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『花』魔法✿のぷち勇者と世界樹☘の迷宮  作者: 左手でクレープ
第6章  ✿刀とランカー✿
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第77話 『刀』必要素材と役割分担

 『超希少種』モンスター「クイーンラミア」のレアアイテム、《《幻》》の『黄金ラミアの鱗』というメイヤーの言葉に驚きの声を上げる彼女達と溜息を付くリーダーリンデン。


「ねね? 良く分からないのだけど、私達が倒したの『マザーラミア』だよ?」


 エヴァがびっくりしてメイヤーに聞く。


― ☘

「本当にまだ、ほとんど新人にゅーぴーなんだなぁ。「クイーンラミア」は希少種の『マザーラミア』の亜種で『超希少種』なんだよ。だから、正式名称は「クイーン・マザーラミア」って名前なんだ。確認しなかったのか?」


「「「う~ん???」」」

 頭の上に『?』を浮かべ目を点にして首を傾げる3人娘。


「お……おぃ、マジかよ? ハハハッ。リンデン、ホントお前、面白い奴等と組んでるなぁ~! おい!!」


「あははは……。」


― ☘

「まぁいい。でな、その『クイーンラミア』のレアドロップが『黄金ラミアの鱗』で、『階層ボス』のキングラミアと違って、滅多にお目に掛れない希少種のレアドロップだから『幻の』って言われるんだよ。分かったか?」


「「「へぇ~!!!」」」

「か……軽いな。でも、それさ。売った方がいいと思うぞ?」


「え? これじゃ剣の材料にならないのー?」

 エヴァが少し寂しそうに聞く。


「なるぞ。すっごくいい素材だ! でも、それ売って素材屋で何か買った方が、お前達の『懐』が温まるんじゃねぇか? って話だ。」


 そのメイヤーの言葉に、また『?』を頭に出して首をかしげる3人娘。


― ☘

「え、なんで? これでフリージアの剣が良い物になるなら、それでいいじゃん。」

「皆で出したもの! 絶対に使って!」

「ですわね。お金はもう直ぐいっぱい入りますしね。ラミアさん1000本ノックとかで!」


「は? ラミア鱗1000本ノック? 君達あふぉなの?」

「「「え?」」」


「あ……うん……。でも、それ100万エ……もういいよ。俺も覚悟を決めた!」


 3人のその呆けた回答と、その横で汗びっしょりになって頭を下げるリンデンを見て、メイヤーは『あぁーこいつら金じゃないんだな』と悟り、真剣な顔をする。



 ✿

― ☘

 フリージアの要求は、手に馴染む剣。自分の体に合う剣。切れ味があって折れ難い剣。と、注文を付け放題であったが、その妥協をしない剣への真摯な姿勢に、メイヤーも答えようとしているのが伝わってくる。


 逆に、メイヤーの希望は、『刀』を作らせて欲しい。その1点―――。

 初めは難色を示していたフリージアであったが、こちらもその熱意に負けた……というところであろうか。



 手と手をガッチリと握り合い、その条件を承諾したふたりは、刀製作の最終調整に入っていく。


― ☘

「『黒銀鉱』をベースにするのはいい。『黄金ラミアの鱗』をそれに併せるのもいい。だが、それ以外の素材がちと足りないかねぇ。」


「ん。具体的には?」


― ☘

「まず、第7階層のアンデッド地帯にある採取ポイントで『鉄鉱石』の採取、ついでにアンデットからのドロップ品。それと、これは素材屋にもあるかどうか……。」


 メイヤーは指を折りながら、頭の中で素材を考え武器の設計図を引く。


― ☘

「……これもラミア系のなんだけどな。第9階層の『階層ボス』キングラミアの『黒蛇鱗』……。レア素材じゃないから手に入り易いと思うが、人気あるからなぁー。時価で水物だし、売ってるかねぇ?」


 どうやら、『黄金ラミアの鱗』を定着させ、切れ味を増すためには、『階層ボス』の素材が必要らしい。


 エヴァの眼がピカッと光るも、マーガレットは「おや?」とリンデンを見る。

 リンデンは、そのマーガレットの視線を対して首を縦に振る。


「……あ。あのぉ……。」

「ん?」


― ☘

「僕……持ってます、それ。……すみません。」


「えー! 私もボス倒したいいいい!」

「チッ! やっぱりか。」


「すみません! すみません! すうみませえええん!」

 と、謝りながら『黒蛇鱗』を出し、メイヤーに渡すリンデン。


 ◇


「……うん。確かに『黒蛇鱗』だな。でも、何で謝るんだ? あぁ、こいつらは、ただ戦ってみたいだけか……。」


「でもメイヤーさん! リンデンだけずるいって思わない?」


「まぁ、討伐に行って来てもいいけど、明日は絶対会えないぞ? 1週間……いや1か月くらいかかるかもな? 沸いたの最近なんだろ?」


 メイヤーがリンデンに聞く。


「き……昨日です。」


「なら、悪いことは言わない。これを使わせてもらえ! それに……あふぉのお前等のことだ、1000本ノックまだ終わってないんだろ?」


「「ぶうううう!」」


「それに、エヴァは良いとしても、フリージアは少なくとも『刀』に慣れてもらわないといけないしな―――。」


 っと、メイヤーは、模造した刀をフリージアに渡す。


 ✿


 手に馴染まないから要らないと言った刀を渡されて困惑するフリージアに、メイヤーは立ち上がり、案山子を指さす。


「今日お前はここに泊まっていけ! 私と合宿だ。明日までにその刀を振れる程度までには調整する。後、刀の使い方を教えてやる。」


「ん? エヴァ達が御師様と弟達に伝言してくれるなら構わない。」

「全然OKだよ。」


「なら、決まりだ。で、リンデン。昼からザコイチと動けるのか?」

「恐らくは。ザコイチさん体調が悪い訳ではなさそうでしたし。」


― ☘

「ザコイチ賢者モードキモッ……。まぁ、お前とあいつで第7階層の素材を集めて来い。後エヴァ達は、1000本ノックをしてこい。終わるのか知らんけど……。」


 何となくだが、エヴァ達の無鉄砲さを感じ取ったメイヤーは、フリージアの刀を作る課程をシュミレーションをして、最善の道を伝える。


 その結論。それは、エヴァ達には素材集め等をして貰う―――だった。

 要は、鍛冶の準備をする過程で、エヴァ達の好奇心に必ず邪魔され、集中力を切らすであろうと悟ったのだ……。


 ✿


「すみません。僕も……それが一番だと思います。」

 リンデンが……申し訳なさそうに言う。


― ☘

「おう……お前も苦労するな。でだ、明日からは、フリージアも『お前達と一緒』に第7階層で骸骨系を相手に刀で戦わせたいんだが、頼めるか?」


「え……。」

 メイヤーのその提案に、リンデンの胸は ”ドクン” と、大きくひとつ鼓動する。


― ☘

 そして、リンデンは、その鼓動の高鳴りをフリージアに悟られないよう「明日、朝一番で迎えに来ます―――」と早口で伝え、足早にザコイチを叩き起こすために宿屋に走り去っていった。

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