第59話 リンデンの『修行』と祝賀会
Eランクへの昇格。
迷宮探索家チーム『大空』の結成。
リンデンのチームリーダー指名(本人はまだ知らない)。
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その登録が終わったときと時同じくして、リンデンの褐色の導きの妖精『カスミ』が光る。
ピクンッと『カスミ』がして、直立不動になり口を開く。
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『迷宮探索家チーム『大空』に所属しました。ご主人がリーダーになりました。『チームフレンド機能』がONになりました。申請が3件来ています。有効にしますか?』
「え? ええ? この場面でこの情報量。そして、とんでもない内容。勘弁してくださいよ~~みなさん~~~。」
リンデンは涙目で、その報告を聞きながら叫ぶ。
―――それもそのはずである。
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彼は只今、第7階層でスケルトンやスケルトンコマンダー、スケルトンウイザードと戦ている最中。
しかも、ザコイチは師匠モードに入り込んでいて、リンデンに戦闘をさせていて「うーむ。リンデン……感じるんだ! 考えるな!」と、岩の上で座禅を組みながら、ぼそぼそ言っている。
それでも、『カスミ』が機械のように繰り返す。
『チームフレンド機能がONになりました。申請が3件来ています。有効にしますか?』
「あ~もう、有効にして下さい。」
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『了解しました。チームフレンドのエヴァ様から連絡が来ました。お受けしますか?』
「ふぇ? そんな余裕は……。」
『お受けしますか?』
「うぅ……繋いでください。」
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『あ! 繋がった! ハローリンデン? 頑張ってるー?』
『カスミ』の声が、陽気なエヴァの声になってリンデンに話しかける。
『す……すみません。うわっ! 今、戦闘中…な……ので、後で折り返します。』
『へぇ! 頑張ってるじゃん! あっ! チーム作ったよ~!』
『あ…あの……。後で……うわぁあ。』
『あのね! そのチームのボスはリンデンにしといたから!』
『え? えっえ?』
『そういうことなので、じゃ!』
「ちょっ待って……くださ、わあああ!」
『エヴァ様との通話が終了しました―――。』
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回復薬を1本ごくごくと飲んで、内心「みんな自分勝手過ぎますよ」と恨み節を吐きながら、リンデンは、スケルトンコマンダー以外をなんとか倒す。
「いいね、いいよー。それでは最後の指揮官さんをさくっと倒すのです!」
座禅を組み、印を結ぶザコイチの目は半目になっている。
「ち……ちくじょおおお! 強くなってやる~。」
何かに火が付いたリンデンは、サーシャから少し手解きを受けた両手にナイフ……双剣スタイルで構えて、大剣を振り回すスケルトンコマンダーを睨みつける。
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「エヴァさんどうでした? リンデンは頑張っていらして?」
お花摘みから帰ってきたマーガレットがエヴァに聞く。
「うーん、すごく戦っていた? 感じ……かな?」
良くわからないような顔でエヴァがそう言うと、
「チームのリーダーにしたからとエヴァが言ったら、「ちょっ待って……くださ、わあああ!」だって! 笑える。」
フリージアが意地悪な笑みを見せる。
「取り合えず伝えたのなら、それでいいですわね♪」
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「うん! それじゃ『チーム結成祝い』にご飯いこっ!」
「サーシャさんも! 私達の奢り。」
稼ぎもないのに……と苦笑いしながら、それでも美味しく食べれるご飯屋さんをサーシャは考えながら、私服に着替えて『迷宮』ギルドのオフィスを、新しく担当に加わった3人の少女を連れて後にする。
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『ええ、ボス。どうやら★の『花』魔法……どうやら迷宮探索家チームを作ったようです。』
『迷宮』ギルドのカウンターロビーで、導きの妖精に話をするひとつの影。
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『ええ、同伴していたのは2人ですが、ひとりは貴族の井出達。もうひとりは、見覚えがあるのですが、『アリアウルフ』の秘蔵っ子かと……厄介っすね。』
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『わかりました……今後の主戦場は第10階層でしょうから、丁度いいので、『あいつら』を使って探らせますよ。では……。』
その影は、サーシャを含めたエヴァ達が『迷宮』ギルドを出ていくのを確認して、スゥ―――とその場を離れた。
―☘第4章:Fin ✿
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✿ 読者の皆様
これにて ✿ 第4章:新人の卒業式 ✿はおしまいです♪
お読みいただきまして、ありがとう☆ございます。
第1章~第3章までの一連のお話が終わり、一転して、エヴァ達が新人を卒業するまでのお話として、原点に戻りわいわいとした章としてみました。如何でしたでしょうか?
宜しければ、BM、評価:★をお願いいたします。




