No.6 キス……?
お気に入りのふかふかカーペットが私の頭を優しく包む。
天井の室内灯で新垣さんの顔は見にくくなってるけど、絶対笑ってる!!
しかもニヤニヤ(泣)
そして、新垣さんの頬っぺたを押さえていた両手は いつの間にか頭の上で一つに押さえつけられている。
な、な、なんで〜!?(泣)
さらに逃げようにも上に乗ってる新垣さんが体重をかけてるので重くて動けない!!(泣)
「え、えと……キ、キス、するんです、よ、ね?」
「する」
う、うわ〜(泣)
「こ、こ、これって、キスする体勢…なんです、か?」
「そだよ」
嘘つけ〜!!
んな訳あるか!!
「わ、私、あきらかに襲われてますよね!?」
「気のせいだろ?」
て、おいおい!!
「あ、新垣さん、私が経験ないと思って遊んでるでしょ!?」
「いや?俺は本気だぞ?」
ほ、本気って……
「ほら、キスしてやるから口開きな」
ええ!?
「な、なんでキスするのに口開けるんですか!?」
「ん?……説明するか?」
ギャー!!
「な、んか、怖いから、やめときます」
絶対 聞いちゃダメな気がする……。
「賢明だな」
やっぱり楽しそうに笑う新垣さん。
なんか、幸せだな〜
穏やかに温かくなる胸の中。
好きな人に好きになってもらうのって、こんなに身体中を温かくするもんなんだね……。
親の愛さえ まともに受けられなかった私に こんな幸せが訪れるなんて……。
「キス……してください……」
そう言うと、そっと目を閉じた。
まだ新垣さんは彼女と別れてない。
もしかしたら、ソッコー飽きられて彼女の元に帰ってしまうかもしれない。
それでも、今 目の前にいる、私の事を好きだと言う今の新垣さんを信じていこう。
大好き……そう心の中で呟いて、彼の訪れを待つ。
……………………
ん?
私の上で微動だにしない存在に一抹の不安を覚えつつ、もう少し待ってみる。
「……………」
あれ?
キスする、んだよね?
そうっと薄目を開けると、ニヤニヤしている新垣さんのアップ!!
「な、な、な、な…!?」
「なんだよ(笑)」
どもる私が面白いのか頬っぺたツンツンしてくる。
「な、なんでキスしないんですか!?」
「ん〜。いやぁ、なんか期待されてるなぁと思ったら、したくね〜な〜とな」
ええ!?(泣)
「だ、だって、したいって言ったの新垣さんじゃないですか!!」
「まぁな」
「ならガツンとしてくださいよ!!」
「ガツンって(笑)ムードねぇな〜」
ええ!?
「あ、あ、新垣さんだけには言われたくないです!!」
「なんでだよ」
分からんのか!!
「もうイイです!!しないなら どいてください!!」
頬っぺたをぐいぐいと押す。←ついでに鼻も潰してやれ!!
「ふぁにすんふんだよ」
「ど〜い〜て〜!お〜も〜い〜!!」
すると更に体重をかけてきた。
「絶対にどいてやんね〜」
く、くそ〜(泣)
「と、どかないと嫌いになります!!」
「なってから言えよ」
「も、もうなってるかもしれませんよ!?」
「あ〜はいはい」
こ、こんにゃろ〜(泣)
「あ、あ、新垣さんなんか大きら……」
瞬間、ぶつかるように唇をふさがれた。
んん!!
キスって、こんなに激しいの!?てなくらい長く、熱く、逃げる私を執拗に追う新垣さんに腰が砕けそ……。
意識を飛ばしそうな私の唇を名残惜しそうにペロリと舐めると、
「嘘でも……嫌いなんて二度と言うな」
そう言って私を強く抱いた。




