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第13話:『母への、鎮魂歌(レクイエム)』

     1.(起)

取り返しのつかないことをしてしまったーー。

だが現実逃避してる場合じゃない!……わたしは香織ーーいや、香織の亡骸に憑いている銀次を、憎しみと共に直視した。


     2.(承)

刃と化していた香織の腕が、元の形に戻っている。

突き破られた腕は見るも無惨だが、その欠損を補うように、禍々しい霊気が腕をかたどっていた。

香織のむくろまで容赦なく利用するとは……銀次、どこまで腐ってやがる。


     3.(転)

➖➖どうだった、佐和子……俺の渾身の香織の演技は?➖➖


……演技だと?……


(お母様、迷惑かけて、ごめんなさい)


……!!……あの声が!……あれが……演技……?


     4.(結)

➖➖正確には、香織に生前の記憶はねぇ。あるのは理不尽に殺された結果だけだ。

こいつの魂は既に怨霊と化しているが、俺が乗っ取ってるこの身体さえも、もともとは自分のもんだって事さえも香織は覚えてねーのさ。

つまり……佐和子。てめぇは香織の姿に騙されだけのーーーーただの無駄死にだ➖➖


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