No.5 カレーを食べた後は?
あいつに言ったから。別れたいって……
新垣さんは、本当に真面目で きっと順番とかルールとか大事にする人だ。
そんな人に私は無理を言っている。
バカな子供のワガママに付き合って、大事なものを見失ってないかな……。
「おい」
ピンと おでこを小突かれた。
「い、痛いです(泣)」
「変な顔して何を考えてる?」
「え、えと……」
二人でカレーを食べてから、座卓に移動してテレビで洋画を見ていた。
「あんまりアクションモノは得意じゃないだけです」
私が言うと、新垣さんの腕が肩に回り引き寄せられた。
コツンとおでことおでこが当たった。
「俺が決めたことだ。お前が悩むことじゃない」
「新垣さん……」
私の心の中は、お見通しなんですね。
ふぅ、と息を吐くと こっちを見つめてる新垣さんに気づく。
「な、なんですか?」
「いや……」
そ、そんな風に見つめられたら、目が離せないよ……。
「あ、新垣さん…?」
「こうやって見ると、お前かわいいな」
「なっ!?」
「こんなガキンチョにトチ狂っちまって俺はアホかと真剣に悩んだが…」
ギャー!!
上げて落としやがった!!
「な、泣きますよ?」
「ん?なんでだ?」
それで褒めてるつもりなのか!?
「付き合いが長いとさ、なかなか別れないんだよな。楽だからさ。だから、俺から別れたいって言う時は絶対メッチャ美人と恋に落ちた時だと思ってたんだけどな〜」
…本気で泣くぞ、こんにゃろ〜(泣)
半べそかいてると、新垣さんが苦笑した。
「だから可愛いって言ってるだろ?」
「そんな笑いながら言っても説得力ないです!!」
「俺は嘘はつかね〜ぞ?」
だから笑いすぎだっつうの!!
ぷいっと横を向くと、顎を掴まれて また新垣さんの方を向かされた。
「まだ…別れてないのにヤバイかな?」
「何がですか?」
「キス、したらまずいか?」
「ええ!?」
キ、キスって、あれだよね!?
口と口が くっつくんだよね!?
心拍数が限界まで跳ね上がる!!
「でもまぁ、挨拶みたいなもんだしイイか?」
「ええ!?」
私、ファーストキスなんですけど〜(泣)
「あ、挨拶みたいなのは、嫌です(泣)」
「ははは」
笑い事じゃないよ!!(泣)
「じゃあ、濃厚な大人のキスにするか?」
ギャー!!
「へ、変態!!」
「ん?俺は変態だぞ?」
ギャー!!
肯定しやがった!!(泣)
「どっちのキスがイイか決めろ」
「ええ!?」
「早く決めないと俺が決めるぞ?」
ギャー!!
そ、それは阻止しなくては〜(泣)
新垣さんの頬っぺたを両手で押しながら頭ん中グルグルしてる(泣)
キスって、もっとこう甘〜い雰囲気の時にするんじゃないの!?
押せば押すほど、逆に押されてしまって……。
な、なんか体が傾いてきてんですけど〜(泣)
「ほら、どうすんだ?」
さも楽しそうに笑ってる新垣さんの背後に天井が見える。
あれ?あれれ(泣)
なんで私 寝転がってるの〜!?(泣)




