撃を弾いたのだ。

 特に弾いた動作があった訳ではない。


(嘘!? S級モンスターの攻撃を弾いた!?)


・は?

・え?

・何が起こったんだ?

・有識者です。これは結界魔法で攻撃を弾いています

・結界魔法って超高等な魔法だろ!?


(結界魔法……聞いたことがある)


 だとしたら、勝機はある。


「ブホォツ!?」

(え?)


・ベヒーモスふっ飛んだ!?

・そして死んだ!?

・専門家です。結界魔法の応用で、ベクトルを操作しています

・ベクトル操作って、あれ都市伝説的な結界魔法の使い方じゃなかったか?


 そんな凄い人が助けに来てくれた。

 物凄い幸運だったのだろう。


 ただ、


「あ、えっと……あ、あなたは一体……」


 どこか見覚えがあるような気がして、思わず聞いた。


「通りすがりの冒険者ですよ」


 謙虚な答えが返って来た。

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