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第12話:『佐和子に、散る」
1.(起)
振り下ろされた鎌が私の側頭部を捉えた。淀みない綺麗なその軌道に、私は神経を遮断した。絶望的なこの瞬間、抗うことなく静かに死を受け入れたと思う。
2.(承)
完敗だった……。銀次に?……いや、強いて言えば自身の傲慢さに….か……?
最強の巫女としての自負、自らの力への過信。私が負けるはずがないという慢心が、私をこの地獄へと招き寄せた。
3.(転)
『グシャッ』……真下で、不快な生肉の潰れる音が響いた。
あれ?なんか妙だ……振り下ろされた斧を持つ腕が、私の身体をすり抜けたぞ……どういうことだ。
まさか……!?私は肘をついて起き上がった。今度は身体が反応する。……肘を失ったはずのこの身体で、軽々と。
4.(結)
自身の両腕に目を向ける。ある!あるぞーー腕があるーー!
そう思ったのも、束の間だった。よく見れば半透明な私の両腕……。
そして、何気に視界の端に入り込んでいる''塊''を見た。
……それは、原形すら残っていない……私の亡骸だった……




