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次の日の昼。
「そんで、凛太朗は神器を使って何がしたいの~?」
時雨はサンドイッチを食べながら凛太朗に聞いた。
「なまえ……」
「なに?オタクくんの方がよかった~?」
「ううん!ありがとう、時雨くん!」
凛太朗は嬉しそうであった。
「じゃあ、俺も凛太朗って呼ぶか。」
彼らは屋上で昼食をとっていた。
この季節に炎天下の屋上で食事をとるような物好きはいないため、彼らには都合がよかった。
「で、凛太朗は神器で何がしたいんだ?」
凛太朗は真剣な表情で口を開く。
「僕は知りたいんだ。神器とは何か、どうして僕たち人間が神器に選ばれるのか……」
雄大はカツサンドの最後の一口を食べ終えて言う。
「ふーん。じゃあ、俺はそれを手伝うよ。」
「……え?」
「なんかほっとけないし。」
雄大は何でもないことのように言う。
「あははっ!雄大ってほんと物好きだよねー!まぁ、おもしろそうだから、俺も付き合ってやるけど~!」
不安そうに凛太朗は2人を見つめて口を開く。
「で、でも、僕、すっごく弱いし!2人とは昨日初めて会話しただけの仲だし!それに……!」
雄大は安心させるように笑う。
相変わらずの女顔であるが、"かわいい"というよりも"無邪気"な笑顔である。
「心配すんなって!俺たちが守ってやるから。それに、かっこいいって思ったしな。強い弱い関係なく、自分を貫く凛太朗が。だから、凛太朗は凛太朗のやりたいようにすればいい。」
「でも……」
「凛太朗に戦力なんて期待してないから、安心していいよ~。それに、俺は神器とかバトルとか、あ、あと、凛太朗がおもしろそうだから、ついでに付き合ってあげるだけだし~?」
2人を見つめながら、凛太朗はいろいろと思考を巡らせている様子である。
「凛太朗。男にここまで言わせて断るなんて男が廃るぜ?」
「そうそう。ごちゃごちゃ考えてないでさぁ~。さっさといいなよね~。」
いろいろと思うことはあったが、今はただこの2人を信じてみたいと凛太朗は思った。
「うん。これからよろしく!」
凛太朗は嬉しそうに笑い、雄大と時雨は満足そうであった。
情けない男の子に手を差し伸べる2人っていう場面を思いついて膨らんだ話です。
この話もまだまだ続きます。
なんか凛太朗がものすごく弱いように見えますが、今回は「物理的に弱いけど、本当は……」っていう感じにしたいと思っています。
強い主人公が大好きですので。
今回回収しなかった伏線は今度回収します。




