第41話 彼女たちの『遠足』
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「わあああ!! なんか凄い冒険だったね!」
ガジュマルの樹から第2階層に戻ったエヴァが、緑の草原を背に太陽のような満開の笑顔で3人に言う。
「だねー! あの黒猫、生意気だったけど面白かった。」
フリージアも満足そうだ。
「まったくもって大冒険でしたわね。わたくし達今日が初めての世界樹ですのに!」
マーガレットは、顔を赤らめて興奮が冷めあがらないと言ったところだ。
「え……あの。本当に、ありがとう…ございました。」
そして、リンデンは深々と3人に向かって頭を下げる。
◇
「ねー! また強くなって、ここに帰ってこなくちゃだよね!」
エヴァが白い歯を見せて、マーガレットとフリージアに言う。
「そ~ですわねぇ。新人程度の身分では、流石に来れませんわよね~。」
マーガレットが人差し指をコメカミに当て、首を傾げながら言う。
「うん。修行しないと、またあの黒猫に雑魚と言われる。それまでは来れない。」
鼻息荒く、フリージアが言う。
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「あらぁ? そもそも、『この4人』でしか、ここには来れませんわよねぇ?」
「そうだよね! マーガレットのスライムちゃんと私の『花』魔法、あとフリージアがいないと黒猫の精霊さんは素直になってくれなさそうだし。」
「それに、まぁ……『ヘタレ』がいないと黒猫の話が分からない。」
「え?」
話の展開が分からないリンデン。
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「だからー! 『新人』を卒業したら『4人』で組むって言ってるのよ!」
「何を……です?」
「あら。そんなの決まってますわ。」
『『『 迷宮探索家チーム! 』』』
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「えええぇ――」と叫ぶリンデンを無視して、『白色』と『黄色』そして『桃色』の妖精の光と共に、3人の少女は、桜満開の顔をして、はじめての大冒険、はじめての世界樹の迷宮、という『遠足』からの帰還の徒に付く――。
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「ほら、みんな! お家に帰るまでが『遠足』って女将さんが言ってたから、最後まで、きっちりとだよ!」
言葉と顔が一致しない「うひひ」という顔で、エヴァが仲間に叱咤する。
この『遠足』が、どれだけイレギュラーで、大きな意思による運命の渦に巻き込まれていたかなんて、彼女達には分からないし、どうでも良い。
ただただ、「わくわく」が大きくなっていることが嬉し楽しい3人の『特S級』新人の女の子達。
そして、その運命の渦に巻き込まれていることに、結局のところ「納得」してしまっている戦犯を犯してしまった普通の新人の男の子。
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この日、この時。
少しだけ先になることだけれど。
「迷宮探索家チーム」の結成を約束して――。
今日のこの『遠足』は終わりを迎える。
―☘第2章:Fin ✿
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✿ 読者の皆様
これにて ✿ 第2章:第2階層の異変~妖精達とスライムエリア~ ✿ はおしまいです♪
お読みいただきまして、ありがとう☆ございます。




