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この恋に殉ずる  作者: 冷暖房完備
ラブラブちゅ
37/55

No.2 まだまだ会社の寮にて

なんだか引き止められて、並木さんの部屋でお茶なんぞいただいてます。

「本社勤務と工場勤務は接点ないけど、同じ屋根の下に暮らしてて、それってもったいないじゃない?」

そう言って一冊のアルバムを出す。

「春はね、ここの庭に咲いてる桜の下で新入生歓迎会をやるの。で、屋上から花火大会が見えるから夏はそれを見ながら宴会。忘年会は大家さんの部屋で鍋パーティー!!で、新年会は、そんな大家さんにありがとうの気持ちを込めて美味しいランチのお店にご招待するのよ」

ペラペラとめくりながら楽しそうに話す並木さん。

うん!!楽しそう(笑)

私も何だかワクワクしてきた!!

「あ、でも強制じゃないからね?無理しなくていいからね」

「いえ!!ぜひ参加したいです!!」

力強くそう言うと並木さんはニッコリ微

笑んだ。

わ〜!!やっぱり可愛い〜!!

プルル、プルル、プル…

メール音が鳴り響く。

「わ!!すいません!!」

マナーモードにするの忘れてた!!

「いいよ〜。気にしないで確認しちゃいな」

「は、はい」

チラリと見ると新垣さんからだった。

『用事は終わったか?暇なら夕飯つきあえ』


きゃ〜!!

初めての新垣さんからのメールで、さらに夕飯のお誘い!!

う、う、嬉しい〜(泣)


「なに?彼氏から?」

ハッとして顔を上げるとニヤニヤ顔の並木さんがいた。

…その顔、可愛くないですよ?

「ねね、神楽チャンの彼氏って同じ学校なの?」

「い、いえ。しゃ、社会人なので…」

「いやん!!年上の彼か〜!!」

テ、テンション高いっすね〜(泣)

「いくつ上なの?」

「じゅ、10歳です」

「神楽チャンに…10も上か〜」

童顔ちび助です

からね(泣)

「け、けしてロリコンではないですよ?」

いちおう新垣さんの名誉のために言っておきます。

「あははは。顔に出てた?」

「は、はい…」

「で?彼から何て?」

「ゆ、夕飯一緒に食べないかって…」

「夕飯…」

なにやら考え込んだ並木さんがいきなり動き出した。

「神楽チャンこっちおいで」

そう言ってドレッサーの前で手招きする。

「彼氏をビックリさせちゃおう!!」




電車を降りて改札を出る。

少し歩くと路肩に見慣れた青いスポーツカーがある。

「お待たせしました」

「おう」

助手席に乗り込むと発進した。

「どこ行ってたんだ?」

「…就職先の寮を見せてもらってました」

「そうか…」

一瞬、ごまかそうかと思ったけど私の嘘はすぐバレる。

「いいとこか?」

「はい!!優しい人ばかりで楽しく働

けそうです!!」

「楽しくって(笑)遊びに行くんじゃないんたぞ?」

はははと笑ってた新垣さんが私の異変に気づいて固まる。

「に、似合いませんか?」

ゴクリと喉が鳴る。

薄化粧という厚化粧を施された私の顔をマジマジと見てくる。

は、恥ずかしい(泣)

「綺麗じゃん」


ぎゃ〜!!


「あ、あ、新垣さんが壊れた〜(泣)」

「てめ〜」

ペチンとデコピンされた。

「ぎゃっ!!」

「んな事より、ちゃんと再現できるんだろうな?」

うっ。

「お前の事だから化粧品 使い切る前に飽きちまうじゃね〜の?」

ううっ。

「紫外線は後々響くらしいぞ?」

「も、もう!!大丈夫です!!ちゃんとできます!!」

涙目で言うと、新垣さんがニヤリと笑った。

「俺のために綺麗でいてね?」


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