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子作り恐怖症

新婚旅行で、ある問題が起きた。子作りが怖くなっていた。


私『ごめん、本当にごめん・・・。』


佐村『謝んなよ・・・じゃあ、子作りは落ち着いたらしよう。』


私『待って・・・。』


佐村『ん?』


私『行為自体が怖くなっちゃった・・・。』


多分、この出来事で落ち込んでいるのはサムではなく私だ。何事もなかったかのように車を運転しているサムの横で、ずっと俯いてた。家に着いても、サムは先に眠ってしまった。ああ・・・。


佐村『・・・っていうわけだ。簡単に言えば気持ちだけ、処女に戻ってしまったんじゃないかな。』


仲谷『いくら相談でもさ、そんな簡単に私たちに奥さんがそういう状態だってことをバラしちゃダメだよ。』


佐村『俺も考えたんだぜ?同じ女の仲谷なら、相談にのってくれると思って。』


仲谷『・・・でも、心の調子がおかしいなんて、私はカウンセラーじゃないから、救えないよ。』


佐村『病気なんかじゃない・・・と思う。いや、思いたい。たしかに、あの事件で相当なショックを受けているだろうから、否定は出来ないけど。』


仲谷『カウンセラーに診てもらえば・・・?行くだけでも、落ち着くと思うよ。』


佐村『ああ・・・でもな・・・連れて行くのが酷だ。本当にそこ以外は問題ないんだよ。別にお前がやれなんて、言ってないのに家事をこなしてくれてるし。』


仲谷『それは佐村がやらないから、仕方なくやってんだよ(笑)結婚して4ヶ月か・・・大丈夫?』


ピンポーン


ガチャ


人見『どうした?』


私『相談・・・いいかな?』


人見『いいぞ。』


いつでも、相談していいって言われたから来たんだ。


人見『いつでもいいって言ったけど、俺だって昨日、ライブが終わったから休みたいのに(笑)』


私『そっか、解散したからサム以外の人のサポートもしてんだ。』


人見『そうそう。あ、そういえば・・・。』


人見はタンスから何かを探し始めた。


私『何、探してんの?』


人見『白瀬ってバストのサイズD?』


私『え!?Cだけど・・・。』


人見『マジか・・・じゃあ、でかいかな。ほら。』


人見は私に青いブラを差し出した。


私『新婚の私へのプレゼント?』


人見『いや、女に渡そうと思ってたんだけど、逃げられてさ(笑)』


私『でも、貰えないよ・・・私、青いブラ持ってないから、サムに疑われるかもしれないし。』


人見『あいつ覚えてんのかな。ブラの色なんて。新婚生活は充実してんの?』


私『あっ、忘れてた。相談なんだけど・・・新婚生活が楽しくないの。』


人見『楽しくない?』


私『私がね・・・子作りが怖くなっちゃってて・・・原因は・・・わかるでしょ・・・。』


人見『ああ。』


私『・・・どうすればいいのかな。』


人見『子作りは義務じゃないんだぞ?』


私『義務じゃないよ、義務じゃないけど・・・まだ、新婚4ヶ月なのに・・・うう・・・会話が・・・少なくなってきて・・・このまま、別れちゃうんじゃないかって・・・。』


会話が少なくなってきたというより、避けられてる気がする。


人見『お前、被害妄想が戻ってきたか?(笑)』


私『被害妄想?』


人見『せっかく、俺が半分更生させたのに、そりゃないぜ(笑)』


おでこをツーンとされた。


私『触れられなくなったのも、被害妄想かな・・・子作りが怖くなったと言っただけなのに・・・。』


人見『・・・まったく、触れ合いがないのか?』


私は小さく頷いた。


相談を真面目に聞いてくれた人見は、私にアドバイスをいくつかしてくれた。たとえば、子作りと思わずに自然に愛し合って、自然に子供を授かればいい。そんなことを言ってくれた。それ以前の問題でキスさえしてないんだけどなあ・・・。収入も今の所は安定してるし、いつでも授かれるんだけど・・・。


ガチャ


サムの方が先に帰宅していた。


私『あれ、どうしたの?それ、私のエプロンじゃない。』


佐村『元は自分の家だったんだから、掃除くらいできるかなと思って。』


平日なのに、バケツに水を満杯にいれて雑巾で拭き掃除をしていた。馬鹿みたい。掃除機は定位置にあるみたいだから、きっと雑巾がけしかしてないな・・・サムが気まぐれで始めた掃除で掃除機をかけて、元の位置に戻すとは思えないし。


私『ありがとう。掃除機かけるから、どいて。』


ほら・・・部屋の角や椅子の下は埃だらけ・・・中途半端なことをするなら・・・


佐村『晩飯、なに?手伝おうか。』


手伝おうかって、何様のつもりだ。まだ、パパ様でもないくせに。・・・私もママ様になってはいないけど。


私『手伝わなくていいよ・・・それより、今夜・・・いいかも・・・。』


・・・結局ダメだった・・・自分勝手な自分が嫌になる・・・。サムは不味そうに煙草を吹かしてるし・・・。


佐村『・・・なあ、落ち着いて聞けよ。明日、病院・・・い、いや、カウンセラーの先生に会おう。このままの状態を引きずってても・・・。』


私『人見がそういう勉強してるの。だから、病院じゃなくて人見の所に行く。』


佐村『そうか、人見かあいつなら・・・ちょっと待て。今日、遅かったよな・・・人見の所に行ってたのか?』


私『・・・いや。』


佐村『じゃあ、どこに行ってたんだよ。』


私『えーっと・・・あ!?し、下着を買いに、街に出たら下着以外のお店も見るじゃない。それで、遅くなったんだよ。あ、青い下着を買っちゃった。あはは(笑)』


佐村『そうか。久しぶりに色葉の笑った顔をみた気がする・・・なんてな。』


はあ・・・なんで、嘘をついちゃったんだろ。人見は友達だから、家に遊びに行っても怒られないのに嘘をついちゃった・・・。

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