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『花』魔法✿のぷち勇者と世界樹☘の迷宮  作者: 左手でクレープ
第6章  ✿刀とランカー✿
83/132

第83話 初チームクエスト✿への『祝福』

 サーシャすらも驚く人物、賢者リウム・ランスフォーム。


 彼は、魔法は一切使えないのだが、その知識は国一番と評され、魔道具や装備類を全て扱うことのできる稀有な人物として名を馳せている。


 今は、どこかで名前を隠して、まさに隠居の身であるとされているが、実は今でも王国からの相談役として中央政権に関わっている、とか、世界樹の迷宮の上層で常に登頂を続けているとか、噂は様々の人物である。


―――思い出して欲しい。

 リンデンが知っていた『第2階層のレッドスライム』の知識、黒猫と交わしていた『ルートオブセブンスフロート』についての知識と会話。


 そして……そのときに、『神秘の涙(クオーツ)』と『架空都市グランドセブン』の存在意義に触れていたことを……。


― ☘

 そう、要所要所でリンデンが触れて来た人物こそ、彼『賢者リウム・ランスフォーム』なのである。


 ✿ ✿ ✿


 さて、話が飛んでもない方向に進んでしまっているな。

 サーシャも、興味がある話となってしまいどうしようかと悩む。


「リンデン君。取り合えず、あなたの世界樹の知識諸々は、賢者リウムから教えられたものでいいのよね?」


― ☘

「あ……はい。えっと、おじさんのことは……ここでは、この位で。」

「あー、そっか。ごめんごめん。」


「リウムのことでしたら、またわたくしが改めて……。」

― ☘

 目をキリッとさせ、マーガレットが下目からふたりを見る。


 ◇


「えーと、えーとね。まさか~って私も思たけど、チームから『ランカー』が出て喜ばしいじゃない! それに……多分、私の見立てでは明日にはあなた達も……ね?」


「えー、本当に? 1000本ノックでなれるの~?」

「正直、思った程のクエストではございませんしね?」

「私、昨日今日参加していない……不安。」


「わーわー! 大丈夫よお!』 きっと……(ぼそり


『えええええー!?』

「すみません……。」


「特に、フリージアちゃんの心配は大丈夫。『3人』で受けたクエストなので、そこの評価は余り影響はないのよ。」

 ……モンスターを倒した数とかは影響あるけど(ぼそり


「最後の”ぼそり”、気になる……。」


「あ、でもほら。スケルトンジェネラルなんて、ラミアより格上ですし!」


 明らかに落ち込んでいるフリージアにリンデンがフォローを入れる。


「んー、確かにそれなりに狩りしたし……気にしても仕方ない……か。」

「そうですよ! きっと大丈夫です。」


― ☘

 何故だろうか、彼を認めてからというもの、彼の言うことを素直に信じられる自分がいる。その変化に彼女自身が驚く。


「だってですよ? 皆さん、キングラミアよりもレアな『クイーンマザーラミア』を討伐しているじゃないですか! 『ラストアタック』はフリージアさんなんでしょ!?」


― ☘

 このリンデンという男―――。好意を持った女性相手に調子に乗ってしまうと、得てして失敗する性分なのであろうか……。



「あ……。」

 エヴァが、それに気が付く。


「あらぁ……。」

 マーガレットも続く。


 そして……。

 顔を真っ赤にして脹れているフリージア。


― ☘

「リンデン。クイーンは一応まだ思い出させちゃ駄目だよー。それに最後倒したの……『私』だよー!」


 流石に空気を読まないエヴァも、申し訳なさそうにフリージアを見るが、子供が拗ねている顔をしている彼女を見て「あはははー」と黙り、リンデンは下を向き、右手で目を覆う。



 ✿


 そんな沈黙の中……。ふた拍くらいの間を置いて、目を大きく丸くしたサーシャが行き成り叫びだす。


「え? ええええええええええ! あなた達『クイーン』を倒したの!?」


「あー、この前の『マザー』だと思っていたラミア、『クイーン』なんだって。」

「その時のドロップ品、『黄金ラミアの鱗』でしたかしら? あれを見て武器屋の店主さんが言っていましたわ。」


「ふぇ? 今なんて?」

「『黄金ラミアの鱗』でございますか?」


「ふぇえええええええ! そ……それどうしたの?」

「ん? 私の『刀』になるため、只今絶賛炉の中ダイブ。」


「ふぇえええええ!? あれがいくらか知っているの?」

「皆で出したものだし、あれ使うと強くなるって聞いたから貰った。」


「あー、メイヤーさんもすごく高いって言ってましたわね~?」

「でも、お金なんて……ねぇ? 『また出せばいい』し?」


「また出すって……エヴァちゃん。いや……あなたならきっと出しそうね……。それに、あなた達がいいならいいのよ……うん。メッキとは大違いね……。」



「……お気持ちお察しします。因みにキングの『黒蛇鱗』も渡しましたので、きっと……。」

― ☘

「えぇ……。何か見えない力が見え隠れしてそうだけど、とんでもない『刀』になりそうね……。でも、メイヤーって人は、それらを扱えるの?」


 サーシャのその質問に、フリージアが少しムッとしたような顔をして言う。


― ☘

「あいつは、プロだ。『刀』に魂を込めている。だから託した。」


 その顔にサーシャは「あぁ、ちゃんと人を見て選んだのだなぁ」と思い、「ごめん」と謝る。

 そして――。


「―――よかったわね、おめでとう。」


― ☘

 その、嘘偽りのなく心から祝福を送るサーシャのひと言に『はじめてチームみんなで、ひとつの武器を作ったこと』を祝福してくれたのだと分かった彼女達。


 エヴァもマーガレットも、少しむくれていたフリージアも、そしてリンデンも「はい」と、笑顔を見せる。


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